【葬儀後のお礼】香典・弔電・供花・受付・お世話になった方へお礼の方法

ある日突然、大切な家族を失い、ご遺族は悲しむ時間もなく、通夜式・葬儀式と慌ただしく時間が過ぎていきます。

葬儀が終われば、まずは一安心しますが、お世話になった関係各方面へお礼と感謝の気持ちを伝えることも忘れてはなりません。

一言でお礼をすると言っても、直接会って伝える場合や礼状を書いて郵送する、あるいは御礼品を贈る方法などがあります。

また、お礼をする適切なタイミング、電話またはメールのどちらが丁寧なのかとお悩みになる方も多いでしょう。

そこでこの記事では、葬祭業界20年の1級葬祭ディレクターである筆者が関係各方面にどうやってお礼をすれば良いのか、マナーを解説いたします。

関係先6つのパターン別にごとに解説していますので、葬儀後の御礼に関することは全て把握できるはずです。ぜひ、最後までご覧いただけると幸いです。

葬儀後にお礼をする主な関係先

葬儀後にはお世話になった関係者の方々にお礼をします。主な関係先は以下の6つが挙げられます。

  1. 弔電を頂いた方への御礼
  2. 香典を頂いた方への御礼
  3. 供花・供物を頂いた方への御礼
  4. 受付(帳場)など葬儀をお手伝い頂いた方への御礼
  5. 葬儀へ参列頂いた方への御礼
  6. お世話になった方々への御礼

これはケースバイケースですから、すべて必要になるわけではありません。

例えば、家族葬の場合は、近所の方にお手伝い頂くことはないと思われますので、近所への御礼は不要になります。

基本的に、葬儀を知らせていない方へは不要です。このような場合に御礼をすると、逆に相手に気を使わせてしまうのでご注意ください。

お礼はご自身のケースに当てはまる関係先にだけ行えば問題ありません。

弔電(ちょうでん)のお礼

葬儀で頂いた弔電に対しては、『礼状』を送り、感謝の気持ちを伝えます。

品物を贈ると、先方がかえって気を遣ってしまう結果になることもあるので、お礼状だけで十分です。

近年は弔電自体も多様化しており、文面+線香、文面+ブリザードフラワー、文面+ソープフラワーなど種類が豊富で、高額な弔電も存在してます。

このような高価な弔電を頂いた場合、礼状だけでは申し訳ないとお感じになるかもしれません。その場合は、礼状だけでなく品物を添えるとよいでしょう。

ただし、その場合もあまり高価な品物は選ばずに、千円〜3千円の菓子折りなどで十分です。

弔電のお礼 まとめ

お礼の方法礼状送付【親しい間柄であれば、電話でも問題なし
お礼品添付特に必要なし【高価な弔電の場合は用意しても構わない】
時期葬儀が終わって1週間が目安

お礼状を書く際のマナー

・『、』『』など句読点はつけない

『仏事もお礼状もつつがなく進むように』という理由があり、弔電に限らず、下記で解説する葬儀後の礼状は全て句読点がありません。

・本来は手書きが推奨される

・(例文は横書きですが)基本的には毛筆文字体で縦書き

・『拝啓、敬具」「謹啓、謹白』どちらかを用いる

弔電の礼状 例文1

弔電のお礼状 例文1

弔電の礼状 例文2

弔電のお礼状 例文2

香典のお礼

ご遺族様は参列者から香典を頂くことがあります。

葬儀後には香典を頂いたお礼として、四十九日の忌明けに礼状と御礼品を送る『香典返し』をするのが風習です。

故人に関する全ての仏事が滞りなく済んだ報告の意味合いもあります。

香典返しとお礼状

一般的に、品物に忌明けの挨拶状を添えて、先方宅へ郵送します。

最近は、地域によって多様化しており、香典返しの風習が無い場合や葬儀当日に済ませる『当日返し(即日返し)』などがあります。

また、香典の一部を社会福祉協議会に寄付するため香典返しはしない、という場合は香典返しは不要です。

香典返しの相場

「香典返し」は香典金額の半分相当の品物を目安にして返しをされる方が多いので『半返し』と言われることもあります。

そのため、『1/3』〜『1/2』を目安にお返しすると良いでしょう。

例えば、5千円に対しては、その半分の2千5百円相当の商品にお礼状を添えて郵送すればよいです。

香典返を行うコストは、品物代だけでなく礼状代、郵送代もかかるため、近年は『3分の1返し』でする方も多くみられます。

例えば、3千円の香典へのお礼は、1/3になる1千円の品物を選ぶと、150円の礼状、350円の郵送代がかかり、合計額は約1千5百円となるのでちょうど半分です。1万円の場合は、3千3百円〜5千円が妥当です。

