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一般的なお墓は価格が高い、アクセスが悪いなどの理由から、とくに都市部で納骨堂に注目が集まっています。
お墓の承継者不足が深刻となり、承継者のいらない永代供養墓も人気です。
現代人のニーズに応えるお墓といえるでしょう。
この記事では永代供養つきの納骨堂の仕組みや価格、選び方のコツについて解説します。
たくさんの骨壺を収容する屋内施設を納骨堂と言います。
寺院内に設けられているものもありますが、近年とくに都心では3階建て、5階建ての建物が建設されることも珍しくありません。
主な種類としては、次の5つがあります。
参拝室の機械にICカードをかざすと、建物の内部から骨壺が自動的に搬送されてきます。
最近、都心に建設される多くが、この機械搬送型です。
コインロッカーのような個別スペースが並んでいるタイプです。
ロッカー内に骨壺を安置し、カギをかけて管理します。
各自に専用空間が個別に設けられていて、全て小さな仏壇になっているタイプです。
仏壇の中にはご本尊が安置され、骨壺や位牌を置くことができます。
建物の中に小さめの墓石が並んでいるタイプです。
屋根のついた墓地をイメージしていただくとよいでしょう。
通常のお墓と同様、墓石の下に骨壺を納めます。
大きな1つのお墓に、たくさんの人の遺骨を納める納骨堂です。
各自に専用のスペースはなく、骨壺から遺骨を取り出して納骨するため、後から個別に遺骨を取り出すことはできません。
お墓の承継者の代わりに、霊園の管理者が供養や管理を行う仕組みのことを永代供養と言います。
管理者が霊園内の清掃、整備をするのと同時に区画内のお手入れも行ってくれるため、承継者が草むしりや墓石清掃などの日常管理をする必要がありません。
お盆やお彼岸には合同供養祭が行われるので、お墓参りをする必要もありません。
また、永代供養を選べば、年間管理費はいりません。
承継者がいなくても、霊園が続く限り故人を供養してくれるのです。
お墓の承継者がいないおひとりさまでも契約できます。
「子世代にお墓のことで迷惑はかけられない」と悩む高齢者にも人気です。
『納骨堂』はお墓の形の1つで、『永代供養』はお墓の仕組みの1つです。
つまり納骨堂には、永代供養のタイプと、そうでないタイプが存在するのです。
考えられる組み合わせは、以下の3パターンです。
自分専用の空間を設けず、最初から多くの方と同じ空間になる合祀型納骨堂へ納骨します。
この時、納骨堂の管理者が清掃や合同供養を担ってくれますから、年間管理費が発生しません。
つまり、承継者のいらない供養の形です。
5年、10年など、あらかじめ納骨堂内の自分専用の空間を使用する年数を決め、契約年数が経過したら骨壺を取り出して合祀型納骨堂へ遺骨を納めます。
合祀された後は永代供養となります。
承継者が年間管理費を払い続ける限り、自分専用の空間を使用することができます。
従来の納骨堂は、お墓ができるまで仮に骨壺を預けるところという意味合いが強かったため、永代供養ではありませんでした。
しかし現在はニーズの変化により、永代供養とすることも選べるところが増えてきています。
とくに最近では、最初の数年は自分専用の空間が使えて、後から永代供養にしてもらえるタイプが人気です。
価格は、合祀されるまでの年数によって変わってきます。
自分専用の空間を使用している間は年間管理料が必要としているケースが多いためです。
また、納骨される人数によっても価格が違います。
遺骨が最初から合祀される合祀型納骨堂は、1体あたり10万円から30万円ほどが相場です。
年間管理費も発生しません。
全ての納骨堂の中で、最も安いタイプです。
数年間は自分専用の空間を使い、その後に合祀されるタイプでは、納骨堂そのものの使用料金と契約年数分の年間管理料、さらに合祀料を一括で支払います。
仮に一人用の空間を10年契約であれば、全て込みで60万~150万円ほどが相場です。
一度に支払う料金としては他の納骨堂より高くなりますが、以後は維持費が発生しません。
一方で永代供養付きではない場合、さしあたりは自分専用の空間の使用料金だけを支払うことになります。
一人用の空間が、20万円から100万円ほどが相場です。
相場に幅があるのは種類によって価格が違うためで、ロッカー型は安め、機械型は高めです。
