生前に葬儀の相談をしておくべき5つの理由|葬祭のプロが解説

更新:2022.10.12

生きている人間ならば、誰もが訪れる「死」という瞬間。

「いつか死ぬ」という真実を分かっていても、多くの方は「自分にはまだまだ先のことだ」と思い、日常生活において「死」について深く考えることはありません。

「自分が死ぬことを考えるなんて、縁起が悪い」、「もっと明るく楽しい事を考えてたい」と思うのは当然のこと。

やはり人間は楽しい事を考えてる方がワクワクするものです。

しかし、自分や家族が亡くなる前に、万が一の事態を想定して、事前に葬儀の相談と準備をしておけば、突然の死にも慌てずに、予算内で葬儀を進めることができます。

私は葬儀業界に約20年間携わり、葬祭ディレクターとして、約1万件以上の葬儀を管理監督した実績がございます。

多くの喪家様のお手伝いをさせて頂いて学んだことは、事前に葬儀の準備をされていたご遺族様のケースとそうでなかったケースには大きな違いがあるということです。

今回は、葬祭ディレクター1級の資格を持つ葬儀のプロである私が経験を踏まえて、予め葬儀の準備をしておくべき5つの理由とメリットを分かりやすく解説していきます。

後悔するリスクがある?事前に葬儀の相談をしなかった事例

葬儀といえば、ご高齢の方が寿命を迎え人生を締めくくるイメージがあるかもしれませんが、実際の葬儀の現場は異なります。

長寿による老衰で人生の最後を迎えれれた方は多いですが、交通事故によって突然亡くなられたり、若くしてガンでお亡くなりになられた方もいらっしゃいます。

どんな状況であっても、ご遺族の方は「もっと生きていて欲しかった」と葬儀の現場では深い悲しみに包まれています。

人生の一大イベントには進学・就職、引越し、結婚、車や住宅を購入するなど、色々ありますが、そのほとんどは自分で計画して、決定することができます。

新生活が始まる時はワクワクしますので、悩んでいる時も楽しいですし、準備を進めていく過程も希望に満ち溢れているはずです。

しかし、葬儀だけは違います。

突然、前触れもなくあなたの目の前に現実となって現れるのです。

家族の死は突然前触れもなく直面する

家族の死の原因はケースバイケースですが、どんな場合でも遺族は亡くなった事実が信じられず、驚きと動揺、ショックで冷静に決断することができない状況です。

つまり、人の死は突然やってくるので、遺族は心の準備もできないまま、気が動転している状況にあります。

そんな中、葬儀の準備に向けて、多くの決断を迫られることになるのです。

家族の死という現実を受け入れられない心境のまま、葬儀社を探して手配をし、葬儀費用を用意して…と慣れないことを淡々と進めていく必要があります。

日本は高齢化社会ですから、病院や施設で最期を迎えられる方が多いですが、近年は自宅で亡くなるケースも増加傾向にあります。

いずれにしても、医師から死亡判定が出されると、「これから葬儀社を手配してください」と促されますので、バタバタと慌ただしく準備を進めることになるのです。

急に葬儀社を選ばないといけない事態に

家族が亡くなり「葬儀社を手配してください」と急に言われても、葬儀社はどこに頼めばよいのか、どうやって探すのか、まずはじめに困ることになります。

一般的な葬儀社の探し方

  • 病院の担当者に尋ねる
  • 電話帳で探す
  • スマートフォンやパソコンでネット検索する
  • 家族や親戚に相談する

上記のような方法で、葬儀社を短時間で決めていく必要があります。

葬儀社を決めた後の流れは、葬儀社に電話をすると約1時間程で到着しますので、寝台車にご遺体を乗せて、葬儀会館や自宅まで搬送してもらいます。

その一連の流れの最中も、ご遺族の方は夢を見ているようで、現実に起きているか実感はなく、ショックと動揺の中、淡々と事が進んでいくのです。

