特殊清掃とは?費用相場や料金の内訳、依頼から終了までの流れを解説

更新:2024.03.22

特殊清掃の必要がある状況は、とても辛いものです。

心理的負担が大きい上に経済的負担も重なり、費用を調べる前から「一体いくらかかるのだろう」と心配になる人は多いでしょう。

ほとんどの人が初めての経験でしょうから、業者選びが不安になるのも当然のことです。

特殊清掃の費用相場や内容、流れ、注意点について解説します。

特殊清掃とは

特殊清掃とは、遺族や一般的な清掃事業者の業務では解決できないときに必要となる、特別な清掃のことです。

例えば、以下のような場合に特殊清掃が必要になります。

・孤独死の現場

・事件・事故現場

・ゴミ屋敷

・ペットを多数飼育し、管理が行き届いていない家

少子高齢化が進み人々のライフスタイルが変化した現代においては、とくに孤独死現場の特殊清掃が注目される場面が多くなっています。

一人暮らしの高齢者が亡くなり、家族が連絡しないまま数日間経ってしまう状況は、誰しもが陥る可能性のあるケースといっても過言ではありません。

特殊清掃の費用相場

特殊清掃の費用相場は、6万円から50万円程度です。

なかには100万円を超えてしまうケースもあります。

かなり費用の幅が広いですが、部屋の状況によって費用が変わるため、部屋の広さや作業にかかる人数などで基準を決めることが難しいのです。

よって基本的には事業者に現場へ入ってもらい、見積もりをとる必要があります。

これを踏まえつつ、部屋の広さや状況を想定した上で相場の目安を求めるなら、以下のようになります。

部屋の広さ部屋の状況作業費用の目安
1R死後数日で発見され、布団への体液漏れは軽微で、部屋は片付いている。遺品の引き取りはなく清掃のみ7万円~
1DK遺体のあった畳に体液が染みつき、居室全体に悪臭がする。賃貸につき原状回復が必要で、部屋を空にしなければならない30万円~
2DK浴室内で亡くなっており、浴室のみ特殊清掃が必要。他の部屋はキレイな状態だが、脱臭と遺品の撤去をしなければならない30万円~
4LDK(一軒家)遺体まわりの特殊清掃や脱臭だけでなく、ゴミ屋敷全体をきれいにする作業が必要。ただしリフォームの必要はない80万円~

特殊清掃事業者は、見積もり金額を決めるとき、主に以下の状況をみます。

特殊清掃が必要な範囲が狭いか、広いか

広い家であっても、清掃範囲が狭ければ費用負担はそのぶん軽くなります。

ただし多くの場合、孤独死現場以外の部屋はキレイな状態であっても、異臭がする場合が少なくありません。

脱臭範囲が広ければ、そのぶん費用負担は重くなります。

汚れが軽いか、ひどいか

ゴミが散乱している部屋であっても、その大部分が悪臭や虫が発生するようなものでなければ、特殊清掃の必要性は最小限で済みます。

また遺体から体液が染み出ていても、亡くなったのが布団の上であり、死後あまり時間が経っていなければ、部屋へのダメージは少なくなります。

一方で生ゴミが散乱して虫がわいていたり、フローリングに体液の臭いが染みつき張り替えが必要だったりすると、費用がかさみます。

遺品整理や原状回復など清掃以外の作業が必要かどうか

依頼者の希望により、部屋によっては清掃だけでなく家財の撤去が必要な場合があります。

とくに賃貸の場合は原状回復のためリフォームをしなければならないケースも。

清掃以外の項目が生じるほど、費用がかさみます。

特殊清掃の料金内訳

前項で、特殊清掃の費用は部屋の状態や必要な作業によって変動することを解説しました。

それでは、具体的にどのような作業が生じるのでしょう。

清掃・除菌

特殊清掃の基本業務は、部屋をきれいにすることです。体液や血液を含む清掃には洗浄力の強い薬剤などが必要なので、一般的な清掃よりも費用がかかります。また、汚れのひどさや清掃範囲により料金が変動します。