ポイントは、選ぶときに何年くらい自分専用の空間を確保したいかを考え、年数に応じた見積もりを提示してもらいましょう。
契約年数が固定され、自由に選べない納骨堂もあるため注意しましょう。
選ぶコツは、以下の手順に沿って考えると、楽に候補を絞ることができます。
まずは自分専用の空間が必要かどうかを考えます。
遺される家族が「個別にお墓参りをしたい」と願うのであれば、自分専用の空間は必要です。
身内がいない、あるいは「合祀型の納骨堂にお参りをしても構わない」という考えであれば、自分専用の空間は不要です。
それならば安価な合祀型に絞って検討を進めましょう。
逆に自分専用の空間が必要なら、「永代供養つき納骨堂」を展開しているところに絞ります。
この場合、価格をトータルで確認することが大事です。
チラシなどに「50万円から」と書かれていても、そこには数年分の管理費や合祀料が含まれていないことがあるのでご注意ください。
家族がお墓参りをすることを考え、なるべくアクセスの良い納骨堂に絞りましょう。
子世代がバラバラの場所に住んでいる場合、中間地点となるような立地で探すのも1つの方法です。
また年をとっても楽にお参りできるよう、なるべく駅の近くや送迎バスがあるなど公共交通機関でも通える場所を選びたいという方もいらっしゃいます。
一方、お車で通う際に、付近の交通量や道幅など車が止めやすい場所なのか、駐車場スペースはどうなのかという点を気にされる方もいらっしゃいます。
納骨堂内はもちろんのこと、納骨堂にたどり着くまでに長い階段や坂道はないかをチェックしましょう。
バリアフリーであれば、高齢になっても、車椅子になってもお墓参りができます。
最近の納骨堂には、待ち合わせのできるロビーや休憩ができる喫茶店を備えているものも多くあります。
また、いざというときに葬儀や法要、会食ができる設備があると便利です。
納骨堂がある建物内にどんな設備があるかを調べてみると、比較検討しやすくなります。
納骨堂は通常のお墓と違って屋内施設なので、開園時間が設けられています。
一般的には午前9時から午後5時までといったところが多いですが、午後7時、8時まで開いているところもあります。
会社帰りにお墓参りをと考えているなら、遅い時間まで開いているところが便利です。
最近の納骨堂は、お花や線香、お供え物があらかじめ用意されているケースがほとんどです。
よって手ぶらでお参りできるのが魅力ですが、あえてお墓参りの雰囲気を出すために、お花や供物を持参したいと考える人もいるでしょう。
どんな建物でも不朽不滅なわけではありません。
しっかりメンテナンスをしなければ、維持が難しくなってしまいます。
築年数の浅い納骨堂を選ぶのが安心ですが、メンテナンスの方針をしっかり打ち出しているところであればさらに安心です。
永代供養の納骨堂は、一度契約すればずっと安心できるお墓の形です。
個人的にもおすすめできます。
候補を絞ることができたら、今度は見学に行ってみましょう。
実際の雰囲気やスタッフの対応、ネットやチラシからは分からない条件や価格の詳細について詳しく確認できます。
1箇所でなく、数箇所見学することで、深く知識を高めることができまし、新しい発見もあるでしょう。
この先ずっと使用する場所なので、ゆっくりと時間をかけて選びたいものです。
見学の上で、最も安心できる選択をしましょう。
近年、とくに都市部で納骨堂の人気が高まりつつあります。
納骨堂とは屋内にたくさんの納骨スペースを設けた建物で、個別のスペースが小さい分、一般的なお墓よりも費用が抑えられます。
但し、幾つか注意点があり、正しい予備知識を持つことは大切です。
この記事ではどんな種類があるのか、それぞれの費用相場についても分かりやすく解説させていただきます。
納骨堂とは、たくさんの骨壺が収容されている建物のことです。
一つの大きなお墓にたくさんの骨壺が入っているイメージから、一般的なお墓が「一軒家」なら納骨堂は「マンション」だ、という例え話もあります。
メリットは、一般的なお墓よりも安い費用で済むこと、雨が降っても傘を差さずにお参りできること、草むしりや墓石清掃などの手間が省けることです。
後々のことを考えた時に子ども達に迷惑をかけたくないと生前から自分達のために契約する方も増えています。
また、都市部では駅の近くに設けられることが多いため、アクセスの良さもメリットの一つといえるでしょう。
