香典辞退が増えている理由と辞退したい時の伝え方・書き方の文例を紹介

更新:2022.07.30

お葬式の場で香典を辞退する方が、年々増えており、今では珍しいことではなくなりました。

なぜ増えているのかな?

もしも自分がお葬式で香典辞退をしたい時は、どのような手順を踏めばいいの?

このような疑問に対してこれから分かりやすく解説させていただきます。

香典辞退とは

香典の由来

香典とは香料とも言われ、故人に対して「花」や「香」の代わりにお供えする金品のことを言います。葬式場の受付を通じてご遺族に渡すのが一般的です。

本来、香典は故人へお供えするものですが、突然家族を失い、葬儀を行なうことになった遺族を助ける意味で全国的に広まっていきました。香は高級品だった為、一般庶民は米や野菜を持ち寄ってお供えしていたようです。

しかし現代では米や野菜よりも、現金のほうが遺族の負担する葬儀代を手助けできると考えられ、現金が用いられるようになっていきました。

香典辞退とは

このように遺族を助ける意味合いで始まった香典の風習が、遺族側の意思で香典はいただかない、香典の受け取りをお断りするケースが増えてきました。

これを「香典辞退」と言い、「香典お断り」とも言います。

香典を辞退する理由

香典の受け取りをお断りする理由には、どんなものがあるのでしょうか。

代表的な例をご紹介させていただきます。

周囲へ金銭的な負担をかけたくない

お葬式の場では、親族、ご近所の方、勤め先の会社関係などの参列が考えられますが、中には遠方から参列される方もいらっしゃいます。

それぞれご遺族のために時間とお金を費やして駆けつけてくれます。

香典まで用意してもらうと、周囲の負担が増してしまうことが申し訳ないと、受け取りを辞退する方もいらっしゃいます。

少しでも参列者に金銭的な負担をかけたくないというのが理由です。

何も準備いただかなくていい、故人への弔意だけで十分とお考えの方が最近は多くなっている印象です。

自分達、家族だけで負担したい

家族葬が増えたことも、香典辞退が増えたことに関係しているのかもしれません。

家族葬の増加とともに多くなっています。

身内だけで行う家族葬なので、周囲からの助けをあてにしない、自分達だけで負担したいという方もいらっしゃいます。

香典という慣習を最初から考えていなく、いただくつもりは全くないというのが理由です。

故人から生前にお金をかけるなと言われている

生前に本人から自分の葬式にお金をかけないで欲しいと言われている場合もあります。

ご本人にとって、自分のお葬式にかかる費用は家族に負担をかけてしまいます。

香典は、お葬式を通じて参列者へ金銭的負担をかけてしまいます。

このような理由から誰にも負担をかけさせたくないという本人の意思を尊重して、お断りしたいとい事例もあります。

受け取ると、後の手間が増える

従来、香典を受け取ったご遺族は、お葬式終了後49日を目安に1/3〜1/2の金額を目安として返礼品を送る習慣がありました。

これを香典返しと言いますが、このお返しにかかる手間を省くために、最初から香典を受け取らないという場合もあります。

従来は、大きな葬儀で香典の数が多いと予想された際、後でお返しするのが大変だと想定され、香典辞退のケースが稀にありました。

しかし今日の場合は、本人と喪主の住んでいる場所が離れているため、香典を受け取ると後でお返しをするのが大変だと、香典をお断りする事例もあります。

慣習にとらわれず、シンプルなお葬式がしたい

葬儀の簡略化が進み、慣習にとらわれずシンプルなお葬式を望む方が増えています。

仰々しいこと、派手なこと、手間や時間がかかること、人手が必要なことは敬遠されがちで、香典の慣習も不要と考えるものです。

根底には、その場にいる誰もがお葬式で送ることだけに専念できる環境を整えたいという考えが増えている気がします。

香典を辞退したい時の伝え方

ここでは、実際にどうやって周囲へ意向を伝えているのかをご紹介します。

参列者へ葬儀場で伝える

ご遺族が香典辞退をしたい意向を持っている時、葬儀社も遺族の意向がきちんと反映されるように当然協力をします。

会場では、参列者へわかるように「香典辞退」を伝える案内看板を設置します。

そして会場受付では、受付係が遺族の代わりにその旨をお伝えします。

参列者全員に漏れなく伝えることができ、香典を受け取ることは防げるのですが、一つだけ注意したいことがあります。

葬儀会場で知るということは、香典を準備して会場へ足を運ばれていることを意味します。

できるならここで知るよりも、早めに知らせて欲しかったとなるのが参列者側の心境です。

ですから会場で伝えるのは、最後の手段です。

では前もって、どうやって伝えていくのかを解説します。

遺族が直接口頭で伝える

通夜前にお参りでお見えになられた方々に対しては、ご遺族がその場で直接香典は辞退したい意向を持っていることを伝えます。

本人が生前から意向を持っていたと伝えると、相手は大体納得してくださいます。

なぜ?と理由を聞かれたくない人もいらっしゃるでしょう。

そのような時は、本人が希望していたと言えば、細かな詳細まで理由を伝える必要がないのでおすすめです。

一つ事例をご紹介します。

「お参りありがとうございます。どうぞ顔を見てあげてください。葬儀は●●葬祭ホールで行う予定です。時間は通夜が今晩18時、葬儀は明日10時からになっています。葬儀では故人の生前の意向で香典は受け取らない形で考えています。お気持ちだけで十分ですので、どうかよろしくお願いします。」

