介護施設の種類|特徴や料金を知る&自分に合う形を見つける

ご存じの通り、わが国は世界有数の高齢社会となり、長生きがリスクとして捉えられるようにもなりました。

核家族化が進み、一人暮らしや高齢者世帯が増加していますので、安心して生活ができる介護施設のニーズは高まっています。

しかし、介護施設は多種多様であるために、その特徴や入居条件、費用など、それぞれに異なります。

自分にはどの介護施設があっているのか、選ぶことが難しいと考えている高齢者は多いのではないでしょうか。

そこでここでは、多くの高齢者が入居している介護施設を10種類紹介していきます。

特徴や費用、メリットデメリットについて詳しくお伝えしていきますので、ぜひ記事を参考にして適切な介護施設を見つけてください。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、3種類ある公的介護施設の一つであり「介護老人福祉施設」と呼ばれることもあります。

「従来型」「ユニット型」に分けることができます。

「従来型」は2人部屋や4人部屋で構成されていることが多く、「ユニット型」は完全個室となっています。

日々の生活については常駐している介護職員によって24時間体制で介護や支援を受けることができます。

また医師や看護師などの医療スタッフも配置されていますので、健康管理に努めながら生活することが可能です。

特徴

常時介護が必要で、在宅での生活が難しい高齢者が入居可能となっています。

入居条件は、原則、要介護3以上となっています。

かなり安価で入居ができ、手厚い介護を受けられることから人気が高いため、なかなか入居できないといったデメリットがあります。

費用

初期費用は必要なく、月額料金のみ支払いが必要となります。ユニット型と従来型によっても費用体系が異なります。

月額料金は「介護サービス費」「居住費」「食費」「その他」によって構成されています。

「介護サービス費」は介護度によって料金が定められており、「食費」や「居住費」については所得によって料金体系が異なります。

「その他」については、施設の職員配置などによって加算される費用や、日常的な雑費が必要となります。

従来型であれば5万円~10万円程度、ユニット型の場合には7万円~20万円程度となっており、収入に応じて軽減措置を受けることもできます。

メリット・デメリット

■メリット

・公的施設のために初期費用が不要で月額料金も安い。

・必要な介護だけではなく、リハビリや健康管理を受けることができる。

・介護度が高くても入居可能で、終身的な入居も可能。

■デメリット

・入居の待機者がとても多く、なかなか入居できない。

・入居の条件が原則要介護3以上となっている。

・長期入院が必要な場合には退去しなければならないことがある。

介護老人保健施設

介護老人保健施設とは介護保険施設の一つであり、一般的には『老健』と呼ばれています。

自宅と病院との懸け橋になっている施設であるために「中間施設」と呼ばれることもあります。

高齢者は病気や骨折などによって入院することが多いですが、治療中に筋力が低下してしまい、退院できる時期に来ても歩けなくなってしまうようなことがあります。

そのような場合には、介護老人保健施設に3か月から6か月程度の短期間にわたって入居し、リハビリに取り組みながら在宅復帰を目指していきます。

「従来型」「ユニット型」に分けることができます。

特徴

原則的には在宅復帰を目指すための施設となっており、理学療法士や作業療法士といった専門職によるリハビリに取り組んでいきます。

要介護1以上の方が入所でき、必要な介護や健康管理を受けることもできます。

費用

初期費用は不要で、介護度や所得に応じた料金体系となっています。

月額料金は「介護保険施設サービス費」「居住費」「食費」「その他」によって構成されています。

「介護保険施設サービス費」には、リハビリテーション計画に基づいて実施される訓練に対するサービスをはじめ、状態に合わせた介護サービスや健康管理などが含まれています、

「居住費」は多床室や個室など居室によって料金が異なっており、「食費」については施設で提供される食事の費用となっています。

自己負担額は従来型であれば7万円~、ユニット型の場合には10万円~となっており、収入に応じて軽減措置を受けることもできます。

メリット・デメリット

■メリット

・身体機能が低下しても専門的なリハビリを受けて在宅復帰を目指すことができる

・リハビリ専門職だけではなく、医師や看護師、介護職員が配置されている

・要介護1から入居することができる

■デメリット

・入居期間が3か月~6か月程度と短めである

・リハビリ期間が終了すれば退所しなければならないことがある

・特別養護老人ホームよりも若干高めの費用となっている

介護療養型医療施設(介護医療院)

介護保険施設には上記でご紹介した「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」に加えて、介護療養型医療施設(療養病床)があります。

