自宅から出棺する際の流れと注意点、疑問について解説します

自宅から出棺する時、不慣れなことで不安がよぎることもあります。

この記事では自宅葬専門葬儀社である弊社が自宅から出棺する際の手順、出棺で気をつけたい点、また気になる疑問について解説させていただきます。

自宅から出棺とは

自宅から出棺する形式を総じて自宅葬と言います。

例えば火葬のみであっても、通夜葬儀を50名で行っても、家族葬でも、自宅から出棺する場合、全て自宅葬に含まれます。

戦後から葬儀の主流は自宅葬でしたが、近年は葬儀会館で行われることが多くなっています。

しかしまた最近になりコロナ禍では、自宅葬は感染リスクが少ないということで再び注目されるようになりました。

住み慣れた自宅から送り出したいというニーズも根強くありますので、今後増えていくと思われます。

自宅葬の流れ

自宅葬の手順は下記の通りです。

安置

まずご自宅へお布団にご安置となります。

生前に愛用されていた布団があれば、ご用意ください。

部屋は生前の故人様のお部屋、仏間であることが多いです。

枕元で枕飾りというものを葬儀社が行います。

枕経

故人に最初にあげていただく読経が枕経になります。

お寺様へ連絡して時間を調整して読経をお願いします。

家族は平服のままで数珠があれば持参して参加してください。

寺院へのお布施が必要になります。

相場は1万円ですが、急なことであるためご用意が難しい場合は、通夜の際に一緒に渡す方法でも構いません。

納棺

通夜の前に故人様をお棺へと移す納棺(のうかん)の儀を行います。

葬儀社を中心に家族の方にも手を添えていただき行われます。

仏教の主な宗派では、死後三途の川を渡ることなど、浄土へ行くまでの旅が始まるということで旅支度を整えます。

家族は旅の無事を祈り納棺の儀を行います。

通夜

通夜は読経が主になります。読経後、宗派によってはお寺様の法話があります。

喪主が挨拶をして閉式となります。

家族葬の場合、通夜の喪主挨拶を省略するケースも増えています。

父が息子に挨拶をするというようなシチュエーションになる場合、かしこまる間柄でもないというのが主な理由です。通夜式はおよそ30分〜1時間が目安です。

通夜振る舞い

通夜閉式後、親族で故人の生前の思い出話をしながら食事をする通夜振る舞いという風習があります。喪主は参列者をもてなします。

関東では通夜の焼香終了時から参列者全員に食事をもてなします。

現在のコロナ禍では、大人数が集まって会食をする通夜振る舞いは推奨されていません。

代わりに弁当を用意して持って帰っていただくという方もいらっしゃいます。

自宅葬の場合、葬儀社が食事を用意するか、家族で手料理や出前を取るなどの選択肢があります。

葬儀告別式

葬儀はお寺様に読経をいただいた後、弔電拝読、喪主挨拶で閉式となります。

喪主が参列者に挨拶を行うほか、家族の代表者が故人に対して挨拶を行うこともできます。

その後は、お別れの献花を行い、棺の中へ花を手向けます。

葬儀告別式はおよそ1時間が目安です。

出棺

献花が終わり、棺のふたを閉じると、出棺へと移ります。

葬儀社を中心に、家族の手で霊柩車までお棺を運びます。

火葬場へ同行される方は出発の準備を行います。

最後に家の戸締りを確認して出発となります。

自宅から出棺の場面で気を付けること

霊柩車までの動線確保

葬儀を行う部屋から外で待機する霊柩車までの動線を確認し、障害物はなるべく無い状態にしておきましょう。

棺を運んでいる時に、つまずいたりすると大変ですので注意しましょう。

お棺が水平になるように保つ

お棺が前後で傾くと故人様のお身体も傾いてしまいます。

出棺の場面では、なるべくお棺が平行を保てるように運ぶ方は協力して行いましょう。

入り口が狭いなど棺を立てないといけない時は、経験豊富なプロの葬儀社の案内に従って行います。

他人の靴と間違えない

自宅から出棺の場合、参列者の靴が玄関先に並んでいます。

皆さん黒い靴を履いているため、間違えやすいものです。

誤って他人の靴を履いてしまわないように注意しましょう。

靴が多いことが予想される場合は、葬儀社が下駄箱を用意してくれる所もあります。

故人にとって自宅での最後

