法事の挨拶はどうする?施主と参列者が法事で使える挨拶例文をご紹介

更新:2023.05.11

法事は故人を供養する大事な機会です。

施主になったなら、法事が始まるときや終了するときなど、いくつかのタイミングで挨拶が必要になります。

また、参列者側になったとしたら、伺ったときや帰るときに、施主への挨拶が必要です。

法事ともなればいつもと同じように簡単に挨拶するわけにはいかず、とはいっても「何と言ったらよいかわからない」と悩む人はいるでしょう。

また、献杯をお願いされる人もいます。

この記事では、法事における施主と参列者それぞれの挨拶例文をご案内します。

決まった文例を知っておけば、いざというときスムーズに対応できて便利です。

施主が法事の挨拶に盛りこむ3つの要素

法事における施主の挨拶は、葬儀時の喪主挨拶とは少し違います。

法事の挨拶では、タイミングに応じて次の3つの要素を盛りこむようにします。

これからの流れについて案内

葬儀のときと違い、法事には進行役がつきません。

よって法要の流れについては、施主自らが説明する必要があります。

さまざまなタイミングで参列者よりも先に席を立ち、今後の流れについて案内することで、参列者が迷わずに済みます。

施主としての感謝

法事の場に来てくれた参列者に、施主として感謝の言葉を述べます。

なかには遠方から来た人もいるでしょう。

また炎天下や大雨、厳寒期など、気候によっては外出が不便な日もあります。

そんななか、施主の呼びかけに応じて来てくれたことをねぎらいます。

故人になりかわっての感謝

参列者は、故人を供養するために来てくれています。

そのことに対し、故人になりかわって感謝の意を述べましょう。

法事の流れと施主挨拶のタイミング

法事 会食場面

いつ施主の挨拶が必要になるかは、法事の流れによって違います。

ここでは、一般的な例をもとに法事の流れと挨拶のタイミングをご紹介します。

法要開始前

僧侶が入場してくる5分ほど前に、施主として初めての挨拶をします。

このタイミングで挨拶を行うことで、挨拶のあと会場内に静けさが生まれ、僧侶が法要をスムーズに始められます。

法要開始時

僧侶が入場してきたら、法要開始の挨拶を行います。

どんなタイミングがよいかは、僧侶と相談します。

法要終了

僧侶が退場したら、施主は法要を終了する旨の挨拶を行います。

同じ会場で会食となるのか、移動するのか、移動するとしたらどこへ集合するのか。

それとも、お墓参りを行うのか。またこの会場へ戻るのか。

このあとどんな流れになるのかしっかり説明します。

会食開始

会食場所のテーブルに参列者が着席したら、開始の合図をします。

献杯の発声を他の人に依頼する場合は、あらかじめお願いしておきましょう。

献杯の発声は、親族の中で中心的な役割を担っている年長者や、菩提寺のご住職に依頼するのが一般的です。

喪主が行っても構いません。

会食終了

会食終了の合図として、最後の挨拶を行います。

改めて今日の感謝を述べるほか、引き出物の案内も忘れずに行いましょう。

送迎バスが出ているようなら、その旨も述べます。

忘れ物がないよう呼びかけるのも大事です。

法事の始まり、最後、会食前などタイミング別の挨拶例文

法事の流れを踏まえ、それぞれのシーンにふさわしい挨拶例文をご紹介します。

法要開始前

『皆様、本日はご多忙のなか(また遠路/暑いなか/雨でお足下の悪いなか)○○の四十九日法要にご参集いただき、誠にありがとうございます。

こうして皆様のお顔を拝見でき、父もさぞ喜んでいることと思います。

まもなく、法要開始となります。

お手洗いが不安な方はどうぞお済ませになり、ご住職がいらっしゃるまで、着席したまま心静かにお過ごしください。

本日は、よろしくお願い申し上げます。』

法要開始時

『ただいまより、故○○○○の四十九日法要を執り行います。』

法要終了

『皆様、どうぞ姿勢をお楽になさってください。

おかげさまで、無事法要を終えることができました。

心より御礼申し上げます。父もあの世でさぞ安心していることと存じます。