東京のような都市部で一般的なお墓を求めようとすると、交通の便が良いところほど値段が高くなります。
300万円を超えてしまうようなことも珍しくありません。
このように交通の便が良好にもかかわらず、値段が比較的安価であるため、年々注目を集めています。
また、近年ではこの他にもさまざまな埋葬方法が登場しています。
さらに安価な方法もありますので、興味のある方は下記の記事も合わせてご覧ください。
種類は、主に以下の5つです。
それぞれの特徴と費用相場を詳しく解説します。
参拝室の機械にICカードをかざすと、建物の内部から骨壺が自動的に搬送されてくるタイプの納骨堂です。
参拝室にはお花や電子線香が用意されており、手ぶらでお墓参りができます。
最新式であり、待ち合わせロビーや施設内カフェなど設備の整ったところが多いため、今、最も注目度が高く人気があります。
お値段は平均して一人用なら50万~100万円、夫婦2人用なら80万円~150万円ほどです。
納骨されてからの管理費は、年間1万~2万円です。
機械のメンテナンス等が必要なので、納骨堂そのものの費用も、管理費も、他のタイプよりも高い傾向があります。
コインロッカーのような個別スペースがズラリと並んでいる納骨堂です。
ロッカー内に骨壺や故人ゆかりの品を預け、カギをかけて管理します。
お供え物やお花などは、個別スペースで管理できる範囲内であれば許可されているところが多いでしょう。
このタイプは、お墓ができるまでの間、仮に安置する場所として長く使われてきました。
よって寂しいイメージを持っている人もいらっしゃるかもしれません。
しかし最近では、ロッカーの表面に美しい桜の装飾が施されていたり、きらびやかな蓮の花がデザインされていたりといった、厳かながら明るいイメージのタイプが増えています。
お値段は平均して、1つのロッカーにつき20万~50万円ほどです。
複数の骨壺を安置したい場合、1つのロッカーに骨壺が納まりきらないのであれば、もう一つを契約することになります。
家族で使える大きめのロッカーを設けているところもあります。
年間管理費は、5千円~1万円です。
個別のスペースが、小さな仏壇になっている納骨堂です。
仏壇の中にはご本尊が安置され、骨壺や位牌が置けるようになっています。
小さなお鈴、供物台など、お参りに必要なものが一式用意されているところもあります。
お値段は平均して、50万~120万円ほどで、仏壇の大きさによって値段が違ってきます。
仏壇が大きければ、複数の骨壺を安置できます。
家族で使える大きな仏壇を設けているタイプも存在します。
年間管理費は1万円ほどです。
建物の中に、やや小さめの墓石がズラリと並んでいる納骨堂です。
屋内墓地といってもいいでしょう。
墓石の下に骨壺を納めることができ、一般的なお墓と同じようにお墓参りができます。
墓石型は数が多いわけではないため、価格の相場はありません。
ただ、納骨堂といっても墓石によるお墓を建てるわけですから、ロッカー型や仏壇型より値段もやや高めです。
100万円を超えるとみていいでしょう。
大きな一つのお墓にたくさんの人の遺骨を納めることを、合祀(ごうし)といいます。
納骨堂の中に設けられた大きなスペースに、契約者の遺骨を納骨するのが、合祀型です。個別のスペースはありません。
お墓参りをする人は、大きな合祀墓の前に立ち、祈りを捧げることになります。
多くの場合、骨壺から遺骨を取り出して合祀されるため、後から遺骨を個別に取り出すことはできません。
合祀型なので個別のスペースを設けないため、納骨堂の中で最も安価になります。
お値段は平均して10万~30万円で、年間管理費は必要ありません。
納骨堂の費用は、永代供養がついているかどうかによっても、大きく変わります。
永代供養とは、お墓の承継者の代わりに、霊園の管理者が供養や管理を担ってくれるシステムのことです。
霊園の管理業者やお寺が、お墓周りの清掃をしてくれたり、合同供養をしてくれたりするので、承継者はお墓参りやお墓掃除をする必要がありません。
年間管理費もいりません。
承継者がいなくても成り立つお墓なので、お墓の跡継ぎに悩む人から人気があります。
納骨堂の中にも、永代供養がついているものがあります。
10年、20年といった契約年数を設けて個別スペースを使い、契約年数が過ぎたら合祀型納骨堂へ遺骨を移動するのです。
