弔電はいつまでに送るもの?本当の正解と送るタイミングによる遺族側の違い

更新:2024.01.06

弔電はいつまでに送るものなのか。

インターネットで調べると「通夜までに送りましょう、難しい場合は葬儀までに送りましょう」と多くに載っています。

しかし理由まで書かれているものは、あまり見当たりません。

そこで今回納得感が得られるように弔電はいつまでに送るべきなのか。

正解とその理由を実際に葬儀で弔電を拝読させていただく司会者でもある筆者がご紹介させていただきます。

弔電はいつまでに送るもの?

「葬儀が始まるまでにとにかく遺族へ届けば良い」

「なるべく相手へ負担のないように届けてもらいたい」

「葬儀に参列できないから代わりに送っている、目を通してもらいたい」

「社長が送っているので葬儀の中で読んでもらいたい」

「先ほど知ったので今から弔電を手配・・・間に合うのかな?」

このように弔電を送る側の方々の思いは、人それぞれです。

ですから「弔電はいつまでに送るもの?」という質問には、締切り時間のリミットを尋ねている場合、いつまでに送るのが相手にとって親切なのかを知りたい場合、2通りの意図があると感じます。

それらを加味して考えた時、私の考える正解は下記になります。

弔電は通夜が始まるまでに送ることが最も親切です。

それが難しい場合は、葬儀開式までに届くように送りましょう。

弔電の締切り時間は葬儀が始まるまでとなりますが、遺族の負担軽減の視点で考えると通夜までに送ることが望まれます。

締切り時間ギリギリに届く弔電は避けたいものです。

家族葬で弔電を送る場合

最近は葬儀の殆どが家族葬で行われています。

家族葬で弔電を送る場合、その殆どが遺族の勤め先の方が弔電を送る、遺族の学校関係者が弔電を送る、故人の入所していた施設の関係者が弔電を送る、

この3つのどれかに当てはまります。

遺族が葬儀のために勤め先の会社や学校を休むことになりますので、勤め先や学校関係者は早いタイミングで葬儀のことを把握できるはずです。

故人の入所していた施設の関係者も、ご逝去の時点からその事実を知るわけですから、早いタイミングで葬儀のことを把握できるはずです。

これらの方々に共通しているのは早いタイミングで葬儀のことを知り得ることができるという点なので、葬儀の情報を早く知ることができたのなら、なるべく早く弔電を送りましょう。

通夜が始まるまでに弔電を送ることは出来る可能性が高いはずです。

早めに届けることで、遺族は自分のタイミングでその弔電に目を通すことができます。

これは相手への配慮にも繋がりますので、ぜひお通夜が始まるまでに送ることを心がけていただきたいです。

弔電が実際にご遺族の手元に届くまで

弔電 イメージ

弔電はNTTなどの電報センターへ電話をして遺族の元へ送るイメージを持っていらっしゃる方は多いと思いますが、もっとリアルにイメージしていただくと、実際には弔電を配達する人がいて、その方々が葬儀会館など葬儀のある場所へ届けているものです。

受け取る側も葬儀会館の事務所受付で遺族の代わりに葬儀社スタッフが受け取っていることが殆どです。

弔電は、配達人→葬儀社→葬儀担当者→遺族、

最終的に葬儀担当者(斎場スタッフ)から遺族の元へ届けられることが多い弔電は、葬儀社の間では大きく3つに分類されて対応しています。

1 通夜までに届いたもの

一旦葬儀場の事務所受付で預かり、通夜後まとめて遺族へ渡す

例えば通夜が18時から行われるとします。

18時までに届いた弔電は、一旦葬儀社の事務所で保管、ご遺族へ通夜後にまとめてお渡しするという形が最も多いです。

通夜式が終わり、一旦落ち着く夜間の間にゆっくり目を通していただこうというのが主な理由です。

弔電を葬儀の中で司会者が読むのは、葬儀の日ですから、通夜後に遺族へまとめて渡すのは全く問題ありません。

また、通夜前に都度弔電を渡していくと、弔電を渡すという行為が何度も、何度も発生してしまうため、限られた時間で不慣れな通夜を進めていくご遺族にとって、他に優先すべき事柄がある中で、弔電がその妨げになってしまうこと恐れがあるのです。

