お布施の書き方やお金の入れ方をわかりやすく解説します

葬儀や法要の際に準備が必要となるお布施。

書き方やお金の入れ方が分からなくて、戸惑ってしまう人は多いものです。

この記事では、お布施の書き方やお金の入れ方、付随するマナーについて解説します。

お布施とは

本来のお布施の意味

お布施は、仏教では悟りを求めて修行する人が行うべき6つの実践徳目の1つとされていました。

施す人、施される人、施す物品、全て空であり、執着心を離れて行うべきものとあります。

主に3つに分かれます。

・財施(ざいせ)

 出家修行者、仏教教団、貧窮者に財物、衣食などの物品を与えること

・法施(ほっせ)

 正しい仏法の教えを説き、精神的な施しを行うこと

・無畏施(むいせ)

 不安や恐れを抱いている人に安心の施しを行うこと、困った人に親切を施すこと。

現代のお布施

現代では、お葬式においてお寺様が読経を行うことによって法施を施し、遺族はこれに対してお礼の意味合いで、財施で応えるという関係にあります。

お布施は「お気持ちで」とよく言われるのは、お寺様が読経をするのはビジネスではなく、あくまで法施だからです。

遺族がお布施を読経の対価として支払うのではなく、あくまで財施として行うものという考えが根底にあるためです。

しかしお布施は読経に対する対価として捉えられることが一般的になっているのは事実ですし、お布施金額に相場があるのも事実です。

また、現代日本においては、お布施を渡すときのマナーもある程度確立されています。

それらを確認しながら準備をすすめるのが安心です。

お布施の書き方

筆ペン 書くイメージ

まずはお布施の書き方を手順に沿ってご案内させていただきます。

薄墨ではない筆ペンを用意する

表書きは、一般的な濃墨の筆ペンで書きます。

葬儀で出す香典は、「悲しみの涙で墨が薄くなってしまった」ことを示すため薄墨の筆ペンを使いますが、お布施に使うのは一般的な黒い墨の筆ペンです。

お布施用の袋を用意する

袋として正式なものは、水引などがついていない真っ白な奉書紙です。

文具店の他、スーパーの文具売り場などでも売られています。

お布施専用の袋が準備できない時は、白黒(地方によっては黄白)の水引がついている不祝儀袋でも構いません。

ただ、代用として不祝儀袋が使えない場合があるので注意しましょう。

それは、お墓や仏壇に魂を込めてもらう「開眼供養(入魂供養、性根入れとも)」を行うときです。

開眼供養は新たにお墓や仏壇をつくったことを示す慶事なので、不祝儀袋をそのまま使うのはふさわしくありません。

開眼供養の際には、結び切りの紅白水引がついた祝儀用の袋を使います。

袋の表側に「御布施」と書く

お布施の袋を用意したら、袋の表側、上半分の中央に縦書きで「御布施」と書きましょう。

施主の名前を書く

「御布施」と書き入れたら、下半分には施主の氏名を書きます。

あるいは「○○家」と書きます。袋の表側に書くのは、これだけです。

中袋の裏側に住所氏名を書く

中袋があれば、中袋の裏側に住所氏名を書き入れます。

住所氏名を書くのは、袋の左下部分です。

中袋がない時は、「御布施」と書いた同じ袋の裏側に住所氏名を書きます。

袋の左下部分に書きますが、このとき左側を少し空けておいてください。

中袋の表側に金額を書く

中袋がある時は、中袋の表側に金額を書き入れます。

「金○萬圓」と、「万」ではなく「萬」、「円」ではなく「圓」を使うのが丁寧とされますが、簡略して書いても構いません。

ただし、簡略する時は「一」は「壱」、「二」は「弐」、「三」は「参」を使うようにしましょう。

改ざんを防ぐためです。

中袋がない時は、住所氏名の左側に「金○萬圓也」と書き入れます。

お布施のお金の入れ方

お金は、以下のように入れてください。お金の入れ方自体は、香典やご祝儀などと共通です。

向きをきちんと揃える

まずはお札の向きをきちんと揃えます。

肖像画が描かれてあるほうを表にし、左に90度回転させて縦向きにする

これで肖像画が上方にきます。

そのまま封筒に入れる

中袋がある時は、中袋へそのままお金を入れましょう。

これで「金○萬圓也」と書かれた表側を上にしてお札を取り出したとき、まずはお札の右肩に書かれた金額が目に入り、次に肖像画が目に入ることになるでしょう。

これが正しいお金の入れ方です。

中袋がない時は、半紙を使うと丁寧です。

まずは、半紙を開いたとき、肖像画が描かれてある方が上にくるようにお札を置きましょう。

このとき、半紙に対して少し斜めにお金を置くと、きれいに包むことができます。

お金を包むように上下の角を折り、お札の幅に合わせて半紙を折り込みます。

難しい場合は、そのままお金を入れても失礼にはなりません。

あるいは家にある白封筒を中袋として使いましょう。

奉書紙をたたむときは「上側が下側に被さるように」

葬儀や法要など弔事の際は、お布施袋や香典袋のたたみ方に共通のマナーがあります。

それは、最後に「奉書紙の上側が下側に被さるようにたたむ」こと。

これには、「悲しみが流れ落ちますように」という願いが込められています。

逆にすると慶事の意味になるため、注意が必要です。

お布施のマナーあれこれ

この他にも以下の点に気をつけましょう。

お布施は裸で持ち歩かず、袱紗(ふくさ)に入れる

お布施は袱紗に入れます。袱紗とは、小さな風呂敷状の布のことです。

ただ、一枚の布では作法通りに包むのが難しいことから、お布施の袋を置く台がついている袱紗や、封筒状になっている袱紗も売られています。

スーパーやホームセンター、100円ショップなどでも手に入りますので、手持ちがない人は近くのお店を覗いてみましょう。

お葬式や法要など弔事用の袱紗は、紫や茶色といった地味な無地のものです。

地模様が入っているものも見られますが、あまり派手なものは選ばない方が無難です。

ピンクや黄色、華やかな刺繍が入っている袱紗は、慶事用なので避けましょう。

袱紗を一枚も持っていない人は、弔事でも慶事でも使える紫の袱紗を購入しておくと重宝します。

葬儀社がお盆を用意してくれることも

お葬式の際に、葬儀社がお布施を渡す際にお盆を用意してくれるところもあります。

お盆にお布施を乗せて渡す場合は、袱紗を使用せずそのまま裸で乗せます。

向きは名前が相手に見えるようにして、お盆を両手で持って「今日はよろしくお願いします」と簡単に一言挨拶をして渡します。

一度に複数の法要がある場合は袋を分けるのが丁寧

「四十九日法要と、お墓の開眼供養と、納骨式を同時にする」「母の十三回忌と父の十七回忌を同時にする」など、一度に複数の法要を行う場合があります。

その際は、お布施の袋を分けるのが丁寧です。

「御布施」と書いた右肩に「納骨法要」「○回忌法要」などと小さく書きます。

なお前述しましたが、開眼供養はお祝い事ですから、必ず他の法要のお布施と分けます。

慶事用の袋を用意するのが一般的なので注意しましょう。

法要のたびにマナーを確認しよう

法要は、数年に一度あるかないかのことですから、忘れてしまいがちです。

うろ覚えのままよりも、しっかり確認した方がスムーズに準備を進められます。

葬儀や法要の当日、心静かに故人を偲べるよう、準備を万端にしておきましょう。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1500件の葬儀を担当。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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