契約年数分の年間管理費を一括して最初に支払ってしまえば、お墓の承継者は何もする必要がありません。
お金のことも、管理のことも考えることなく、参拝に専念できます。
下記で詳しく紹介していますので、興味のある方は合わせてこちらもご覧ください。
納骨堂の料金は、個別スペースの利用料だけにとどまりません。
各種費用について、しっかり確認してから契約しましょう。
例えば永代供養つきの場合、契約年数分の管理費を一括して支払うため、当然ながら合計費用は高くなります。
使用料が50万円、年間管理費が1万円、合祀費用が10万円の納骨堂を20年契約した場合、支払う料金は80万円ほどになります。
「50万円だと思って契約したのに、30万円も高くなった」と驚いてしまうかもしれません。
他にも様々なことで費用がかかる可能性があります。
納骨堂を選ぶときには以下に注意しましょう。
所定の契約年数分の管理費が、あらかじめ利用料に含まれている場合もあります。
合祀費用があらかじめ利用料に含まれていることもありますし、そうでないこともあります。必ず確認しましょう。
1人分の遺骨を納骨するごとに納骨式が行われ、儀式のための費用が必要な場合もあります。
ロッカーや仏壇、機械搬送の際に使われる骨壺を安置した厨子などにプレートを設け、「○○家」などと彫刻する場合があります。
このとき、彫刻料金が新たに発生することがあります。
機械搬送型納骨堂では、お墓参りのためのICカードが配られます。
兄弟姉妹別々にカードを持ちたいなどの場合、2枚目のカードを作るための追加料金はいくらなのかを確認しましょう。
ホームページなどで詳しく確認するほか、とくに気になる点は電話や現地の見学で、霊園スタッフに尋ねてみるのがおすすめです。
ご紹介したとおり、納骨堂には様々なタイプがあり、お値段もそれぞれ違います。
また、1人用か2人用か、はたまた家族用なのか、永代供養を希望するのかなどによっても、支出が大きく変わってきます。
購入する際は家族に必ず希望を確認し、自分も家族もしっかり納得できる形を見つけましょう。
浄土宗とは、日本の仏教宗派のうちのひとつで、その名の通り、人は誰でも阿弥陀如来に救われて極楽浄土に往生できると説きます。
平安末期から鎌倉初頭に活躍した法然によって始まり、浄土宗の寺院はいまでも日本全国で見られます。
この記事では、浄土宗がどういった宗派なのか、基本的な知識や歴史、葬儀や仏事、さらには浄土真宗との違いについても分かりやすく解説いたします。
まずは、浄土宗がどのような宗派なのか、基本的な概要を押さえます。
浄土宗のご本尊は阿弥陀如来です。
「阿弥陀」とは、インドの「アミターバ」や「アミターユス」という言葉を語源としており、それぞれ「計り知れない光を持つもの」や「計り知れない寿命を持つもの」を意味します。
阿弥陀如来については『浄土三部経』(『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』)に詳しくまとめられており、法蔵菩薩という修行者から阿弥陀如来という仏になる時に、次のような誓いを立てたことで知られます。
『私が仏となったなら、私を信じるあらゆる人々を救います。もしも極楽往生を信じて私の名前を称えたにも関わらず、浄土に往生できない者がひとりでもいたならば、私は仏になりません。』
阿弥陀如来という仏さまはすでにこの世にいるわけですから、上の誓いは逆説的に『私を信じ、南無阿弥陀仏を称えたものはひとり残らず極楽浄土に往生させます』と説いていることになります。
浄土宗の教えの根幹は、「専修(せんじゅ)念仏」と「極楽往生」です。
極楽往生を信じて一心不乱に念仏を称えることで、必ず阿弥陀如来が救ってくれると説きます。
阿弥陀信仰は、法然が浄土宗を立ち上げるはるか前からインドや中国でも広まっていました。
貧困や戦乱などの社会不安にあえぐ多くの庶民たちは、この世に生きることが苦しければ苦しいほど、阿弥陀如来の慈悲をありがたく感じ、極楽往生を強く願ったのでしょう。
浄土宗と浄土真宗。よく似た名前ですが、一体何が違うのでしょうか。
浄土宗の法然と浄土真宗の親鸞は師弟関係にあり、親鸞自身は生涯、自身が法然の弟子であることを自認していました。
その上で、親鸞は自らの思想を独自に展開していき、親鸞死後、親鸞を慕う者たちによって一大教団に発展していき、浄土真宗という今の形に至ります。
浄土宗と浄土真宗には主に次のような違いがあります。