しかし、介護療養型医療施設は2024年までの運用となっており、その流れを踏まえて「介護医療院」に転換する施設が増えています。

介護医療院とは、日常的に喀痰吸引や経管栄養など医療ニーズが高い方が入居できる施設です。

入院の必要はないものの医療的ケアが必要な方は、特別養護老人ホームでの入居は難しいために、介護医療院に入居して生活を続けることができます。

サービスには大きく分けて「Ⅰ型」「Ⅱ型」「医療外付け型」があり、「Ⅰ型」は慢性的な医療が必要な方、「Ⅱ型」は在宅復帰を目指す、「医療外付け型」は居住と医療機関が併設されている施設になります。

サービスによって、看護師や介護職員の配置体制が異なっています。

特徴

慢性的な医療的ケアが必要な要介護1以上の高齢者が、必要な介護を受けながら生活を営むことができます。

職員は医師をはじめとして看護師の割合が多く、必要な医療を適切に受けることができます。

また介護職員が配置されており、適切な介護を受けながら生活を営みます。

費用

初期費用は不要となっており、サービス種類に応じて月額料金も異なります。

月額料金は「介護医療院サービス費」「居住費」「食費」「その他」によって構成されています。

「介護医療院サービス費」は「Ⅰ型」「Ⅱ型」「医療外付け型」によって料金体系が異なっており、介護度別に料金が定められています。

「居住費」はユニット型、従来型、多床室によって料金が異なります。「食費」と共に所得によって軽減措置を受けることができます。

メリット・デメリット

■メリット

・喀痰吸引・経管栄養など慢性的な医療処置が必要でも入居できる。

・医師や看護師から専門的な療養管理を受けることができる。

・長期入所が前提となっている。

■デメリット

・介護療養型医療施設の設置期限は2024年までとなっている。

・医療的ケアが重点的となっており生活面で充実していないことが多い。

・個室が増えてはいるが全体的には多床室が多い

デイサービス

デイサービスは在宅介護保険サービスの一つで「通所介護」と呼ばれることもあります。

基本的には一日、もしくは数時間から半日程度を施設で過ごすことになり、食事や入浴、レクリエーション、リハビリなどを受けて過ごすことができます。

近年では「お泊りデイサービス」「ナイトデイサービス」と呼ばれる新しいサービスが登場し、リハビリに特化したデイサービスも増えています。

特徴

送迎車両でデイサービス施設に向かうことができ、介護職員から必要な介護を受けながら過ごすことができ、看護師から体調管理や服薬管理などを受けることもできます。

要介護の高齢者だけではなく、要支援に認定を受けている方でも利用することが可能です。

お泊りデイサービスの場合には、1000円から2000円程度の実費負担を追加すれば宿泊サービスを受けることができます。

費用

デイサービスの料金は、要支援・要介護によって料金体系が異なりますが、おおむね自己負担は1割負担の場合、1回1,000円~2,000円程度となっています。

費用の内訳は送迎やレクリエーションによる「利用料」、職員の人員配置などによる「サービス加算」が必要となります。

介護度や利用時間によって、料金が定められています。

また適宜「食費」や「その他費用」が必要となります。

メリット・デメリット

■メリット

・施設まで送迎車両で送迎してもらえる

・必要な介護を受けながら過ごすことができる

・リハビリ特化型やお泊りなど、ニーズに合ったデイサービスを利用できる

■デメリット

・基本的な機能としては数時間から1日程度の利用となる

・気の合わない利用者と過ごさねばならないことがある

・施設の雰囲気に馴染めないことがある

小規模多機能型居宅介護

「小規模多機能型居宅介護」とは、「訪問(ホームヘルプ)」「「通い(デイサービス)」「泊り(ショートステイ)」の機能が一体化されている介護保険サービスです。

すべて同じ事業所が、同じスタッフでサービスを提供していることから、事業所や職員との信頼関係を構築しやすい特徴があります。

例えば、在宅で訪れたヘルパーが、通いや泊りの際にも対応してくれるので、在宅の様子を把握してくれているので安心してサービスが受けられるのです。

特徴

利用条件は要支援、もしくは要介護の認定を受けておく必要があります。

小規模多機能型居宅介護と契約したのちにサービスを受けることができます。

通いで施設に訪れた際に、そのまま泊ることも可能なので、柔軟に利用できるサービスとして注目されています。

費用

料金は定額制となっており、要支援1から要介護5までの7段階で料金が定められています。

それ以外の費用として、最初に利用する際に必要な「初期加算」、認知症の方が利用する際に必要な「認知症加算」など、サービス内容によって加算が定められています。

自己負担額は要支援1の場合、1割負担の場合3,500円~5,000円程度、要介護3であれば25,000円~30,000円程度となっています。

メリット・デメリット

