葬祭費、埋葬料、遺族年金など遺族に支払われる補助金、給付金について

葬儀やその後の供養には多額の費用がかかり、遺族には大きな負担となります。そんな遺族に支払われる補助金制度があるのをご存じですか?

この記事では、国民年金の「葬祭費」、社会保険の「埋葬料」、さらには遺族年金を中心に、ご遺族に支払われる補助金、給付金についてまとめます。

経済的負担を軽くしてくれるさまざま公的制度

遺族の経済的負担を軽減してくれる公的制度には、次のようなものがあります。

◎健康保険の公的給付制度

●国民健康保険、後期高齢者医療制度の「葬祭費」

●協会けんぽや組合健保の「埋葬費」「埋葬料」

●公務員共済組合の「補助金」「葬祭費」

◎年金の公的給付制度

●国民年金の「遺族基礎年金」「寡婦年金」「死亡一時金」

●厚生年金の「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」

これらすべてを受給できるわけではありません。

故人様の保険や年金の加入状況によって受けられる制度が異なります。ひとつずつ詳しく解説して参ります。

健康保険の給付制度

健康保険は主に2つに分けられます。

ひとつは自営業者などが加入する「国民健康保険」、もうひとつは会社員などが加入する「協会けんぽ」や組合員などが加入する「組合健保」などです。

国民健康保険、後期高齢者医療制度の「葬祭費」

国民健康保険の被保険者が亡くなった場合、葬儀を行った喪主に対して「葬祭費」が支給されます。

国民健康保険の加入対象は、自営業者や75歳未満の年金受給者などです。75歳の誕生日を迎えた方は国民健康保険の資格を喪失して、後期高齢者医療制度によって保険金を受け取ります。

後期高齢者の方でも葬祭費の支給はありますが金額や条件などが国民健康保険とは多少異なります。

葬祭費の支給金額は市区町村によって異なります。広島県ではどの市町であっても、国民健康保険、後期高齢者医療制度による葬祭費の支給金額は3万円です。

▶いつまでに?

国民健康保険、後期高齢者医療制度の「葬祭費」の申請期限は、告別式など葬祭をとり行った日の翌日から2年以内です。

▶どこに?

加入している所轄の保険事務所や組合に申請します。

それぞれ市区町村の各窓口へ申請します。国民健康保険課は保険課、後期高齢者医療制度は福祉課に該当する部署に問い合わせましょう。

▶何を準備する?

申請のために次に挙げるものを準備します。

・故人様の国民健康保険証または後期高齢者医療保険証

・死亡の事実を証明するもの(死亡診断書のコピー、戸籍謄本など)

・葬儀の実施を確認できるもの(葬儀社からの領収書など)

・喪主の金融機関の口座番号

・印鑑(シャチハタは不可)

協会けんぽや組合健保の「埋葬費」「埋葬料」

企業や団体などの被用者の場合は「埋葬費」や「埋葬料」が給付されます。

厳密には被保険者本人が亡くなった場合は生計を同一にしていて故人の埋葬を行った家族に「埋葬費」が、被保険者が扶養していた家族が亡くなった場合は被保険者本人に「家族埋葬費」が給付されます。給付金額はともに5万円です。

また、被保険者本人が亡くなり、生計を同一にする者がいない場合、実際に埋葬を実施した人に「埋葬料」が給付されます。給付金額は5万円を上限として実際に埋葬にかかった費用です。

ちなみに、協会けんぽとは健康保険組合のない中小企業の健康保険で、組合健保とは700人以上の被保険者がいる事業所の健康保険です。前者は中小企業、後者は大企業の健康保険だと思えばよいでしょう。

広島県内では、マツダ健康保険組合、中国新聞健康保険組合、福山通運健康保険組合などが後者にあてはまります。

▶いつまでに?

申請期限は亡くなった日から2年以内です。

▶どこに?

協会けんぽの場合、勤務先の所在地を管轄する各地域の年金事務所に申請します。組合保険の場合はその組合に申請します。たとえば広島県内の場合、呉年金事務所は呉市、竹原市、東広島市を、三原年金事務所は三原市、尾道市、豊田郡、世羅郡を管轄しています。

▶何を準備する?

