広島の葬儀受付で行われる独特の手順とその理由

筆者が広島で葬祭業に20年携わってきた中で、広島県以外に在住の方が、ある場面を見て必ず驚かれる光景があります。広島独特のお葬式の風習です。

広島に在住の方にとっては当たり前なのですが、県外の方は知らないと困った表情をされます。

それは葬儀場の受付係が、手にした香典袋をその場で開いて、中身を確かめることです。

この広島独特の風習を、全国の一般的な受付手順と比較しながら、ご紹介したいと思います。

広島の受付の手順

広島の葬儀で一般的な受付の手順をご説明させていただきます。

主な特徴として、受付所テーブルが前列、後列と二列に用意されています。

受付係 前列の役割

前列で受付係を務める方の主な役割は、参列者が持参した香典を預かること、預かった香典に対して会葬御礼品を、遺族の代わりに渡すことです。

ここで参列者が持参した香典袋を預かる場面があるのですが、他県の方が驚く場面が発生します。

受付係は、預かった香典袋を手にした瞬間、封を開けて、中身を確かめます。

名前、住所の記載があるかどうかを確かめ、記載が無い場合は持参された方に対して、名前、住所を記載いただくように求めます。

そして中身の金額を確かめた後、会葬御礼をその方へお渡しします。

封を開けたままの香典袋、現金は後列の受付係へと渡ります。

受付係 後列の役割

後列の受付係の方は、封を開けたままの香典袋、現金を前列から預かると、再度チェックをして、封を開けたままの香典袋へ番号を記載します。

1番から始まり、香典袋を前列から預かる度に、番号を順に記載します。

番号を記載すると、香典帳へその香典袋に書かれた名前、住所、金額を詳細に記入していきます。現金は現金専用の保管箱へ移ります。

記入が終わった香典袋は、香典袋専用でこちらもまとめます。

例えば、30番の香典袋に書かれている名前、住所、金額は、香典帳にも30番目に同様の名前、住所、金額が書かれています。

このように広島では受付を前列、後列が役割を分担して行なっているのが通例です。

なぜ広島は香典袋の中身をその場で開けるのか

受付前列が香典袋を目の前で開ける風習は、広島では特に問題になる事もなく当たり前なのですが、なぜこのようになっているのかご説明致します。

広島の受付係の前列が、香典袋の中身をその場で確かめるのには、2つ理由があります。

一つは香典袋に記載された金額と実際に中に入っていた金額とが合っているかを確かめることです。

二つ目は、その確かめる行為を目の前で行う事によって、受付で香典を預かる人、香典を持参した人が相互に確認し合うという目的があります。

広島の方からすれば、「どうぞ中身を確かめてください」となりますが。

一方で他県から来た人は、「中身を確かめるの?あなた私を疑っているの?」となりますので、変な表情を浮かべる方もいらっしゃるのです。

広島では、この受付の風習によって、「香典袋を開けたけど中身がない!」というトラブルを回避することに成功しています。

香典袋を持参した方が、慌ててうっかりお金を入れ忘れている場合もあります。また、香典袋の中身がないと後で発覚すると誰が真っ先に疑われるか。

そうです、受付係です。受付係が正しく香典を責任持って取り扱っていると遺族に証明する為にも、広島では香典袋をその場で開いて、中身を確かめているのです。

全国的にはどうなのか

では、全国的にはどうなのか。こちらも地域によってやり方はさまざまです。

割合として多い形式をご紹介したいと思います。

広島県と最も違うのは、香典袋をその場で開くことは絶対にありません。

多くの場合、香典を持参した方の自己申告制です。受付で記帳を行います。

その際に記帳カードや芳名帳に記入するのですが、香典を持参の場合は、香典持参金額を記入します。

受付係は、香典を持参された方に記入をしていただく声がけを行い、会葬御礼を渡す係です。

香典帳への記入や香典の集計は、広島同様に受付係と一括りする場合もあれば、会計係と別係として捉えて、呼び名が変わる地域もあります。

広島のように前列、後列とテーブルを二列にするのが当たり前ではなく、特に決まりはありません。

受付係と会計係の場所が、かなり離れている葬儀も見たことがありますし、テーブルは一つで2名が隣同士で手分けして行なっている葬儀も見た事があります。

広島の風習について 他県の方の反応

広島の受付のやり方に対して、これまでに伺った他県在住の方々のご意見を紹介したいと思います。

最も多いご意見は、受付で香典袋をその場で開くのは失礼ではないか、というご意見です。

疑われていると感じれば、自尊心を傷つけられます。

そして金額が多い、少ないと香典金額が周囲にわかってしまうのではないか、このような心配もあるようです。

私は葬儀後に「恥をかいた」とご参列の方から、真剣にお叱りの言葉をいただいたこともあります。

広島の風習について 広島の方の反応

一方で広島の方にとっては、香典金額が合わない場合に、疑われてしまうことはないようにしたい。

ミスなく役割を全うしたい責任感から、香典金額を受付係と、持参した本人が双方確かめるのは当然だ、というご意見が最も多いです。

まとめ

確かに広島のやり方では、香典袋の中に香典が入っていなかったという事は防げるでしょう。香典金額が合わないミスも起こりづらいかもしれません。

他県では、自己申告制なので、中身を開けると記載している金額と中身の金額が異なっているという事例は起こりやすいと言えます。

目の前でチェックをする広島と、自己申告制の他県、このような違いがあるのもお葬式ならではです。

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