●念仏重視の浄土宗と、信心重視の浄土真宗
浄土宗も浄土真宗も、阿弥陀如来の救いを信じて「南無阿弥陀仏」の念仏を称えることを第一義としている点では同じです。
その上で、浄土宗が念仏を称える「行い」を重視したのに対し、浄土真宗では念仏者の「信心」を重視します。
●出家した法然と、非僧非俗の親鸞
法然はもともと比叡山で出家した天台宗の僧侶でした。
自ら浄土宗を立ち上げたあとも出家者として生き、その後の浄土宗も出家仏教の伝統を残しています。
しかし、弟子の親鸞は肉食妻帯をして「非僧非俗」を宣言。
出家していなくても阿弥陀如来を信じれば必ずや救われるということを身をもって体現しました。
以降、浄土真宗には戒律はなく、そのため戒名ではなく法名が与えられます。
本来出家者たちは、世俗との関係を断ち、その象徴として髪の毛を丸めますが、出家という考えを持たない浄土真宗では、僧侶たちの有髪や肉食妻帯をよしとしています。
阿弥陀信仰(浄土教)の根幹となる『仏説無量寿経』は、紀元前2世紀ころのインドで成立し、龍樹(りゅうじゅ)や世親(せじん)といった高僧らによってインド社会に広がります。
出家者のように厳しい修行をすることなく、誰もがすぐに実践できる念仏の教えは、当時の庶民に広く受け入れられました。
その後、阿弥陀信仰はシルクロードを渡ってチベットや中国にも伝播し、7世紀の僧侶・善導の時に大きく発展し、これが法然や親鸞らによる日本における浄土教のベースとなります。
阿弥陀信仰(浄土教)は、飛鳥時代の頃にはすでに日本にやって来ていたと言われていますが、庶民たちには無縁のものでした。
当時の日本仏教界の中心地は天台宗の最澄が開いた比叡山で、浄土教をはじめ、法華経や、禅や、密教などを学ぶことのできる総合大学の様相を呈しており、数多くの出家者が仏教を学び、修行を積みました。
その中でも、特に浄土教を重視した空也、源信、良忍らは、比叡山で修行したのちに山を下り、独自の布教を展開していくことで、浄土教が徐々に庶民たちの間に広まっていくのです。
法然は1133年、美作国(現在の岡山県)に生まれます。法然が9歳の時、地元の有力者だった父が殺害されます。
この時に残した「復讐ではなく仏道に生きよ」という遺言通りに、法然は仏門を叩き、13歳で比叡山に登ります。
法然が生きた時代は、疫病、飢饉、武家の台頭などによって社会不安が増し、仏教界も宗派内の対立も激化させ、比叡山も世俗化していきます。
そうした状況を憂いた法然は、善導の『観無量寿経疏』(『観経疏』)を通じて浄土教の教えを知り、この教えを人々に広めるべく、比叡山を下ります。
京都東山の吉水の地に草庵を構えて、浄土経典の研究を深め、その教えを広めました。
庶民にも親しみやすい法然の教えは大変な人気を博し、庶民から貴族に至るまで、多くの人々が出入りしたと言われています。
のちの浄土真宗の宗祖となる親鸞も、そのうちのひとりです。
しかし、既存勢力からは強烈な反発を買い、比叡山や興福寺などから迫害を受け、70歳の時に四国に流罪となります。
やがて京都に戻りますが、80歳で入滅します。
最晩年に残した『一枚起請文』にもあるように、「老若男女、出家在家や貴賤の差などなく、阿弥陀如来の本願を信じて念仏をする者はどんな人でも極楽往生できる」ことを、身をもって貫いた生涯だったと言えるでしょう。
新興勢力である浄土宗は、長い間、弾圧に合い、その中で宗派の分裂を繰り返します。
しかし、江戸時代に徳川家康の支持を得ることで、教線を拡大します。
現在は、京都の知恩院を本山とする鎮西派と、西山派に分かれ、こちらはさらに、西山深草派(本山は誓願寺)、西山禅林寺派(本山は永観堂禅林寺)、西山浄土宗(本山は粟生光明寺)に分かれます。
現在は、日本全国に約7000の寺院と約600万人もの信者がいる、日本有数の一大教団となっています。
浄土宗の葬儀は、故人を極楽浄土に導くために行われます。浄土宗の葬儀の特徴をまとめました。
極楽浄土に送り出すためには、故人を仏弟子にしなければなりません。
まずは、故人に出家者が守るべき戒を授けます。
この儀式が「授戒」で、この時に授けられる名前が「戒名」です。
浄土宗では「引導」のことを「下炬(あこ)」と呼び、火葬の着火を模した儀式を行ないます。
こうして故人様を極楽浄土に導くのです。
浄土宗では特に焼香の回数を定めていません。