通夜までに届いた弔電へご遺族はゆっくり目を通す中で、式の中で読んでもらいたいものを選んだり、差し出し人の名前に振り仮名をつけたりします。

2 通夜終了〜翌朝までに届いたもの

通夜終了後〜葬儀の日の朝に届いたものは、追加分として遺族の元へ届けられます。

弔電は葬儀が始まるまでに送ればいいとの考えは広く浸透しているので、ここで弔電が届くのは日常的によくあります。

ですからここで追加分の弔電が届く可能性が高いことは、葬儀社のスタッフは予めご遺族へ伝えています。

葬儀の際に読み上げる弔電を選び、差出人の名前の振り仮名の確認などが行われた後は、弔電は一旦式場内へご奉呈されます。

式前の緊張が昂り、着替えや身支度の準備もある中で届きますので、葬儀によっては、ご遺族が余計に慌ただしくなってしまうこともあります。

通夜までに届けられるなら通夜までに届けましょう。

3 葬儀の式中に届いたもの

葬儀の最中に届くこともよくあります。

予めこの場合の対応を話し合っておくことが大切です。

式中に届いた弔電を、式の中で読み上げるべきなのかどうか、式場内で遺族席の最前列に着席している喪主に確認を取るのは葬儀社としては非常に困難なことです。

ですからこの場合、予め葬儀中に届いた弔電に関しての取り扱いルールを喪主と決めておきます。

式中でも遠慮なく自分の席まで来て確認を取って欲しいという喪主に対しては、仰せのように葬儀社は対応いたしますし、式中に届いたものはもう読まなくていいという仰せの場合は、仏前に奉呈して葬儀中に読み上げることは致しません。

葬儀が10時から始まる場合、10時までに届けられるようにしたいと思って手配した弔電がこのパターンになることが多いので、これから弔電を出す方はお気をつけください。

ギリギリに届く弔電はご遺族に余計な心配や気遣いをさせてしまうこともあるのです。

また、遺族から「式中に届いたものに関しては、もう読まなくて結構です」となってしまったにも関わらず、式中に届いてしまった弔電は遺族の記憶に残ることなく終わってしまう可能性が出てしまいます。

葬儀が始まるまでにとにかく届けばいいんだよね?という考え方ではなく、少しでも早く届けた方が相手にも自分にも良いという考えを持ちましょう。

まとめ

先述したように、弔電は通夜までに送れば、先方へもゆっくりご覧いただけます。

葬儀の朝までに届けば葬儀の進行に支障はないが、遺族を慌ただしくさせてしまうこともある。

葬儀の最中に届けば、ご遺族にご迷惑をおかけすることもあると理解いただけたと思います。

「弔電は、葬儀の始まるまでに送れば良い」

確かにその通りですが、これは遺族側の負担を考えない、弔電の締切り時間にのみ、焦点をあてた言葉になります。

電報を頼んで葬儀場を指定すれば勝手に遺族の元へ届くものではありません。

配達する人がいて、受け取る人がいて、葬儀担当者が遺族の状況を勘案しながら、その人に合わせて最適な状況でお渡しさせていただいています。

遺族にとって何が最良なのかという思考に基づいて考えていくと、弔電はできるならば通夜が始まるまでに送りましょう。

葬儀の始まる時間から逆算して時間的猶予があればあるほど遺族にとっては負担が軽くなり、葬儀の始まる時間のギリギリになればなるほど遺族は慌ただしくなります。

本当の正解はこのようになります、正しく理解して送りましょう。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1,500件の葬儀を担当。家族の在宅介護がきっかけで広島自宅葬儀社を設立。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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