手元供養とは?遺骨を手元に置いて供養する方法5つ

遺骨を供養するための方法には、一般的なお墓へ納骨する、樹木葬とする、散骨するなどのほか、手元供養をするというものもあります。

手元供養とは、骨壺を自宅に安置したり、アクセサリーに遺骨を込めて肌身離さず持ち歩いたりして、身近に遺骨を置いて供養することです。

手元供養の方法について解説します。

手元供養とは遺骨を身近に置いて供養すること

手元供養とは、故人やペットの遺骨を自宅に安置したり、オブジェやアクセサリーの中に込めたりして供養することです。

お墓を作らず全ての遺骨を手元供養とすることも可能ですし、分骨して一部の遺骨だけを手元供養とし、他の部分はお墓に納骨することも可能です。

遺骨は、亡くなってから49日目をめどにお墓へ納骨するのが一般的です。

なぜ49日目かといえば、人は亡くなってから49日目に浄土へ行き、この世をさまよう霊から仏になるとされているためです。

よって以前は「遺骨をずっと手元に置いておくと成仏できない」などと言われることもありました。

また、「遺骨をお墓に納めないのは違法」と考える人もいました。

しかし最近では、葬儀やお墓に関する考え方がだいぶ柔軟になってきています。

納骨のタイミングは遺族に委ねられ、「○○家之墓」などと刻まれた一般的なお墓を持たずに樹木葬や永代供養、散骨を選ぶ人もいます。

その中で、手元供養という方法も市民権を得ようとしています。

ちなみに、「遺骨をお墓に納めないのは違法」という考え方は間違いですが、「お墓以外の場所に遺骨を埋めてはいけない」というのは、正しい法認識です。

墓地墓埋法では、墓地として認可を得ている場所以外に遺骨を埋葬してはならないとされています。

つまり自宅の庭にお墓を作り、そこに遺骨を埋葬してしまったら、法律違反になるのです。

よって手元供養を行う際には、土中に埋葬してしまわないよう気をつけましょう。

以下、さまざまな手元供養法をご案内します。

手元供養の方法1:仏壇に骨壺を安置して供養する

手元供養の方法として最も取り組みやすいのが、家にある仏壇の中や手前に骨壺を安置して供養する方法です。

骨壺は、火葬場で納骨に使ったものをそのまま使ってもいいですし、手元供養用として市販されている骨壺に遺骨を入れ替えてもいいでしょう。

毎日の供養は、他のご先祖と同様、水や仏飯、線香をお供えすることで行います。

亡くなってからしばらくは、他のご先祖のための供物と故人のための供物を分けてお供えするという人もいます。

仏壇で手元供養をする場合、気をつけたいのが法要における遺骨の取り扱いです。

骨壺はかなりの存在感を放つので、他のご先祖の法要を行うときだけは、目立たない場所へ移動させた方がいいかもしれません。

他の一室に仮の安置場所を設け、そっと持ち運ぶようにしましょう。

手元供養の方法2:小さな祈りの空間を作り、骨壺を供養する

仏壇がない人や、故人だけのスペースを設けたい人におすすめの手元供養が、小さな祈りの空間を作ることです。

リビングの一角、寝室にあるタンスの上、本棚の中などに、骨壺を安置するスペースを作ります。

用意するのは、手元供養用として市販されている骨壺用ステージやミニおりん、一輪挿し、水やご飯をお供えするための小さな食器です。

もちろん自作したり、手元供養用ではないもので代用したりすることもできます。

ミニステージをスペースの中央に置いて骨壺を安置し、おりんや一輪挿しを骨壺の脇に配置します。

水やご飯などの供物は、骨壺の前にお供えしましょう。位牌がある場合は、骨壺の隣に並べます。

安置用のスペースに骨壺が収まらないときや、骨壺が大きすぎると感じたときは、小さな骨壺を利用することも考えましょう。

両手に収まるようなものから手のひらサイズまで、さまざまな大きさの骨壺が市販されています。

残った遺骨は先祖代々のお墓に納骨する、永代供養墓に納骨してもらう、散骨するといった方法があります。

手元供養の方法3:遺骨でオリジナルのオブジェを作って供養する

遺骨を加工してオブジェに仕立て上げる技術があります。

できあがったオブジェは「メモリアルオブジェ」などと呼ばれています。