父が亡くなって49日が経つわけですが、家族の悲しみは癒えることなく、父がいかに家族にとって大きな存在だったか、改めて気づかされています。

本日、皆様にお集まりいただき、本当に励まされる思いです。

これからも私たち家族を、何卒よろしくお願い申し上げます。

ささやかながら、○○亭にてお膳をご用意しております。

お忙しいとは存じますが、お時間の許す限りぜひご参加ください。

それでは、お支度のできた方からご移動ください。

こちらの会場には戻ってまいりませんので、お忘れ物のないよう、よろしくお願いします。

本日は、誠にありがとうございます。』

会食開始

『皆様ご着席ですので、始めさせていただきます。

父の思い出話などしながら、ごゆっくりお過ごしいただくことが、何よりの供養になります。

このあと、私の方からもお一人ずつにご挨拶に伺います。

それでは、献杯のご発声を○○様より賜ります。

どうぞよろしくお願いします。』

会食終了

『思い出話は尽きませんが、お時間となりました。

皆様、本日は最後までお付き合いいただき、感謝申し上げます。

父もさぞ、喜んでいることと存じます。

まだまだ未熟な私たち家族のこと、至らぬ点もたくさんあったかと思います。

何卒ご容赦いただき、今後もどうぞ、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

皆様のお足元に、心ばかりの品をご用意しております。

どうぞお持ち帰りください。お忘れ物のないようお支度をお願いします。

本日は、誠にありがとうございました。』

参列者側の挨拶例文をご紹介

参列者は、お招きいただいたことに対して感謝を述べたうえで、故人が亡くなってから日が浅い場合は、施主や家族の後の体調を気遣ったり、故人の思い出を手短に話したりなど、遺族への心配りを押さえた挨拶をしましょう。

会場に到着し、施主に会ったとき

『このたびは、お招きいただき誠にありがとうございます。

とてもお寂しいことと思いますが、体調はいかがですか?

どうかお疲れが出ませんよう、私でお役に立てることがあればいつでもお申し付けください。

(袱紗から香典を取り出し)こちら、ご霊前にお供えください。』

見送りの場で

『本日は、参列させていただき本当にありがとうございました。

私としても久々に、親族のみなさんと故人の思い出話をすることができました。

改めてお目にかかると、○○さん(施主)は目元が本当に、故人にそっくりですね。

これからも、またお参りさせてください。』

献杯を依頼されたら

献杯を依頼されたら、断らずに引き受けるのがマナーです。

手短に自己紹介を終えたら、故人との思い出話などを披露し、最後に「献杯」で締めましょう。

1分から、長くても3分程度にまとめます。

献杯の挨拶例文

『故人の弟の○○と申します。ご指名ですので、挨拶させていただきます。

しっかり者の兄を喪って、今日の四十九日法要まで、寂しい思いで過ごしておりました。

しかし今日こうして立派に施主を務めている●●くんを目にすると、兄の思いはきちんと子に受け継がれたのだなと実感しております。

兄の冥福を祈り、献杯をさせていただきます。「献杯」。ありがとうございました。』

挨拶はメモを読み上げてもいい

以上、法事の挨拶について解説しました。

伝えるべきことがたくさんあるため、メモを用意して読み上げても構いません。

ただし、棒読みになってしまうと気持ちがこもっていない印象を受けるため、気をつけましょう。

とくに感謝の言葉を述べるときだけはメモから視線を外し、しっかり参列者の方を向いてから深く頭を下げると、気持ちがより伝わります。

この記事を書いた人

奥山 晶子

葬儀社への勤務経験 NPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験から、終活関連に強いライター。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。

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