三毒(貪・瞋・痴)を消滅させ、三宝(仏・法・僧)を礼拝するためには3回が基本だと言われていますが、心を込めた1回でも構わないとされています。
浄土宗の仏壇には、中央に阿弥陀如来、右に中国浄土教の祖である善導大師、左に浄土宗の開祖である法然上人の絵像を飾ります。
そしてご先祖様の位牌を置き、お供え物を並べます。
浄土宗の仏壇は、木目の美しい「唐木仏壇」が主流ですが、最近では伝統に捉われないモダンな仏壇もよく選ばれています。
浄土宗の戒名の特徴は「キリーク」です。これは阿弥陀如来を表す梵字です。
そして鎮西派では、浄土宗の高僧である定慧が、自らに「良誉」と名付けたことから「誉」の文字を入れる傾向にあります。
西山派の場合、法然の正式名称「法然坊源空」という名前から「空」の文字を入れる傾向にあります。
上から順番に院号・誉号(空号)・道号・法号・位号です
(男性)◯◯院◆誉△△●●居士
(女性)◯◯院◆誉△△●●大姉
(男性)◯◯院◆空△△●●居士
(女性)◯◯院◆空△△●●大姉
浄土宗の数珠は大変独特で、2つの数珠を交差させた独特の形状をしています。
これは、念仏の数を称えるためです。
玉の大きさから、男性用と女性用で数が異なります。
比較的大きな玉の男性用は「三万浄土」とも呼ばれます。
主玉27個と20個、弟子玉10個と6個。これらをすべて手繰っていくと32,400回の念仏を称えられるようになっています。
一方、玉の小さい女性用は「六万浄土」と呼ばれ、主玉40個と27個、弟子玉10個と6個。これらをすべて手繰っていくと64,800回の念仏を称えられるようになっています。
いかがでしたでしょうか。浄土宗の教えや成り立ち、葬儀や仏事について解説いたしました。
浄土宗の葬儀や仏事で分からないことがありましたら、どうぞ、広島自宅葬儀社にご相談下さい。
どんなささいなことでも構いません。お客様の声に耳を傾け、親切丁寧に、アドバイスさせていただきます。
■内容
代理散骨
弊社が代理で広島湾及び福山市沖、尾道市沖、三原市沖にて散骨を行います。
■乗船人数
ご家族様は乗船いただけません。
■プラン料金
50,000円(税込55,000円)
■プランに含まれるもの
・散骨代行
・遺骨郵送にかかる費用
・粉骨作業代
・六価クロム除去
・水溶性の袋
・骨壷処分
・船チャーター
・燃料代
・人件費
・散骨証明書
・当日のお写真
■場所
・広島湾(宮島、呉、宇品など)
・福山市(鞆の浦沖など)
・尾道市
・三原市
※予めご希望の場所を伺います。
※養殖場、沿岸から離れた場所になります。
■実施日
毎月1回、ご指定はいただけません。
1.まずはお電話をください。TEL 0120-564-594
2.申込書をご自宅へ送付させていただきます。
3.申込書が届きましたら申込書に必要事項を記入の上、「火葬許可証の写し」、「身分証明書の写し」と合わせて申込書を同封している封筒にてご返送ください。
4.遺骨は、骨壷が収まる梱包用の段ボールをご準備いただき、ゆうパックで弊社まで郵送をお願い致します。
(申込書に弊社へ着払いのゆうパック伝票を同封しています。)
また、同封している書類に梱包の仕方、注意事項も記載していますのでご参照ください。
5.弊社に到着次第、ご連絡をさせていただきます。必要なものが全て揃っていれば、今後の海洋散骨実施スケジュールのご案内をさせていただきます。
ご遺骨の引き取りは、2つの方法からお選びいただけます。
■方法1 弊社へゆうパックで郵送
弊社から申込書送付時に日本郵便「ゆうパック着払い伝票」、「ゆうパックでお送りいただく際のマニュアル」、「取扱注意シール」などを送付させていただきます。
マニュアルにしたがって弊社までご郵送ください。
遺骨を梱包する段ボールはお客様にご用意いただいていますが、別途3,000円(税込3,300円)で遺骨郵送パックを送付させていただく方法もございます。
■方法2 弊社が自宅へ訪問してお預かり
広島県内であれば、どこでもご自宅まで弊社スタッフがご遺骨のお預かりに伺います。
但し広島市以外の場合は、別途交通費をいただくようになりますのでご了承くださいませ。
交通費の目安(3,000円〜10,000円)
1.遺骨を機械でパウダー状にします。
2.遺骨には火葬中に有害物質六価クロムが付着する場合があります。六価クロム検査を行い、含まれている場合は除去します。
3.水溶性の袋に入れて保管します。