自宅から出棺する場面は、故人にとって自宅での最後でもあります。

慌てず焦らずゆっくり慎重に、一歩ずつ故人様に最後の時を噛み締めていただけるように配慮しましょう。生前にお好きだった曲を流しながら出棺するのも良いと思います。

お寺様が同行されるか確認を

お寺様が火葬場へ同行されるのか、されないのかを予め確認しておきましょう。

火葬炉に入る前に読経をしていただく事もあります。

その場合、火葬待ち時間も一緒に火葬場で過ごされるのか、それとも読経後はお帰りになるのかも確認しておく必要があります。

自宅から出棺で気になる疑問

棺は家のどこから出棺?

棺はどこから出棺という決まりはありませんが、以前は地域によっては玄関以外の窓や縁側から出る風習もありました。

死霊が再び家に戻ることのないように、死は非日常なので日常とは逆のことをするので玄関からは出ないなどの理由がありました。

近年は、住宅事情から玄関から出棺が一般的で、難しい場合は他の経路を選択するということが多いです。

棺は家族が運ぶ?

住宅事情も様々で一様には言えないのですが、マンションなど階段を使用する時は危険なので葬儀社が安全に注意しながら階下まで運ぶようにします。

一般的には霊柩車まで棺を運ぶのは、故人と縁の近い人の手で行います。

霊柩車までの距離が遠い時は、近くまでストレッチャーを用意して、女性やお子様でも手を添えて運べるように配慮するケースもあります。

霊柩車はどこで待機?

霊柩車は近隣への交通の妨げにならないように、葬儀出棺時刻に合わせて自宅前に待機する形を取ります。

乗車できる人数は、車種によって異なりますが通常1名〜3名が多いです。

予め誰が乗車するのかを決めておきましょう。

一人が位牌を持ち、もう一人が遺影を持って乗車というケースが一般的です。

火葬場へ向かう車は?

火葬場へ向かう車は、自家用車で対応する場合や葬儀社へマイクロバスを手配してもらって向かうケースもあります。

以前は葬列の代わりとして黒のハイヤーを霊柩車の後ろに何台も連ねて、豪華さを演出する時代もありました。

出棺の挨拶は?

出棺の際、霊柩車へ乗車する前に、見送りの方々へ簡単な挨拶を行います。

「本日は誠にありがとうございました」の一言だけでも構いません。

お見送りいただいたお礼を述べると良いでしょう。

家族葬の場合、出棺を見送る人は誰もいないと、全員火葬場へ向かうということもあります。

このような場合は、出棺の挨拶を省いて構いません。

出棺の時の服装は?

出棺の際の服装は、葬儀告別式と同様喪服です。

ただし寒い冬場はコートなどを持参すると良いでしょう。

自宅から出棺にまつわる風習

茶碗を割る

出棺に際して故人が生前に使っていた茶碗を割る風習があります。

一部地域では今も残っていますが、これは死霊に対する恐怖心から、もう家に戻ることはできないとのメッセージ、またはあの世で使用できるようにするためとも言われています。

逆縁

子供が親よりも先に亡くなった場合、逆縁だから親は火葬場に行かない。

配偶者が亡くなった場合、再婚の意思がある女性は火葬場に行かないなどの風習が一部地域でありました。

これは悲しみの中にいる親や配偶者への配慮から生まれた風習ですが、悲しみの中にいる方を悲しみから逃れさせるのは誤った効果になるとグリーフワークの観点から精神医学的に証明されています。

強制することは誤りなので、家族の意思で行っていただければと思います。

霊柩車のクラクション

出棺の際に霊柩車のクラクションを鳴らす風習も以前は一部地域でありましたが、近年では近隣への迷惑になる場合や家族葬で静かに送りたいというニーズからクラクションを鳴らす風習は大幅に減少しています。

元々は皇室の葬儀で行われた演奏に倣ったものという言い伝えや、合図として鐘の代わり、汽笛や空包の代わりという言い伝えもあります。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1500件の葬儀を担当。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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