宗教による香典返しの時期の違い

仏式の場合

先ほども触れましたが、四十九日の忌明けをもって香典返しを行います。具体的には四十九日法要後、2週間以内に行うと良いでしょう。

多くの方は進物業者へ依頼することになると思いますが、先方へ届く日をおよそ指定出来ますので、業者へ依頼の際は伝えておくと良いでしょう。

ご自身で送る場合は、四十九日法要後に郵送手続きに入ってください。熨斗(のし)は『満中陰志』『志』などが一般的です。

神式の場合

神式の場合、四十九日に相当する『五十日祭』に香典返しをするとよいです。

熨斗が正確には仏式の場合と異なり、『偲び草』が一般的です。もし無い場合はどんな宗教でも使える『御礼』が良いと思います。

業者に御礼品の郵送を依頼する場合は、葬儀は仏式ではなく神式で行った事を伝えることが大切です。

例えば『満中陰志」は仏式となり、熨斗を誤って間違えるケースがあります。実際に葬儀の9割が仏式であるため、毎年必ず各地で数件のミスが発生しています。

キリスト教式

キリスト教の場合、その他の宗教と同様に、法要を終えてから香典返しをすることが多いです。

・適切なタイミング

カトリックの場合…30日後の追悼ミサを終えたあと

プロテスタントの場合…1ヶ月後の召天記念日を終えたあと

熨斗は宗教に関わらず使える『御礼』『志』が一般的です。

香典のお礼 まとめ

お礼の方法香典返しの御礼品に礼状を添えて郵送
お礼品添付香典金額の3分の1〜2分の1の御礼品を用意
時期宗教により異なる 仏式は四十九日法要、神式は五十日祭、キリスト教式は追悼ミサ、召天記念日を終えてから

香典返しの礼状 例文1

香典返しの礼状 例文1


香典返しの礼状 例文2

香典返しの礼状 例文2

供花・供物のお礼

それでは、葬儀の場で親族、友人、会社関係などから供花を贈られた際の御礼の仕方を解説します。

結論から言えば、決まったルールはありませんが、供花には礼状で気持を伝えるのが通例です。礼状+品物を郵送する方もいます。

ただし、親族に対しては、これからも冠婚葬祭で供花を送り合う機会があると考えられますので、御礼は特別必要とされません。

以前、葬儀があった場合に御礼を頂いてない場合は、同様にした方が相手も自然に付き合うことが出来ます。相手を恐縮させないというのもマナーです。

仮に礼状にする場合も、品物に礼状を添えて郵送する場合も1週間を目安に行いましょう。供花をいただいた先方の連絡先は葬儀社から葬儀当日に一覧表をいただけるはずなので参照してみてください。もしも無い場合は、葬儀社へ連絡して一覧をいただきましょう。

続いて相場ですが、葬儀の花は1.5万円〜3万円しますので、供花金額の1/3〜1/2は若干高額です。

高価すぎると先方がかえって恐縮してしまいますので、5千円程度の品物で気持ちが伝わると筆者は考えます。

実際に筆者が過去に担当させていただいた現場のケースでは、供花へのお礼を行った方の割合は全体の10%程度でした。

このように、品物をお返しする習慣は一般に浸透しておらず、個人のお気持ちに委ねる部分になっています。

供花と香典の御礼を一緒にお返しする方法もあります。例えば、1万円に対して5千円をお返しするところを、供花も頂いたので8千円をお返しするやり方です。

会社関係へ供花の御礼を贈る場合は、社内で皆が利用出来る茶菓子やコーヒーなどが喜ばれます。職場の事務所で社員同士が休憩時間に分け合えるからです。

供花・供物のお礼 まとめ

お礼の方法礼状送付【品物を添えて郵送の場合も有り】
お礼品添付5千円程度【会社関係は茶菓子やコーヒーなどが喜ばれる】
時期葬儀が終わって1週間を目安

供花の礼状 例文1

供花のお礼状 例文1

供花の礼状 例文2

供花のお礼状 例文2

受付(帳場)や葬儀を手伝ってくれた方へのお礼

ここからは、受付や葬儀を手伝ってくれた方々への御礼についてみていきましょう。

古くから、葬儀は地域の行事であったため、お手伝い頂いた方への御礼の習慣は現代も引き継がれています。

直接ご挨拶に伺える場合は、直接伺いお礼を伝えることが推奨されます。気持ちとして、茶菓子や商品券、ビール券などをお渡しすると良いでしょう。相場は3千円程です。

直接伺うのが難しい場合は、品物に礼状を添えて郵送で送っても構いません。遅くても1週間以内に終えられるようにしましょう。

葬儀の日にお弁当を渡す地域もありますが、お弁当は御礼にはなりません。昼の時間帯を拘束しているわけですから当然です。

必ず何らかのカタチで御礼をしましょう。

受付(帳場)や葬儀を手伝ってくれた方へのお礼 まとめ

お礼の方法直接お礼を伝える【難しい場合は品物にお礼状を添えて郵送】
お礼品添付3千円程度【茶菓子、商品券、ビール券など】
時期なるべく早く、遅くても葬儀後1週間以内に