4.海洋散骨実施日をご連絡させていただきます。
5.ご請求書を送らせていただきますので、実施日までにお振り込みください。
6.海洋散骨を実施します。
7.後日、証明書とお写真を郵送させていただきます。
海洋散骨は弊社の自社スタッフが行います。窓口だけを弊社が行い、実際は業者へ委託をしているなどはございません。
最初から最後まで、全て自社で行っていますので安心してお任せください。
他社でお葬式を行ったご家族様でもご利用いただけます。
海洋散骨をご希望の方は、弊社をご用命ください。料金は税込55,000円です。
海洋散骨55,000円プランは、広島市・呉市、福山市、尾道市、三原市の沖合い限定となります。
その他の地域で海洋散骨をご希望の方は、弊社へお問い合わせください。
遺骨を梱包する資材の用意を弊社にお任せしたい場合は、遺骨郵送パック3000円(税込3300円)を申込みのお電話の際にご注文ください。
■遺骨郵送パックに含まれるもの
段ボール、緩衝材、ガムテープ、取扱注意シール、ペン、ゆうパック伝票、説明書など
その他、ご不明な点や詳しく知りたい場合は、弊社へお問い合わせください。
弊社は厚生労働省が定める散骨に関するガイドラインを遵守した散骨を行っております。
どんな場合が違法になるのか知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
喪中はがきは、今年身内の不幸があった人が、いつも年賀状をやりとりしている人に「来年の年賀状は出しません」と知らせるために出すはがきです。
喪中はがきには、出す時期や書き方にマナーがあります。
また、喪中はがきを手配する方法は様々です。
喪中はがきをいつ出すか、どのように手配するかについて解説します。
身内に不幸があると、一年間は「喪中」となります。
喪中の間は、大きな旅行やお祝いごとをなるべく控えたほうが良いとされています。
華やかな行事をなるべく避け、故人を偲びながら慎ましく暮らすことが求められるのです。
喪中の慎ましやかな生活を、「喪に服す」といいます。
ところで、新年を迎えて「明けましておめでとうございます」と言い合うことは、お祝いごとにあたります。
「謹賀新年」「賀正」といった挨拶が使われる年賀状も、新しい年を寿ぐやりとりです。
よって、喪中の人は年賀状を出すことができません。
そこで喪中の人は喪中はがきを出し、いつも年賀状をやりとりしている人たちに「自分は喪中なので年賀状を出せません」と伝えるのです。
喪中はがきを出すのは、一般に、二親等以内の親族が亡くなったときです。
父母、祖父母、きょうだい、子、孫などがそれにあたります。
配偶者の親族であっても同様です。また、2親等以内でなくても、同居している家族の誰かが亡くなったときには喪中はがきを出します。
喪中はがきを出すのは、年賀状を毎年やりとりしている人です。
親しい人であっても、年賀状を送り合う習慣のない人には、喪中はがきを送る必要はありません。
また、ビジネス関係で年賀状をやりとりしている人にも、喪中はがきを出す必要はありません。
ビジネスに「喪中」は関係ありませんので、普段通りに年賀状を送りましょう。
喪中はがきは、なるべく11月中に手配します。
12月になると、年賀状を書き始める人がいるためです。
喪中はがきを出すのが遅れると、はがきを受け取った相手が「しまった、すでに年賀状を出してしまった」と慌てる可能性があります。
本来、喪中はがきは年賀状の欠礼はがきであり、受け取った相手に「年賀状を出さないでください」と伝えるためのものではありません。
よって喪中の人に年賀状を出してしまってもマナー違反ではないのですが、なるべくなら控えたいこととされています。
喪中はがきを受け取る相手のためにも、喪中はがきは早めに手配しましょう。
一般的な喪中はがきの文面例は、以下のようなものです。
喪中につき 年末年始のご挨拶は 遠慮申し上げます
母○○が○月○日に○歳で他界しました
生前のご厚誼に深謝いたしますとともに
来年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和○年十一月
(差出人名)
以上のように、喪中はがきには句読点をつけません。また、他の話題を添え書きや追伸で書くことも控えた方がよいとされています。
