葬儀場・葬儀会館を式場見学する時に見ておきたいチェックポイント

葬儀社を検討する際、資料だけでなく実際の葬儀場を見ておきたいという方もいらっしゃると思います。

この記事では葬儀場・葬儀会館を見学する際に見ておくべきチェックポイントを解説させていただきます。

知らないと、見た目の印象だけで判断してしまいかねません。

ぜひ最後までご覧ください。

葬儀場は気軽に見学しづらい、だけど気軽に見学してOK

葬儀場、葬儀会館は、全国各都道府県にありますが、知り合いの身内に不幸があった時など、葬儀へ参列する機会がないと、なかなか足を運ぶ機会はありません。

この場所に縁があるということは、身近な誰かの死があったことを意味しますから、できるだけあまりお世話になりたくない場所だと思います。

また、葬儀を行う厳粛な場所なので、気軽に訪れる感覚にはなれないと、敷居の高さを感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし葬儀社の立場で言えば、車のディーラーと同じで、一度は実際を見て体感していただきたい気持ちがあります。

葬儀社は、葬儀が一生に一度のセレモニーということを誰よりも理解しているので、利用される方には後悔しないためにもしっかり見ていただきたいという思いがどこの葬儀社にもあります。

前もって相談や式場見学をすることは、とても良いことです。

気軽に見学しづらいと感じられていると思いますが、そんなことはありません。

ぜひ気になる式場に問い合わせてみて、ご見学ください。

また、この他にも事前準備として行なっておいたほうが良いことがあります。

下記の記事で紹介していますので、よかったらご覧ください。

葬儀場を見学する前に知っておくべき点

私はこれまで全国各地の葬儀会館を色々見てきましたが、葬儀場を見学する前に、一般の方が知らないポイントがありますのでご紹介させていただきます。

葬儀を知らない建築事務所が設計した葬儀場もある

築年数の新しい葬儀場は、どうしても綺麗な雰囲気に圧倒され、居心地が良さそうに感じてしまうものですが、実はここに落とし穴があります。

葬儀場は、葬儀会館建設に長年携わってきたノウハウのある建築事務所と普段は分譲マンションやその他の施設をメインにしている建築事務所が設計に携わっています。

また、葬儀会館の設計に長年携わっているけれども、利用者の声よりも依頼人のオーナーの声しか届いていない所も稀にあります。

これらによってお棺が通る道幅が狭い、お手洗いの案内看板がお洒落だけどわかりづらいなど色々細かいマイナス点があるのです。

見た目よりも利便性

葬儀場を利用するユーザーは、その場所にこれからずっと住むわけでも、ホテルのように宿泊を目的で訪れるわけでもありません。

あくまでも、葬儀を行う場所としての利便性を見ていく必要があります。

例えば立派な寝室にベッドが2つ並んでいたとします。

居心地良さそうだなという感想で終わるのではなく、「うちの家族は4人、どうしようか」と葬儀の場を想定しながら見学しましょう。

万が一の時に葬儀を依頼する場所として、自分達にとって適しているかどうか。

決して見た目の華やかさや豪華さに惑わされないようにしましょう。

施設全般のチェックポイント

まず葬儀場・葬儀会館の施設全般におけるチェックすべきポイントを紹介します。

清潔感

清潔感は大切なポイントです。

新しい施設は古い施設よりも綺麗に見えがちですが、清掃が行き届いているかどうかという点をチェックしましょう。

お手洗いを借りるだけでも、普段の管理の様子を伺うことができます。

また、施設は新しいけれども植物は枯れている、築年数は経過しているが植物の管理は行き届いている、おもてなしの心が感じられるのはどちらでしょうか。

プライバシー

プライバシーが気になる方は、葬儀場入り口が近隣の歩行者から丸見えであれば気になる場合もあるかもしれません。

また施設内でも、別の家の葬儀が行われる場合もあるのかどうか。

その場合は、廊下などで重なることは想定されるのか、入り口は別々になっているのかなど見ておくと良いでしょう。