申請のために次に挙げるものを準備します。

・健康保険埋葬料(費)支給申請書

・健康保険証

・埋火葬許可証または死亡診断書のコピー

・葬儀費用の領収書

公務員共済組合の「補助金」「葬祭費」

故人様が公務員や教員だった場合、故人様の扶養を受けて埋葬を行った人に「埋葬料」が給付されます。もしも扶養していた家族が亡くなった場合は、組合員本人に「家族埋葬料」が支給されます。

広島県市町村職員共済組合 の場合、「埋葬料」、「家族埋葬料」ともに5万円です。さらに、「埋葬料附加金」「家族埋葬料附加金」として3万円が支給されます。

また、国家公務員であれば、国家公務員の共済組合から葬祭費の支給が受けられます。

▶いつまでに?

申請期限は亡くなった日の翌日から2年以内です。

▶どこに?

各共済組合に申請します。

▶何を準備する?
申請のために次に挙げるものを準備します。

・共済組合葬祭費請求書

・健康保険証

・死亡診断書のコピー

・印鑑

・振込先口座番号

年金の給付制度

私たちが加入している国民年金や厚生年金からも、家族を失った遺族への給付制度(遺族年金)があります。

日本の年金制度は「2階建て」に例えられます。1階がすべての国民が対象となる国民年金、2階が会社員などが対象となる厚生年金です。遺族年金もこの2階建てをイメージしておくと分かりやすいでしょう。

遺族基礎年金

国民年金の加入者が亡くなった場合、遺族に給付される年金です。

▶死亡した人の要件

遺族基礎年金を受給するには、亡くなった方が次のいずれかの要件を満たしていなければなりません。

①国民年金に加入中

②かつて国民年金に加入しており、60歳以上65歳未満で日本国内に住所がある

③老齢基礎年金の受給資格がある

④保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である

▶受給する人の要件

遺族基礎年金を受給できるのは次の要件を満たした人です。

①亡くなった人によって生計が維持されていた「子のある配偶者」

※子のいない配偶者は対象外

※受給者の年収が850万円未満、または年間所得金額が655万5千円未満

②亡くなった人によって生計が維持されていた「子」

※高校を卒業する年齢まで

▶受給額

年間781,700円+子どもの加算金額

※子どもの加算金額は1人目と2人目がそれぞれ224,900円、3人目以降は1人あたり75,000円

▶いつまでに?

申請期限は死亡日の翌日から5年以内

▶どこに?

受給者の住まいの市区町村役場

▶何を準備する?

遺族基礎年金を請求するために次のものを用意します。

・年金請求書(様式第108号)

・死亡診断書のコピー

・請求者名義の通帳

・印鑑

※「年金請求書」は市区町村の窓口や日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

※「年金請求書」にマイナンバーが記入できない場合は次に挙げるものも用意します。

・年金手帳

・戸籍謄本

・世帯全員の住民票の写し

・死亡者の住民票の除票(世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要)

・請求者の収入が確認できる書類(所得証明書、源泉徴収票など)

遺族厚生年金

会社員や公務員など、厚生年金の加入者が亡くなった場合、遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金が給付されます。

▶死亡した人の要件

遺族厚生年金を受給するには、亡くなった方が次のいずれかの要件を満たしていなければなりません。

①厚生年金に加入中であること

②厚生年金に加入している間に初診を受けた傷病で、初診日から5年以内に亡くなった

③障害等級1級または2級の障害厚生年金の支給を受けられる人であった

④老齢厚生年金の受給資格を満たしている

▶受給する人の要件

遺族厚生年金を受給できるのは次の順位です。上の順位の人が受給した場合、下位の人には給付されません。

①配偶者と子

※妻の場合、年齢要件なし。

※夫の場合、55歳以上であること。

※子の場合、高校卒業までの期間

②父母

※生計を維持していた人が亡くなった時に55歳以上であること

③孫

※高校を卒業するまでの期間

④祖父母

※生計を維持していた人が亡くなった時に55歳以上であること

▶受給額

遺族厚生年金の受給額は、厚生年金への加入期間や、加入中の給与・賞与の額によって計算されます。基本的には「死亡した被保険者の報酬比例部分の年金額×3/4」です。

▶いつまでに

死亡日の翌日から5年以内

▶どこに

お近くの年金事務所

▶何を準備する?

