親の葬式代は誰が払う?兄弟は葬儀費用の負担をする?実情を解説

更新:2022.01.07

葬式代は誰が払うのか。喪主が支払うのが一般的と言われています。

確かにそうなのですが、私は核心をついた答えではないと思っています。

最も知りたいことは、「親がいない場合、誰が負担しているのか」ではないでしょうか?

これまで1500件の葬儀を担当し、ご遺族と打ち合わせ、見積もり、集金業務を行なってきた筆者が具体的な例を挙げて、実情をご紹介させていただきます。

親がいる場合、一人っ子の場合は気にならない

父の葬儀に母が健在な場合、母が支払うのだろうと想像される方が多いのではないでしょうか。

その場合、母がお金の準備をしているかどうかを確認することはあっても、自分自身が払うのかどうかという悩みを持つことは、少ないでしょう。

葬儀代が気になるのは、自分自身にも関係してくる時です。

例えば、父の葬儀で母がいない場合、子が自分1人であれば、支払いをする可能性のある人は、自分以外にいません。

この場合、自分が払うことになるのだろうと自然と認識します。誰が払うのかという心配にはなりません。

親がいなくて兄弟のいる場合、誰が払うのかが気になる

つまり葬儀代を誰が払うのか気になるのは、親がいない場合で、兄弟がいるケースです。

兄だけが払うのか、それとも面倒を見ていた姉が払うのか、それとも弟も払うのか。

このような疑問に対して、順を追って説明したいと思います。

葬儀代は誰が払うのか、法律では決まっていない

まず葬儀代は、相続財産から控除されます。相続とは関係ありません。

民法において取り交わされる、契約による債務です。葬儀を行いたい人が葬儀社と契約して、葬儀を行う対価として、費用の債務を負うものです。

つまり相続人に支払い義務はありません。

わかりやすく極端な話をすると、親が亡くなっても、長男に支払い義務が自動的に発生することはないのです。

そのため、誰が払うものなのか、わからなくて困る場合があるのです。

喪主が支払うものと言われる理由

「葬儀代は、喪主が支払うのが一般的」と言われる理由として、このように記載するしかない事情があります。

事情1 誰が支払うのか、決まっていない。

葬儀代は、民法の契約による債務ですから、誰が支払うのかは、家族の自由。

法律的に誰が支払いなさいと決まりはありません。

事情2 決まっていないので、最多回答値を伝える

実際、喪主が支払う割合が最も多いです。

ですから喪主が支払う事が一般的と最多回答をアドバイスせざるを得ません。

親がいなくて兄弟がいる場合、誰が支払うのか

ここから一番気になる核心に触れていきます。

葬儀社は、遺族の複数人と打ち合わせする

ご遺族は普段とは異なる精神状態で、とても不安定です。

その為、葬祭担当者は、遺族と一対一で話すことはしません。

なるべく複数集まっていただいて行うため、家族の会話も自然と耳にします。

費用の支払いについても、その場にいる全員で話し合います。最後に請求先を誰にするかを話します。喪主=請求先ではありません。

これらのことから、葬儀社スタッフは、支払いに関する実情をおよそ把握しています。

事例1.長男が支払う

親がいない場合、長男が支払うことが多いです。

長男とは、兄弟で一番上の場合、長女に次いで2番目の場合、一人っ子の場合もあります。

いずれの場合も長男が喪主を務め、葬儀代を支払われていますので、「葬儀代は、喪主が支払うのが一般的」と言われる所以だと思います。

この場合、喪主の長男が確かに支払っていますが、長男のお財布から出たものではない事も意外と多く、故人の財産を預かっていた場合もよくあります。

事例2.日常の面倒をみていた人が支払う

葬儀代を実際に誰が支払っているか、一番核心を突いているのは、ここです。

親がいない場合、生前に故人の医療・介護など、日常生活の面倒を間近で見ていた者が支払うケースが非常に多いです。

日常生活の面倒を見ていた方が生前に託されて、故人の財産からお支払いになっているのでしょう。

この託された者は、喪主とは限りません。続柄は、長男の場合もあれば、長女の場合、三女の場合もあります、さまざまです。

事例3.子供達で折半する

親はいない、子供達が折半して支払うケースもあります。主に故人が預金を残していない場合、故人の子供達が折半して負担することがあります。

故人の財産で支払う場合の注意事項

故人の財産で葬儀代を支払うことは、非常に多いです。

周囲に迷惑をかけたくないと残しておいたものと思われます。

家族は、故人の財産を死亡前に予め手元に用意しておく場合と、死亡後に用意する場合があります。

死亡後に用意する場合、故人の預金口座は一定期間を経ると凍結され、お金を引き出せなくなります。

この場合、少し時間はかかりますが預金は引き出せます。

葬儀社の発行する請求書など、葬儀を行ったこと、葬儀代でいくらかかったのか、証明出来る資料を提出すれば、認めてくれるケースも多いです。

子供達が払う場合、よくある難しい点

具体的な例を出してみたいと思います。

長女、長男、次男の3人兄弟がいたとします。この3人で親の葬儀について話し合うのであれば、比較的まとまりやすいのです。

しかしそれぞれ結婚している場合は、長女夫婦、長男夫婦、次男夫婦と、6人に増えます。

この場合、長男が喪主を務めることは多いですが、日常的な世話も長男がしていた場合は、全てを長男が取り仕切る確率が高く、特に問題は起きません。

一方で長女が日常の世話をしていた場合に難しいことがあります。

長男が一応喪主をします。しかし葬儀代は日常的に世話をしていた長女が支払います。

この場合、長女の夫も葬儀への発言権を持つことが多いです。

なぜなら長女のお金=長女だけのお金ではなく、長女の家のお金です。

家から支出されるお金であれば、夫も当然気になります。

だから話には参加しておきたいのです。3人であれば簡単な話がこのように6人になると難しくなる理由です。

なぜ難しいか、それは悲嘆の度合いの違いがあります。

長女は実親が亡くなったため、とても悲しみが深いのに比べて、夫は義理の親が亡くなった為、長女よりも比較的冷静です。

会話の内容も、実子である長女、長男、次男と比べて長女の夫の発言は、シビアになりやすいのです。

このようなこともあり、故人の財産から支払われることが円満解決になることも多く、兄弟で折半するのも円満解決になりやすいのです。

まとめ

葬儀代の支払いについて、最後にまとめたいと思います。

故人の財産から支払われていることが多い

喪主のお財布から葬儀代が支払われる事が一番多いのは事実ですが、実情はそのお金自体も故人の財産である場合があります。

そして普段から親の身の回りの世話をしている方が、親の財産も日常的に管理している場合が最も多いです。

この場合、日常的に身の回りの世話をしていた方が、葬儀で喪主を務め、葬儀代も故人の財産から支払われているというのが実情で、最も多い形と言えます。

相続人同士が負担しあっている事も多い

故人の財産で支払い出来ない場合、残された相続人で負担しあっているというのも実情だと思います。

この場合、喪主だから支払うというのでは、誰も喪主をしたがりません。

兄弟がいる場合は、助け合っているということです。

いくつになっても親子の関係は変わらない

親がいれば親のお金で葬儀代を支払いますし、親が残していれば、そのお金で支払います。

親のお金がない時は、兄弟で助け合うというのがよく拝見する姿です。

もちろん全てがそうではありません。ただ、喪主が払うものと片付けては見えてこない部分があるというのを、この記事を通じて知っていただけると幸いです。

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