葬儀社によって搬送が無事に終わると、葬儀社のスタッフから、今後の葬儀について日程や予算など、様々な項目を決定する打ち合わせが始まります。

気が動転してる中、葬儀の打ち合わせが始まる

ここから、いわゆる「葬儀の打ち合わせ」が始まります。ここで2つ目の困った事に直面することになります。

葬儀の打ち合わせとは、具体的には、葬儀の日程、場所、参列範囲、予算などがあり、どれも大切な決定事項ばかりです。

葬儀を行う上で、遺族側の最高責任者を務める人を「喪主」といいますが、多くの場合、人生において平均1回もしくは2回は喪主をすると言われています。

人はそう何度も喪主をする経験はありませんので、ほとんどのケースでは初めての経験となります。進め方や段取りは分からず、迷ってしまうことは多いです。

家族の死という突然訪れた悲しみ中で、葬儀に向けて、葬儀社のスタッフと話し合いをしながら、短期間で重要な決断をすることになります。

この「短時間で」というのが大切なポイントです。葬儀は2〜3日後に控えていますから、悩んでいる時間はなく、テキパキと素早い行動力が求められます。

しかし実際は、打ち合わせで葬儀が決まらず、親戚に詳細を伝えることができない、お金の工面に時間がかかり、段取りが進まない、といったケースが多いのです。

このように、生前に葬儀の準備を全くしていないケースでは、段取りがスムーズに進まずに、葬儀社に完全にお任せするという丸投げ状態になりがちです。

自分では何も決定せずに、葬儀社にすべてお任せすると、葬儀が終わった後に、後悔することになりかねません。

葬儀社に任せても葬儀はできるが、ご遺族が後悔することも…

葬儀社はプロですから、葬儀自体は任せておけば確かに葬儀は心配ありません。

例えば、家族10名だけに知らせる家族葬でも、ご近所や知り合いも参列する一般葬でも、葬儀社は契約内容通りに事を進めますので、葬儀自体は進んでいくはずです。

しかし、すべての決定権を葬儀社にお任せした場合、ご遺族は葬儀の後に「あぁすれば良かった」「こうすれば良かった…」と後悔する可能性があります。

商品やサービスを購入する際に、ネットで口コミで高評価の商品を購入すると、思っていたよりも満足できなかったというご経験はありませんか。

口コミが良いからという理由で購入しても、満足感は人によって異なり、個人差があるのです。

それは葬儀にも当てはまります。

ご遺族様側で、生前に葬儀の準備をしていれば、葬儀社に要望をしっかりと伝えることができ、後悔することなく、満足度の高い葬儀を行うことができるでしょう。

事前に葬儀の相談を行うべき5つのメリット

葬儀を後悔することがないように、前もって葬儀について相談しておく事はとても大切な事だと思います。

通常、どこの葬儀社でも葬儀の事前相談は無料で行っています。

葬儀の事前相談で得られるメリット

葬儀社を比較できる。依頼業者を決めておけば、万が一の事態でも慌てない

  1. 必要な準備物を確認できる
  2. 予算の把握ができる
  3. どんな葬儀にするか検討する時間が持てる
  4. 葬儀社に要望を伝えて、理想どおりに進められる

1.葬儀社を吟味出来る。依頼業者を予め決めておく事でもしもの時に慌てない

前もっての相談であれば、自由に葬儀社を比較することができます。

実際に足を運んで施設を見学することもでき、料金体系だけでなくスタッフの人柄も知ることができます。


一度見ていれば当日のイメージがしやすいです。初めての場合は全てが未知の体験になりますから、大きな違いだと思います。

2.予め準備物が確認できる

何を準備しておけば良いのか知ることができます。

  • 一般的には認め印(死亡届け提出に必要。手続きは葬儀社が代行のケースが多い)
  • 写真(データでも可、遺影写真を作成する為に必要です)
  • 現金(寺院、神社、教会など司式者への謝礼。火葬場へ支払う火葬代金等)
  • 親族への連絡名簿