■メリット

・訪問・通い・泊りがひとつの事業所で一体的に利用することができる

・訪問は利用回数に制限がないため、必要に応じて利用できる

・通いのあと、急に泊りを利用できるなどサービスが柔軟である

■デメリット

・別の訪問介護事業所やデイサービスなどを利用することができない

・すでに在宅介護サービスを受けている場合にはケアマネジャーの担当が変更となる

・一体的にサービスが行われているため部分的に不満があっても変更できない

グループホーム

「グループホーム」とは認知症高齢者のケアに特化した施設で、介護職員からの支援を受けながら住み慣れた地域で住み続けることができます。

入居者は最大9人のグループ(ユニット)で共同生活を営み、買い物や調理、洗濯など役割分担しながら自立した生活を営みます。

施設は最大2ユニットまでとなっていますので、少人数の中で穏やかに生活することができます。

また介護度が重度になったとしても、適宜必要な介護を受けることが可能です。

特徴

グループホームは地域密着型サービスであり、施設が設置されている地域に住民票がある認知症高齢者が入居することができます。

要支援2または要介護1以上の認定を受けておく必要があり、医師から認知症の診断を受けておく必要があります。

費用

施設によって入居一時金が必要となる場合があり、必要な場合には10万円~20万円程度となっています。

月額利用料は目安として10万円~20万円程度となっています。

原則、終身的に利用することができますが、寝たきりになるなど介護の頻度が高まることによって、特養などの入所が必要となる場合もあります。

メリット・デメリット

■メリット

・認知症高齢者が自立した生活を営むことができる

・地域密着型サービスなので、住み慣れた地域で入居することができる

・認知症ケアのスキルを有した職員が常に配置されている

■デメリット

・施設が設置されている地域に住民票がなければ入居できない

・看護師の配置が義務付けされていないため健康管理には限界がある

・少人数のために相性が悪い入居者と同じユニットになる可能性がある

有料老人ホーム

有料老人ホームには大きく分類すると、「介護付き」「住宅型」の2種類に分けることができます。

入居条件は異なり、介護認定を受けている方だけではなく、認定を受けていない自立している方でも入居できる有料老人ホームがあります。

「介護付き」は、「特定施設入所者生活介護」の指定を受けており、介護に特化したサービスが特徴となっています。

介護職員から配置されており、適宜必要な介護を受けることができます。

「住宅型」は、施設に配置されている職員から介護を受けるのではなく、介護保険サービスを利用することができます。

一般的にはデイサービスや訪問介護事業所が併設されていることが多いですが、利用する介護サービス事業所は自身で選ぶことができます。

特徴

「介護付き」:施設の介護職員から必要な介護や支援を受けることができます。

「住宅型」:外部の介護サービスを利用しながら生活することができます。

費用

入居の際には初期費用が必要となることが多く、毎月の月額費用(利用料+介護サービス費用+諸費用)に支払いが必要です。

「介護付き」:月額費用20万円~

「住宅型」:月額費用10万円~

安価な費用な施設から、かなり高額な施設まで多様です。

メリット・デメリット

■メリット

・施設数が多いために、目的や状態にあった施設を探しやすい

・24時間、必要な介護や支援を受けることができる

・夫婦でも同時に入居しやすい

■デメリット

・初期費用や月額料金が高額になることがある

・介護施設によっては重度の介護度になると入居が難しい場合がある

・施設サービスに応じた生活が必要になるために制約を受けることが多くなる

サービス付き高齢者住宅

「サービス付き高齢者住宅」は「サ高住」と呼ばれることもある高齢者専用の住宅で、介護が必要のない高齢者でも職員のサポートを受けながら自立した生活が営めます。

一人暮らしの高齢者が増加傾向にありますが、万が一のことを考えれば不安でしょう。

そのような方であれば、常駐している職員から安否確認をしてもらったり、生活相談をすることができますので、安心でしょう。

介護が必要となった場合には、外部の介護保険サービスを利用することもできます。

特徴

「サービス付き高齢者住宅」は高齢者向きの賃貸住宅であると言えます。一般の賃貸物件と同じように賃貸契約を結ぶことによって入居が可能となっています。

そのため、決められた月々の賃料を支払うことによって入居することができます。

また、施設には介護福祉士など介護や医療の専門スタッフが常駐しており、心配であれば定期的に安否確認してもらうことができるのが特徴であると言えるでしょう。

基本的には自立度の高い高齢者が入居できる住居となっていますが、仮に介護が必要となっても外部の介護保険サービスを利用できますので安心です。

費用