消臭

特殊清掃の現場では、床や柱に染みついた臭いを取るオゾン脱臭が必要な場合が少なくありません。オゾン脱臭のための機械を現場に置き、一日単位で数万円の料金が発生します。臭気がなくなるまで、脱臭が必要になります。

畳の撤去

体液が染みついた畳をまるごと撤去する必要があれば、1枚につき数千円の料金が発生します。

害虫駆除

死後何日も経過していたり、ゴミ屋敷だったりすると、害虫が発生していることがあります。

害虫の種類や駆除範囲により、数万円程度の費用が発生します。

遺品整理

家財の撤去と処分料が発生します。

貴重品の捜索や遺品の分類が必要な場合は、そのぶん追加の費用が必要です。

原状回復

リフォームによる原状回復が必要な場合は、フローリングや壁紙の張り替えが生じ、数万円から数十万円単位で費用がかかります。

特殊清掃の依頼から終了までの流れ

特殊清掃は、以下のような流れで進みます。

特殊清掃 イメージ

依頼

もし孤独死現場を発見した場合、すぐ特殊清掃を依頼してはいけません。

遺体を動かさず、警察に連絡する必要があります。

警察による検証等が終了し、遺体や遺品を動かしてよい許可を得た上で特殊清掃の依頼をしましょう。

このとき、現場が賃貸物件であればオーナーや不動産会社と連絡を取り合いながら事業者を選定します。

指定の事業者があればそれに従いましょう。

見積もり

少なくとも2社、できれば3社から相見積もりを取るのが理想です。

現場を見てもらい、なるべく正確な見積額を出してもらいましょう。

このとき、他と比べて見積額が安すぎる事業者には注意が必要です。

後で追加の作業が必要なことが発覚して費用がかさんだり、遺品の不法投棄をしたりする恐れがあります。

作業内容を明細で確認し、納得のゆく説明をしてくれる事業者に依頼しましょう。

契約成立

契約が成立したら作業日を決めます。

特殊清掃に遺族が立ち合うのはまれですので、スケジュールを合わせる必要はありません。

あくまで事業者の都合がつく最短の日程でやってもらいましょう。

作業までの日数が長引くほど汚れがひどくなり、費用がかさみます。

清掃開始

清掃開始前には、事業者から依頼者の携帯などに連絡があります。

また、作業中に貴重品を見つけた場合や、追加の作業が必要なことが発覚したときなどに連絡が来る可能性があります。

清掃日はなるべく電話に出られるようにしておきましょう。

完了報告

清掃作業が終わると、事業者から依頼者に完了報告があります。

作業後の部屋の写真を送ってもらえる場合が多いでしょう。

ただ、写真からは、臭いが完全に取り除かれているかは分かりません。

消臭できたようで、数日経過すると臭い戻りがあることも。現場を訪れ、しっかりきれいになっていることを確認しましょう。

特殊清掃を依頼するときの注意点

特殊作業事業者を現場に案内し、カギを預けるなどの理由で、現場へ行かなければならないこともあるでしょう。

遺族の責任から、先に入室して現場を確かめておかなければと考える人もいるかもしれませんが、無理は禁物です。

現場を目の当たりにすると、心理的なダメージが大きくなってしまうことがあるためです。

また、入室した場合に臭気がきついからと窓を開けてしまうと、周囲に臭気がばらまかれ、近隣に迷惑をかけてしまう結果になりかねません。

入室したいと考えたら、必ず特殊清掃事業者と一緒に行動し、プロのアドバイスに従いましょう。

臭いが染みついたら捨てることができるよう、捨てても構わない服装で出かけるのも大事です。

この記事を書いた人

廣田 篤  広島自宅葬儀社 代表

葬儀業界20年、厚生労働省技能審査1級葬祭ディレクター。終活カウンセラー。大手冠婚葬祭互助会で通算1,500件の葬儀を担当。家族の在宅介護がきっかけで広島自宅葬儀社を設立。身内の死や介護の経験、数々の葬儀を通じての縁から「死」について考え、文章にすることをライフワークとしている。

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