遺族が電話やメールで伝える

葬儀では、ご逝去後、親族へ葬儀日時を電話やメールで伝える場面があります。

その際に合わせて香典を辞退する意向も伝えます。

下記の事例を参考にしてみてください。

「昨夜、父が亡くなりまして、ご連絡させていただきました。

葬儀は●●葬祭ホールで行う予定です。時間は通夜が今晩18時、葬儀は明日10時からになりました。身内のみで家族葬で行いたいと思っています。故人の生前の意向で香典は受け取らない形で考えていますので、ご用意いただかなくて結構です。お気持ちだけで十分でございますので、どうかご了承ください。」

訃報連絡用紙で伝える

地域の回覧板を回すとき、あるいは勤め先の会社へFAXで知らせいたいときに、葬儀の日時や内容を簡潔に記載した訃報連絡用紙というものがあります。

そこに香典を辞退する旨を合わせて記載する方法です。

勤め先へは、この用紙をFAXするだけで良いでしょう。

葬儀社が代行してFAXしてくれるところもあります。

●●●●様が●月●日に満●●歳でご逝去されましたので、謹んでお知らせいたします。

なお、葬儀については下記の通り、執り行われます。

通夜 ●月●日 ●時より

葬儀 ●月●日 ●時より

喪主 ●●●●(妻)

場所 ●●葬祭ホール

住所 ●●市●●町1―2−3

TEL ●●●―●●●●

FAX  ●●●―●●●●

尚、香奠の儀は、故人生前の意思により、固くご辞退申し上げます。

香典辞退の書き方、文例を紹介

会葬礼状への書き方、文例

葬儀の際の会葬礼状、あるいは葬儀後に家族で葬儀を行ったことをハガキで伝える際の文章の書き方、文例をご紹介します。

「謹啓、亡●●●●儀 存命中は一方ならぬ御懇情を賜り厚く御礼申し上げます。このたび死去に際しては早速ご鄭重なご弔問を賜り、またご多用中遠路わざわざご会葬いただき厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら 故人生前の意思により香奠の儀は固くご辞退申し上げます。何卒ご容赦いただきますようお願い申し上げます。親しく参上の上ご挨拶を申し上げるところ略儀ながら書中をもちましてご挨拶に代えさせていただきます。喪主●●●●」

香典辞退の文面は、葬儀社が作ってくれる

香典を辞退する場合、文面は葬儀社が作ってくれますので、遺族が文章の中身を考えることやご自身で礼状を用意する必要はありません。

葬儀社に意向を伝えれば、適した文面の入った礼状を作ってもらえます。

香典を辞退する時は、供花・供物、弔電のことも考える

葬儀では、参列以外に葬儀へ参加する方法は主に3つあります。

・香典

・供花物(生花、果物籠など)

・弔電

供花物(生花、果物籠など)はどうする?

香典を辞退する場合、残りの供花物、弔電をどのように取り扱うか、考えていかないといけません。

なぜなら葬儀の場で香典を送りたいと思っていた方が、香典辞退の知らせを受けると次にどのような行動を取るでしょう。

代わりに何ができるかな?と考えてしまうものです。

代わりに生花を贈ろうと考える方は実際多く、周囲へ金銭的な負担をかけたくないという理由で香典辞退をされる方は、特に注意が必要です。

供花物(生花、果物籠)も合わせて辞退しないと、結局その方々へ金銭的負担をかけてしまうことにつながるのです。

生花、果物籠を辞退する時は、香典と合わせて葬儀社へ意向を伝えてください。

訃報連絡用紙にその旨を記載します。

ご遺族は、親族へ日時の連絡をする際に、「香典も生花も辞退したい」と伝える必要があります。

弔電はどうする?