よくあるのが、家族で静かに少人数の葬儀を希望していたのだけれど、隣の式場では大きな葬儀を行なっており、騒がしかった。

あるいは、別の家の葬儀に配慮しながら過ごしたため、窮屈な思いをしたという事例もあります。

感染拡大防止策は十分出来ているか

コロナ禍では、感染拡大防止対策がどこまで出来ているかも気になるポイントです。

万が一の時に、クラスターなどが起きてしまっては、参列者に迷惑がかかってしまいます。日頃からどのような感染対策を行なっているか、確認しておきましょう。

式場のチェックポイント

式場のチェックポイントは、あなたの見たまま、感じたままの印象で結構です。

好みがありますから、ご自身の感情を優先してください。

とはいえ少しだけアドバイスをさせていただきます。

式場ホールと祭壇のバランスをチェック

式場ホールと祭壇のバランスは、重要です。

式場に入り、式場中央には、まだ花が飾られていない祭壇があるはずです。

花のない状態で寂しいと感じるようであれば要注意です。

その式場は、お花を足すことで「寂しい」を脱却する式場です。

つまり、追加料金がかかりやすい式場と言えます。

例えば、幅10mの式場に幅3mの祭壇があるのと、幅5mの式場に幅3mの祭壇があるのとでは、見た目が異なります。

幅10mの式場に幅3mの祭壇がある場合、幅7mは何もない空間になります。

寂しいから生花を出そうとなるのはよくあることで、これが思ったよりもお金がかかったとなる事例の一つです。

式場に入って、寂しいと感じることなく、これで十分と感じる式場は、寂しいから花を足すということはしなくても済む可能性が高いです。

感染対策、換気をチェック

現在、葬儀会館では、ソファタイプの椅子や肘かけ付きの椅子など、さまざまなタイプの椅子が用意されています。

椅子の良し悪しで葬儀社を選ぶ方は少ないと思いますが、子供用の椅子はあるのか、席数の増減は可能なのか、聞いておくと良いでしょう。

またコロナ禍では、人と人の間隔を空けましょうとあります。

どの程度の間隔を空けて行なっているのか、確認しておきましょう。

また、換気は可能な式場なのかも見ておきましょう。

ゆったりしたソファ席よりも、換気のできる式場でパイプ椅子のほうが人によっては安心につながる場合も考えられるからです。

控室のチェックポイント

控室は、地域によって求められる機能が異なります。

例えば東京の場合、宿泊設備が求められることは少ない一方で、広島では宿泊設備は必須となっています。

見学する際は、この部屋を何名くらいで利用するのかを想像しながら見ていきましょう。

洋室のリビング・ソファは家族向け

モデルルームのようなソファやダイニングテーブルが置かれてある洋室の場合、自宅感覚で過ごしていただくコンセプトになっています。

リラックスできそうなソファも家族だけで過ごすなら便利なアイテムです。

しかし例えばあなたがリラックスしてソファに座っていた時、親戚の叔父さんが訪れたらどうでしょう?

そのままリラックスしてソファに座ったままでいられますか?

「どうぞ、こちらへお座りください」とソファへ促すでしょう。

また、次に親戚が、今度は4人でお見えになられたとしましょう。

ソファへ促すと、あなたの座るところはダイニングテーブルの椅子になるかもしれません。

家族以外の方も過ごす場合は、このようなこともあるのです。

宿泊設備が必要な場合

宿泊設備が必要な方は、宿泊可能人数は何人までなのか。

シャワーやお風呂は備わっているのか。

寝巻きの浴衣、パジャマなどは備わっているのか。

ドライヤーなど持ち込む必要がある備品はあるのかどうか。

これらを確認しておきましょう。

また、故人と同じ部屋で過ごすのか、別室になるのか。

別室になる場合は、一緒に過ごしたい人は過ごすことができるのか、聞いておくと良いでしょう。

親族が過ごせるスペースが必要な場合

10名〜15名の親族が出入りできるスペースが必要な場合、リビング、寝室と分かれている分譲マンションのような控室よりも、畳20畳くらいの大広間のほうが過ごしやすいこともあります。