遺族基礎年金を請求するために次のものを用意します。

・年金請求書(様式第105号)

・死亡診断書のコピー

・請求者名義の通帳

・印鑑

・年金証書(他の公的年金を受給しているとき)

・合算対象期間が確認できる書類

※「年金請求書」は市区町村の窓口や日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

※「年金請求書」にマイナンバーが記入できない場合は次に挙げるものも用意します。

・年金手帳

・戸籍謄本

・世帯全員の住民票の写し

・死亡者の住民票の除票(世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要)

・請求者の収入が確認できる書類(所得証明書、源泉徴収票など)

遺族寡婦年金

寡婦年金は、遺族基礎年金の受給要件を満たすことのできない妻に対して、死亡した夫がもらえるはずであった老齢年金の一部を給付する制度です。

保険金の掛け捨てを防ぐことと併せて、妻の収入減をケアする目的があります。

なお、国民年金の第1号被保険者が死亡したときの給付には、寡婦年金と死亡一時金(後述)のいずれかを選択できます。

▶死亡した人(夫)の要件

寡婦年金を受給するには、亡くなった方が次のいずれかの要件を満たしていなければなりません。

・国民年金の第1号被保険者(加入者)で、保険料納付済期間が10年以上ある

・老齢基礎年金をもらったことがない

・障害基礎年金をもらえるようになったことがない

▶受給する人(妻)の要件

・夫の死亡当時、夫によって生計が維持されていた

・夫との婚姻期間が10年以上継続している

・65歳未満である

・繰り上げ支給の老齢基礎年金を受給していない

▶受給額

夫が65歳からもらえるはずであった老齢基礎年金の4分の3。ただし、妻が60歳から65歳になる間しか受給できない。

▶いつまでに?

申請期限は死亡日の翌日から5年以内

▶どこに?

死亡した夫の住所地の市区町村役場

▶何を準備する?

寡婦年金を請求するために次のものを用意します。

・年金請求書(様式第109号)

・夫の年金手帳

・戸籍謄本

・世帯全員の住民票の写し

・死亡者の住民票の除票

・請求者の収入が確認できる書類(所得証明書、源泉徴収票など)

・請求者名義の通帳

・年金証書(公的年金から年金を受けているとき)

※「年金請求書」は市区町村の窓口や日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

死亡一時金

死亡一時金は、国民年金の第1号被保険者(加入者)が、老齢基礎年金や障害基礎年金をもらわないまま死亡した場合に限り、対象となる遺族に一度だけ給付されます。

なお、国民年金の第1号被保険者が死亡したときの給付には、寡婦年金と死亡一時金のいずれかを選択できます。

▶死亡した人の要件

死亡一時金を受給するには、亡くなった方が次のいずれかの要件を満たしていなければなりません。

・国民年金の第1号被保険者(加入者)で、保険料を納めた月数が36か月以上ある

・老齢基礎年金や障害基礎年金をもらったことがない

▶受給する人の要件

・亡くなった人と生計を同一にしていた家族

・優先順位は、配偶者、子ども、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹

▶受給額

保険料の納付期間によって給付金額が異なります。

納付期間         受給金額

36ヵ月以上180ヵ月未満  12万円

180ヵ月以上240ヵ月未満 14万5千円

240ヵ月以上300ヵ月未満 17万円

300ヵ月以上360ヵ月未満 22万円

360ヵ月以上420ヵ月未満 27万円

420ヵ月以上       32万円

▶いつまでに

申請期限は死亡日の翌日から5年以内

▶どこに

死亡した夫の住所地の市区町村役場

▶何を準備する?

死亡一時金を請求するために次のものを用意します。

・国民年金死亡一時金請求書

・故人の年金手帳

・戸籍謄本

・世帯全員の住民票の写し

・死亡者の住民票の除票・請求者名義の通帳

いかがでしたでしょうか。日本の社会保険システムには遺族の経済的負担を救済するさまざまな制度が準備されています。身内に不幸が起きた時には、まずは管轄の役所や専門窓口に相談してみましょう。

また、私ども広島自宅葬儀社も、葬儀後の手続きに関するプロフェッショナルです。分からないことがありましたら、どうぞお気軽にご相談下さいませ。

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