参列者へのお礼

葬儀当日に葬儀参列の御礼状として『会葬礼状』を会葬お礼品に添えてお渡ししています。既に済ませていますので、改めて御礼の必要はありません。

香典を頂いた方へは、四十九日の忌明けに『香典返し』をしますので、そこで御礼をして気持ちを伝えれば良いでしょう。

どうしても御礼を伝えたい方については、仲の良い方へは直接伺う、あるいは略式になりますが電話またはメールでお礼を伝えたら良いと思います。

参列者のお礼 まとめ

お礼の方法葬儀当日に『会葬礼状』を配布済み
お礼品添付葬儀当日に『会葬御礼品』を配布済み
時期行う必要はないが、お礼を伝えたい場合は電話かメールをする。

お世話になった方(病院、主治医、寺院、弔辞)へのお礼

葬儀では、他にも入院先の病院や主治医、葬儀で読経をしてくれたお寺、弔辞をして下さった方、生前故人と親しくしてくださった恩師・先生への御礼なども考えられます。

香典を頂いていると思いますので、お礼は香典返しと一緒に行いましょう。

そうでない場合は特に行う必要はないのですが、どうしてもお礼をしたい場合は、香典返しの金額を上げる、お礼の品物を2つにする方法があります。

病院に関しては、無難な品としては菓子折りを持参して、直接御礼をするのが良いでしょう。お世話になった看護師の皆さんが分け合える程度のボリュームがあると良いです。

昼時は食事の配膳、片付けなどで病院内も忙しいと思われるので、訪問するタイミングにも注意しましょう。

ただし、病院によっては、お礼品を受けとらない場合もありますので注意が必要です。

お世話になった方(病院、主治医、寺院)へのお礼 まとめ

この場合、香典をいただいてるケースがほとんどです

お礼の方法必ずしも必要ではない。香典返しで兼ねる
御礼品の添付必ずしも必要ではない。香典返しで兼ねる
時期忌明けに『香典返し』と一緒に行う

まとめ

これまで6つのチェックポイントを一つ一つ解説してまいりました。その6つのチェックポイントを一つの表にまとめると下記の表になります。

 方法お礼品時期
弔電のお礼お礼状不要1週間
香典のお礼香典返し香典額の1/3〜1/2四十九日
供花・供物のお礼お礼状行う場合は5千円1週間
受付(帳場)へのお礼直接伺う3千円1週間
参列者へのお礼済み済み済み
世話になった方へのお礼香典返し香典返しで兼ねる四十九日


より丁寧なお礼

礼状や品物にお礼状を添えて郵送でも構わないのですが、より丁寧な御礼は直接挨拶に伺って御礼を伝えることです。わざわざ時間を割いて自分のために足を運んで来てくれた。これに勝るものはありません。いつの時代も変わらないでしょう。

直接伝えるとより丁寧になるのは下記の方々です。

  • 近所の方
  • お寺の住職
  • 弔辞をいただいた方
  • 会社の上司や同僚
  • 生前の故人の恩人、先生

昔は葬儀翌日にはこれらの方々へ菓子折を持参して一件づつ喪主は挨拶まわりを行うのが一般的でした。しかし葬儀の形も変わっていき、近年は家族葬が増えてます。家族葬が増えた要因の中にも地域の繋がりの希薄化が言われてますが、この挨拶回りが徐々に行われなくなったのも同様の要因があると考えられます。

また、喪主が故人の住所とは離れてる場合もあります、そのような場合は葬儀翌日、もしくは翌々日には自身の住まいに戻る方も多いでしょう。やらないといけない事も多い、しかし少しゆっくりしたい、仕事にも復帰しなければならない、喪主は葬儀後にもやることは多くあります。

葬儀後に直接挨拶まわりの時間を割くことが出来ないという方は出来る範囲で行えば良いと思います。すぐに行わないと思わなくても良いです、四十九日までにのんびりやっていこうという気持ちで行えばストレスも軽減されると思います。

筆者は1500件の葬儀を担当者としてお手伝いしてきましたので、葬儀後の質問や悩みを伺うことも日常茶飯事でした。今回の記事はその中で得た確かな情報になります。

これから葬儀後のお礼を考えてる方の参考になれば幸いでございます。

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