基本的には一般の賃貸物件と同じようなサービス体系となっており、初期費用として敷金が必要であり、賃貸料として月額利用料を支払っていきます。

敷金は10万円~20万円程度であることが多いですが、不必要の住宅も存在します。

月額利用料については10万円~20万円程度となっています。夜間の安否確認や食事の提供などオプションが用意されている住居もあります。

中には「介護付き」のサービス付き高齢者住宅も存在します。

メリット・デメリット

■メリット

・自由度が高く、住居から通勤するようなことも可能

・介護認定を受けていなくても入居することができる

・早い段階から安心して生活を営むことができる

■デメリット

・介護度が重度になった場合などに退去しなければならない場合がある

・常駐している職員から介護を受けることはできない

・医師や看護師は常駐していないことが多い

ケアハウス

「ケアハウス」は軽費老人ホームと呼ばれることもあり、自立度の高い高齢者が入居されています。

ケアハウスには大きく分けて、食事を提供する「A型」、自炊のできる人が入居できる「B型」、食事と生活支援のサービスを提供する「C型」に分けることができます。

現在はA型とB型は既存のみとなっていますので、ケアハウスというと「C型」を指しており、「一般型」「介護型」に分けられます。

「一般型」では食事提供はされていますが、介護サービスの提供はなく、「介護型」では食事提供と共に介護サービスも提供されています。

比較的、低価格で利用ができるために注目されています。

特徴

「一般型」は60歳以上の高齢者が入居でき、介護認定を受けておく必要はありません。

食事の提供を受けることができ、その他にも緊急時の対応などがサービス内容となっています。

介護の提供はありませんが、必要となった場合には外部の介護サービスを利用することが可能です。

「介護型」は、介護保険制度である「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、常駐している介護職員から介護を受けることができます。

入居条件として要介護1以上の認定が必要です。

特別養護老人ホームや有料老人ホームと同じような機能を有しており、適宜必要な介護や支援を受けられます。

費用

初期費用が必要なケアハウスが多く、50万円程度から1000万円程度まで施設によって大きな差があります。

中には初期費用が不要なケアハウスも存在します。

月額利用料は10万円~20万円程度となっています。

メリット・デメリット

■メリット

・全室個室対応となっておりプライバシーが守られる

・介護付きの場合には終身的に利用が可能

・入居者同士の交流も活発で孤独を感じさせない

■デメリット

・初期費用が高額になることがある

・一般型の場合、介護度が高くなると退去が必要になることがある

・人気のケアハウスではなかなか入居することができない

シニア向け分譲マンション

「シニア向け分譲マンション」とは民間企業が高齢者向けに販売している分譲マンションのことを言います。

自立している高齢者から介護が必要な高齢者まで入居することが可能で、住居内で食事の提供を受けることや緊急時の対応をしてもらうことができます。

また建物内にフィットネスジムやコンビニなどが完備されているところもあり、生活機能が充実しているのが特徴です。

特徴

入居する基準は特にありませんが、基本的には自立度の高い方が入居されることになります。

基本的なサービスとして安否確認や生活相談をすることがありますが、オプションとして食事の提供を受けることができます。

協力病院と提携していることが多いために健康面においては安心です。

また外部の介護サービスを利用できますので、介護が必要となった場合でも住み続けることが可能です。

費用

物件を購入する必要があるために、初期費用として数千万円から数億円程度が必要となります。

また付帯するサービスを受けるために、月々の利用料として20万円~数十万円程度の費用を支払い続けなければなりません。

メリット・デメリット

■メリット

・高齢者が入居しやすく暮らしやすい

・介護が必要になれば介護サービスの利用が可能

・分譲マンションなので必要なくなれば売却が可能

■デメリット

・物件を購入する必要があるために高額になりがち

・管理費や修繕費が必要

・重度要介護や入院が必要な場合には住み続けられないことがある

まとめ

10種類の介護施設についてご紹介しました。

それぞれに役割が異なり、それに伴って特徴や費用などが違うこともお気づきになられたのではないでしょうか。

ただ、どの介護施設を選ぶかについては、地域包括支援センターの職員やケアマネジャーに相談するようにしましょう。

プロの視点から適切なアドバイスを受けることができます。自身のライフスタイルにあった介護施設を見つけて、有意義な人生をお過ごしください。

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