次に弔電を受け取るかどうかも考える必要があります。

近年、弔電は厚紙台紙に弔文を馳せるタイプだけでなく、弔文に線香を添える、ブリザードフラワーを添える、生花を添えるなど、さまざまなものがあります。

香典が辞退なら、代わりに弔電を高価なものにして贈ろうと考える方も現れるかもしれません。

弔電の場合、直接もしくは後日電話でお礼を伝えるだけで良いとされ、お返しをしないと失礼にあたるなどはありません。

このような理由から香典、供花・供物は辞退するけれども、弔電は断らない方もいらっしゃいます。

弔電は遠方のご親族など、本来参列したかったはずの方が参列できなかった場合に、代わりに送られることもあります。

金品ではなく、弔意という心をいただくものなので、無理にお断りされなくても良いでしょう。

香典を辞退する時に、気をつけたい点

辞退の旨を伝えても当日必ず香典を持参する方はいる

辞退の旨を事前に伝えていても、必ず数名の方は当日香典を持参されます。

事前に招きたい方へ招待状を送って参加いただく結婚式と違い、葬儀は当日にならないと実際誰が参列されるのかわからない部分があります。

何らかの形で知らせを受け、家族にとって予想外の方が訪れることもあります。

香典を持参される方はいると思って、臨みましょう。

「わざわざ父のために本日はご会葬ありがとうございます。せっかく父のためにご用意いただいた香典ですが、この度は父の生前の意思により、皆様からの香典はお断りさせていただいています。お気持ちだけで結構です。本日はありがとうございます。」

このように挨拶できる準備をしておきましょう。

辞退はわかっているけれども、私のだけは受け取って欲しいと言われる

辞退の旨を把握しているけれども、以前その家族から香典をいただいたので、今回お返しをしなければ心苦しいという理由で香典を持参する方もいらっしゃいます。

その方からすれば、自分は香典をいただいたのに、相手に何もしないとなると非礼にあたると考えてしまいます。

この場合、正解はその方の関係性や事情で異なりますので受け取った方が良い場合もありますし、受け取らない方が良い場合もあります。

受け取る場合は、周囲の目がある場所で受け取るのではなく、こっそり受け取っってください。

「香典を辞退と言っておいて、なぜ●●のだけ、受け取るの?」

このように周囲の反感を買ってしまうこともあるので注意が必要です。

周囲の親族にも周知徹底する

ご親族の人数が多いお葬式で起こりがちなのですが、香典を必ず葬儀場の受付に出されるとは限りません。

「喪主に渡したかったけれど、その場にいた喪主の妻に渡した」

「葬儀場の控室で仏様へお参りする際、仏前へ香典を置いた」

など、喪主の知らないところで香典が出されてしまうこともあります。

「なぜ、私の知らないところで受け取ってしまったの?」と喪主の方がならないように、

今回の葬儀では、香典は辞退しているので受け取ってしまわないように、香典を出される親族がいたらお断りして欲しいという旨を周囲の親族にも周知しておくことが大切です。

自分一人だけではなかなか難しく、周囲の親族も発見すれば断りを言ってくれる、そのような環境が出来ていると防ぐことができます。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界23年、広島自宅葬儀社代表。厚生労働省認定技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。前職大手葬儀社では担当者として 1500 件、責任者として1万件以上の葬儀に携わる。実母の在宅介護をきっかけに広島自宅葬儀社を立ち上げて現在に至る。広島市内だけでなく瀬戸内海に浮かぶ島々から、山間部の世羅町、神石高原町まで広島県内あらゆる地域の葬儀事情に精通する広島の葬儀のプロ。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

ご依頼について
【1】まずはお電話をください。
ご相談は無料
24時間365日対応 お急ぎの方は夜間・休日でもフリーダイヤルへご連絡ください。
まずは相談したい、ご検討いただいている方はメールでのご相談も可能です。
ご相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。
ご相談無料・365日24時間受付中
【営業エリア】
広島県全域
※他県でお亡くなりになられた方でも、自宅が広島県内にある方はご相談ください。
【2】ご指定の場所へお迎えに上がらせていただきます。
病院、老人ホーム、警察どこでも可能です。交通状況や場所によって時間が変動することもありますが、最優先で迅速に対応させていただきます。
【3】故人様のお体を自宅へご安置させていただきます。
6畳一間あれば、和室・洋室はどちらでも構いません。
お布団がない、仏具がない等の場合でも弊社が用意いたしますのでご安心ください。
【4】葬儀の流れや費用をご案内させていただきます。
葬儀の日取りや葬儀のプランについてを打ち合わせしてまいります。どんな人生を歩まれたか、ご生前のエピソードなどもお聞かせください。
葬儀プランについて

お客様それぞれに合う最適なプランを

ご希望に合わせてご提案いたします。

広島県内、全て定額料金。追加費用はかかりません。

ご依頼・ご相談の方はこちら

ご相談は無料

24時間365日対応 お急ぎの方は夜間・休日でも
フリーダイヤルへご連絡ください。
「まずは相談したい」など、ご検討いただいている方は
メールでのご相談も可能です。
ご相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。

このサイトを共有する