3.予め予算の把握ができる

予め、葬儀にかかる費用の概算が把握できれば、お金の心配も軽減されると思います。

ネット検索すれば、葬儀費用の相場や葬儀社別にプランも知ることは可能ですが、広告に掲載されているプランは最安値プランがほとんどです。

実際に葬儀社に見積もりしておけば、必要な予算が分かりますので安心です。

4.どんな葬儀にするか、葬儀の内容をしっかり検討する時間が持てる

葬儀のプロである私の経験上、前もって葬儀の準備をしていた方と全くしていなかった方では、葬儀の満足度が大きく変わっていると実感しています。

事前準備をしていたご遺族様は予備知識があるので、自分がやるべきこと、葬儀社にお任せすることの整理できているように見受けられます。

今後の流れが見当付くというのは安心感に繋がり、心に余裕が持てます。それはご自身だけでなく、周りの親族やお子様にも伝わるものです。

予め事前相談をしておく事で、葬儀の段取り・流れがわかりますので、できることは自分で進めれば、予算を抑えることもできます。


事前相談ではお返しの返礼品を実際に確かめたり、他の葬儀社と相見積もりしたり、葬儀の内容をしっかり検討する時間を確保できるのです。

5.事前に葬儀社と考えを共有できるので、葬儀が要望通りにおこなわれる可能性が高くなる

葬儀の事前相談を行うと、葬儀社はお客様の氏名、住所、家族構成、葬儀への要望などを記録に残します。

決して営業目的に個人情報を集めているのではなく、将来、葬儀が発生した時に葬儀への要望を把握しておき、ご遺族の意向に沿ってスムーズに進めるためです。

家族の死に直面して、精神的に不安定なご遺族様にとって、予め自分たちの意向を理解してくれてる葬儀社はどんなに頼りになる存在になるでしょう。

前もって優秀な葬儀担当者を見つけておけば、ご遺族の気持ちを汲んでいるので、いざという時に安心感があります。

しかし、葬儀の事前相談をしなかった場合、また相談したにもかかわらず記録が残っていない場合は「初めまして」と失礼な挨拶から始まってしまいます。

そのため、ご家族の意を汲んで少しでも心にご負担がかからないようにとの思いで対応してくれる葬儀社に依頼すると安心です。

葬儀の事前相談はいつでもできます

基本的に葬儀社の事前相談は24時間受け付けています。緊急の場合は、夜間に電話しても事前相談できる葬儀社を利用すると良いでしょう。

しかし、時間的に猶予がある場合は、できるだけ実際に葬儀社へ足を運び、葬儀社のスタッフと直接話し合いの場を設けることが望ましいです。

スタッフにゆっくりと話を聞いてもらい、納得するまで相談するにはアポ無しではなく、電話で日程を決めてから訪ねるようにしましょう。

葬儀会館は気軽に立ち寄れないイメージがあると思いますが、無料の事前相談は多くのメリットがあります。

どうぞご遠慮なく足を運んでみてください。

そこで対応がよくない葬儀社だった場合は、依頼先の候補から外せば良いのです。

最近は、数年前から事前に葬儀社の候補を決めて、各社の話を聞いてから慎重に葬儀社を決めたという方も増えてきました。

労力はかかりますが、複数の話を聞くことでより葬儀の理解が深まり、葬儀担当者のレベルの違いも感じられると思います。

今の時代、安いから品質が悪いは通用せず、それは葬儀業界も同様です。

事前相談では、葬儀プランの金額を比較するだけでなく担当者の親切度合いなども比較してみてください。きっと驚くほど違いがあるかもしれません。 

広島の方であれば、広島自宅葬儀社へご相談ください。

広島県内全域で自宅葬・家族葬のお手伝いをさせていただいている専門葬儀社です。

どんなご要望にも耳を傾け、誠心誠意アドバイスさせていただきます。

【公式】広島のお葬式は家族葬・自宅葬専門の広島自宅葬儀社

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1,500件の葬儀を担当。家族の在宅介護がきっかけで広島自宅葬儀社を設立。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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