四十九日までしてはいけないことは?知っておくべきタブーとその意味

更新:2023.08.29

人が亡くなると、遺族は「忌中」となります。

死後四十九日にわたる忌中の間には、してはいけないことがたくさんあります。

そうとは知らずうっかりタブーをおかしてしまうと、年長者などから注意を受けるかもしれません。

最近身内が亡くなった人や、身内を亡くした人が身近にいる場合は、四十九日までしてはいけないことをしっかり把握しておきましょう。

人が亡くなってから四十九日間を「忌中」という

人が亡くなってから四十九日間は、「忌中」と呼ばれています。

忌中とは、身内が亡くなった際に身を慎んで過ごす期間という意味です。

愛する人が亡くなった深い悲しみを示すため、活発な行動は控えて心静かに過ごします。

活発な行動を控えるのは、周囲の人に死の穢れをうつさないためでもあります。

なぜ忌中が四十九日間なのかについては、仏教的な考え方が影響しています。

日本仏教の多くの宗派では、人は亡くなってから四十九日の間、魂となって浮遊するとされています。

四十九日目になって初めて、浄土へ行けるかどうかが決まります。

浄土へ行けるかどうかは身内の行動も影響するといわれているため、慎んだ生活を送るのです。

四十九日間が忌中にあたるのは遺族をはじめとした近親者

忌中を意識しなければならないのは2親等まで、つまり故人の親や祖父母、子や孫、兄弟姉妹、配偶者であるとされています。

また親等が遠くても同居していた人は忌中を意識すべきです。

また故人と親しかった友人など、故人が亡くなって精神的にかなりダメージを受けている人が、忌中の考え方を取り入れ自主的に身を慎んだ生活を行うこともあります。

神道やキリスト教の葬儀を行ったときは日数が変わる?

四十九日が忌中にあたるという考え方は、仏教から来ています。

つまり他の宗教で葬儀を行う場合は、その宗教の考え方に沿って日々を過ごすことになります。

神道の忌中は、五十日祭が行われるまでの五十日間です。

キリスト教に忌中という概念はありませんが、日本の伝統になぞらえて、召天記念日や追悼ミサが行われる1ヶ月後までを忌中と捉える人が多いようです。

四十九日までしてはいけないこと一覧

賑やかな職場の宴会

忌中にあたる人が四十九日までしてはいけないことを、例を挙げながら解説します。

また、家や仏壇についてのしきたりも合わせてご紹介します。

神棚封じを外す

家に神棚がある人は、人が亡くなると同時に白い半紙を神棚の前に貼ります。

これを「神棚封じ」といいます。神道の神様が死の穢れを嫌うため、白い紙で目隠しをするのです。

目隠しとなる半紙は、四十九日が過ぎるまでそのままにしておかなければならないとされています。

仏壇に故人の遺骨や位牌を祀る

四十九日までは「後飾り壇」と呼ばれる簡易的な祭壇に故人の遺骨や位牌を祀り、遺影を飾ります。四十九日法要で初めて、故人の位牌が先祖の1人として仏壇に納められます。仏壇に故人の遺骨や位牌を安置するのは控え、別に後飾り壇を用意しましょう。