仮にお通夜が18時からだった場合、ご親族の中には早めにお越しになる方もいらっしゃいます。

例えば、祖母が亡くなった時、時間ぎりぎりに葬儀場へ向かうお孫さんは少なく、できる限り早めに駆けつけたいと行動するお孫さんのほうが多いものです。

つまり孫までは、早くお越しになる可能性があるということです。

控室でなくても構いませんので、それまでの間を過ごしていただく場所を提供できる葬儀場が望ましいです。

一人になれる空間が欲しい場合

親族や家族と荼毘に伏されるまでの最後の時間を思い出話に花を咲かせる、賑やかに過ごしたい人もいれば、周囲に人がいると泣けない、故人へ思いを馳せる時間を作れないという方もいらっしゃいます。

一人になりたい時になれる空間のある施設というのは、そのような方にとっては貴重な空間になることもあります。

返礼品や気になる商品もチェック

葬儀場へ見学に行く時は、ホームページやパンフレットではわからない実物の質感を確かめるチャンスでもあります。

返礼品など気になる商品があれば、スタッフに依頼してみましょう。

特にホームページやパンフレットに載ってある写真では、商品の大きさがわかりづらいものです。

実際をみると、思っていたよりも返礼品が小さい、量が少ないなど、新たな発見を得られることもあります。

葬儀場を見学したい時の手順

電話で問い合わせて日時を決める

葬儀場を見学したい時は、まず葬儀場へ電話で問い合わせてみましょう。

前もっての約束なしで訪問することも実際は可能です、しかし訪問できることと満足な対応をしてもらえるかは別物と考えたほうが良いでしょう。

あなたが訪れると事前にわかっているスタッフと頭に毛頭なかったスタッフとでは対応に差が出てくることは、大手葬儀社でも十分あり得ます。

心の準備などではなく、人的な配置の問題です。

一般の方は葬儀がない日は、きっと暇なので時間を設けてくれるだろうと葬儀のない日に訪れる方もいらっしゃいます。

そうして訪れてみると、スタッフがいなくて施設も鍵がかかって閉まっていたという葬儀会館もあります。

年中、誰かが常駐している葬儀場もあれば、葬儀がある日のみスタッフを配置している葬儀場もあるのです。

また、急な訪問の場合、案内してくれる係の方がいない場合や、本来案内してくれるはずのスタッフが別の業務にあたっているかもしれません。

あるいは別の葬儀を行なっている最中ということも考えられます。

自分達のためにしっかり時間を設けてくれて、しっかり案内してくれることがこの場合一番大切なことです。

自分達のために、前もって電話で問い合わせて希望日を伝えることをおすすめします。

なるべく複数で見学へ行く

見学はもし可能ならば、一人よりも二人以上のほうが望ましいです。

自分以外の人にも見てもらうことで自分だけでは気づけなかった点に気付ける場合もあります。

後でお互いの感想を言い合って、確かめることもできます。

また、お一人の場合は自分が見聞きしたことを家族に自分で伝えるほかありませんが、家族も一緒に見学した場合は、双方が同じ話を聞いているため、自分から説明する手間が省けます。

家族にとってもあなたからのまた聞きよりも、直接スタッフから伺う方が理解しやすい場合もあります。

このような理由から、もし可能であれば複数で見学へ行かれることをおすすめします。

最初は自分一人で下見のつもりで見学し、よかったら次回に家族も見学へ行ってもらうという形でも良いでしょう。

最後に

葬儀場を見学するなら、施設見学だけでなく、葬儀についても相談してみたいものです。

見積もりを作っていただいて費用を知ることも安心に繋がります。

葬儀場を選ぶ上でも料金は、一つの判断材料になります。

葬儀社の選び方については、下記の記事で詳しく紹介していますので、よかったら合わせてご覧ください。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1500件の葬儀を担当。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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