オブジェの形は、球体だったり、勾玉のような形をしていたり、お地蔵様のようだったりとさまざまです。

遺骨のオブジェは、仏壇に安置したり、祈りの空間の中央に置いたりして、骨壺と同じように供養されます。

「自宅で毎日見ることになるため、暗い印象の骨壺ではなく、心を和ませるオブジェを選びたい」「インテリア性の高いものを飾りたい」といった希望のある人におすすめです。

手元供養の方法4:アクセサリーに遺骨を込めて供養する

手元供養 遺骨アクセサリー

遺骨をアクセサリーに加工して肌身離さず持ち歩くことも、手元供養とされます。

遺骨のアクセサリーは「メモリアルジュエリー」などと呼ばれ、大きく分けて次の3種類があります。

遺灰をペンダントトップなどに直接込める

ロケット型になっているペンダントトップなどの中へ、遺灰を直接入れ込みます。

購入後、遺族自身が遺骨を入れ込む作業をするケースがほとんどです。

遺灰自体を加工しないため、この3つの中では最も安価です。

パウダー状の遺灰を樹脂に混ぜてアクセサリー内に充填する

お店が遺灰を預かってパウダー状の粉末にし、樹脂に混ぜ込んでアクセサリーの空洞部分に充填します。

小さなアクセサリーであっても対応可能なので、指輪で良く使われる手法です。

遺灰の加工が必要なので値段はやや張りますが、遺骨ダイヤモンドよりは安価です。

遺骨をダイヤモンドに加工する

遺骨から炭素を取り出し合成ダイヤを製作する技術によって作られるのが、「メモリアルダイヤモンド」と呼ばれる遺骨アクセサリーです。

特殊技術のため取り扱っているお店が少なく、また値段も高価ですが、世界にたった一つのダイヤモンドが完成します。

手元供養の方法5:ぬいぐるみの中にミニ骨壺を入れる

ペットの手元供養として販売されているのが、骨壺を内蔵できるぬいぐるみです。

愛猫、愛犬との別れはとても辛いもの。

たとえ本物ではないと分かっていても、ぬいぐるみの柔らかな手触りや愛らしい表情は、悲しい気持ちを和らげるのに役立つでしょう。

手元供養をしたいと思ったら、「手放すとき」のことまで考えよう

手元供養をしたいと思ったら、供養法を選ぶのと同じくらい大事なことがあります。

それは、遺骨の手放し方を決めておくことです。

ミニ骨壺やメモリアルジュエリーを供養する家族自身も、やがて老いてきます。

手元供養を受け継ぐ人がいなくなったとき、どのようにすれば良いかをしっかり決めておけば、残される人が困ることはありません。

手元供養をしてきた骨壺やジュエリーを手放す方法は、以下の5つです。

【骨壺や遺灰を外せるジュエリーの場合】

■納骨する

先祖代々のお墓があれば、遺灰を取り出し、お墓へ埋葬します。お墓がない場合は、永代供養墓へ納骨します。

■散骨する

散骨業者に相談し、マナーを守った上で海などに散骨します。

【遺灰を外せないジュエリーやオブジェの場合】

■菩提寺に相談

菩提寺がある場合には、お墓にジュエリーごと、またはオブジェのままで納骨できないか相談してみましょう。

■お店へ相談

販売元に問い合わせ、処分の方法を尋ねましょう。

■仏壇・仏具店に相談

販売元がわからないジュエリーやオブジェについては、仏壇・仏具店に相談してみましょう。

多くの仏壇・仏具店が、使い終わった仏壇や仏具などを回収する事業を行っており、最終的な処分の方法を知っています。

手元供養で常に故人の息づかいを感じたい

以上、手元供養の方法について解説しました。

「お墓に納めてしまうのは寂しい」「日常で故人を感じていたい」「お墓はいらない」など、手元供養をする理由はさまざまです。

ぜひ自分と家族にぴったりの供養法を見つけて、心穏やかに過ごせる日々を手に入れてください。

この記事を書いた人

奥山 晶子

葬儀社への勤務経験 NPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験から、終活関連に強いライター。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。

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