お盆を「初盆」として執り行う

人が成仏して初めて迎えるお盆は「初盆」あるいは「新盆」と呼ばれ、菩提寺に読経してもらったり会食を設けたりと、いつものお盆よりも盛大に行われるのが一般的です。

しかし、亡くなってから四十九日が経たない場合は、初盆を行いません。

四十九日までは故人が成仏しておらず、仏様として迎えることができないからです。

四十九日が過ぎる前にお盆の時期が来た場合、故人については後飾り壇でいつも通りの供養を行います。

仏壇のご先祖をどうお参りするかは、菩提寺や葬儀を行ってくれたお寺に方針を尋ねてみましょう。

賑やかな場に出席する

職場の宴会、家族ぐるみのバーベキューなど賑やかな場に出席するのは控えましょう。

ただ、誰とも会わないようだとかえって寂しさが増し、気分がふさいでしまう人もいるかと思われます。

その場合は少人数でお酒を介さず話をするなど、なるべく静かに過ごしてみてはいかがでしょうか。

お祝いごとに出席する

結婚式や七五三などのお祝いごとに出席するのは控えます。

四十九日が過ぎてから、改めてお祝いを言うのがおすすめです。

ただ、入学式、卒業式、成人式、習い事の発表会といった人生の節目となる大事なセレモニーには、出たいという人も多いのではないでしょうか。

最近では四十九日が過ぎていないという理由で入学式や卒業式を欠席される事例はあまり耳にしません。

結婚式を行う

自らお祝いごとを企画するのは控えましょう。

とくに結婚式は、できれば一周忌が過ぎてから催すのが理想的です。

どうしてもという場合は、先に入籍だけ行うのはいかがでしょうか。

引っ越しをする

家を新築する、引っ越しをするなどの大きな行動は、忌中にはふさわしくないとされています。

すでに建築が進んでいる家であれば仕方ないものの、新築や引っ越しを検討中だった人は、四十九日が過ぎるまで計画をストップするのがお勧めです。

また、転勤など仕事上必要な引っ越しや、遠くの大学に入学したため一人暮らしになるなどやむを得ない引っ越しは許されます。

旅行をする

旅行は長く家を出る活発な行動として、四十九日の間はタブーとされています。

家族旅行や、友だちとの旅行を楽しみにしていた人も、四十九日間はがまんしましょう。

友だちには事情を話し、延期してもらいます。

ただし仕事上の出張は許されます。

修学旅行についても、子ども自身が行きたいと言うのであれば、一生の思い出となるため行かせる人は多いようです。

神社に参拝する

先述したとおり、神道の神様は死の穢れを嫌います。

四十九日が過ぎるまで、神社への参拝は控えます。初詣はもちろんのこと、御朱印集めが趣味の人、神社のお祭りに行くのが楽しみな人も、しばらくは神社を避けましょう。

新年を祝う

お正月は「明けましておめでとう」と言うとおり、新しい年を迎えたことを祝う行事です。

四十九日を迎えていない人だけでなく、一周忌を迎えていない人も、お正月を祝うのはやめたほうがよいとされています。

具体的には、門松や鏡餅を飾ること、晴れ着など新年のため特別な衣装を着ること、重箱に入れたおせち料理を食べること、お屠蘇を飲むことなどがタブーにあたります。

親族や友人への挨拶は「明けましておめでとうございます」を省略し、「今年もよろしくお願いします」のみで済ませるのが適しています。

年賀状を出す

四十九日を迎えていない人だけでなく、一周忌を迎えていない人も年賀状は出しません。

年賀状は、新年を寿ぐために出すハガキだからです。

年賀状を出さない代わりに、前年の11月から12月の初めあたりまでに年賀状の欠礼ハガキを出します。

これを「喪中ハガキ」といいます。喪中とは、故人が亡くなってから1年間のことを指します。

お中元やお歳暮を贈る

お中元やお歳暮は、日頃お世話になっている人へ贈る感謝の印です。

四十九日が過ぎないうちに贈り物をすると、死の穢れが贈った人へうつってしまうという考え方があります。

四十九日が過ぎてから、めて贈り物をするようにしましょう。

タブーを知っておけば臨機応変に対応できる

以上、四十九日までしてはいけないことを解説しました。

四十九日まではかなり身を慎んで生活しなければなりませんが、「どうしても行きたい用事がある」「お付き合いで参加しなければならない行事がある」など、それぞれご事情がおありかと思われます。

そんなときは、「タブーと知った上でこうしたい」と、家族や親族に相談してみましょう。

知らずに禁忌をおかしてしまうのと、マナーを知った上であえて「やるべき」と思ったことを優先させるのは、まわりの印象がだいぶ違います。

迷ったときは「自分がやろうとしていることは、故人が喜んでくれることだろうか?」と心の中で自問自答してみましょう。

きっと、答えが見つかります。

この記事を書いた人

奥山 晶子

葬儀社への勤務経験 NPO「葬送の自由をすすめる会」の理事の経験から、終活関連に強いライター。終活関連の著書3冊、監修本1冊。最近の著書は「ゆる終活のための親にかけたい55の言葉」オークラ出版。

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