また、家族葬の後に喪中はがきを出す際には、葬儀を家族葬で終えたことの断り書きを入れると丁寧です。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
年末に身内が亡くなるなど、喪中はがきを出すタイミングがなかった場合は、年賀状をくださった方へ「寒中見舞い」を出します。
そもそも寒中見舞いは、一月の寒さ厳しい折に相手の健康を気遣うために出すはがきです。
この寒中見舞いに、喪中のお知らせが遅れたことのお詫びを入れます。
喪中はがきを出せなかった人が書く寒中見舞いの文面例は、以下の通りです。
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状をありがとうございました
昨年○月に父○○が他界し 年頭のごあいさつを控えさせていただきました
お知らせが遅れましたことをお詫び申し上げます
本年もどうぞ変わらぬお付き合いのほどお願いいたします
喪中はがきは、次の5つの方法で手配可能です。
それぞれのメリットやデメリットをご案内するので、枚数に応じて、また自分がやりやすいと思う方法で手配しましょう。
毎年10月以降になると、郵便局の窓口付近で喪中はがきが売られ始めます。
年賀はがきと同じようなタイミングです。
郵便局の喪中はがきのメリットは、最寄りの郵便局で気軽に購入できること、一枚から購入可能なこと、同デザインのはがきを追加で購入できることです。
デメリットは、たくさんの種類が売り場に並ぶわけではないので、デザインがあまり選べないことです。
また、文言があらかじめ印刷されているものが多いので、「オリジナルの文面を印刷したい」と考える人には向いていません。
ただし、窓口ではなく、郵便局の公式ホームページからであれば、豊富なデザインから選べ、文言の調整も可能です。
文具店や、さまざまなお店の文具売り場には、喪中はがきが売られている場合があります。
文具売り場の喪中はがきのメリットは、郵便局にはないオリジナルな絵柄のはがきがあること、他の買い物をするついでに買えることです。
デメリットは、枚数が選べないことです。
「3枚しかいらないのに、5枚セットだった」ということがあり得ます。
必要な枚数が揃わず、絵柄違いになってしまうこともあるでしょう。すでに文言が入っている場合は、アレンジできません。
また、官製はがきではなく私製はがきを購入する場合は、別途切手が必要になるため注意が必要です。
郵便局をはじめ、ネット印刷会社や年賀はがき専門店が、インターネットで喪中はがきを販売しています。
一年中注文ができるサイトもあれば、11月中などの早期注文で割引になるところもあります。
コストやデザインを比較して注文するのがいいでしょう。
メリットは、豊富なデザインの中から選べること、文言のアレンジが可能なこと、サイトによっては1枚単位で購入できることです。宛名印刷をしてくれるサイトもあります。
デメリットは、送料がかかること、余裕を持って注文しないと希望の時期に間に合わない可能性があることです。
送料や、注文から発送までの期間をしっかり確認しましょう。
また、はがきが足りなくなった場合、追加で少数注文をすると印刷費用や送料が割高になってしまいます。
1、2枚の予備を含めて注文するのがおすすめです。
大手コンビニでは、10月末になると「年賀はがき」「喪中はがき」の注文を受け付け始めます。
店頭でチラシをもらうと、詳細が書かれています。
各店のデザインや費用面を比較してみるのがおすすめです。
メリットは、店頭でもネットでも注文可能なことです。
ネット注文なら豊富なデザインの中から選べ、割引もきくことが多いですが、「ネット注文が面倒」という人は店頭で注文するのがいいでしょう。
注文品は店頭で受け取れるため、送料がかからないのも嬉しいメリットです。宛名印刷サービスもあります。
デメリットは、基本的に店舗受け取りのため、自宅までは配達してくれないことです。
ただし、自宅配達が可能なコンビニもありますから、調べてみましょう。
また、注文から納品までの期間が比較的長い傾向がありますから、急ぎの注文には向かないかもしれません。
自宅のプリンターで喪中はがきを作成することも可能です。
郵便局やコンビニで官製はがきを買ってプリントするか、私製はがきに印刷して切手を貼り投函します。
メリットは、オリジナルの絵柄や文面を自分で作れることです。
デザインに自信のある人、心を込めて描いた絵を活用したい人は、ぜひ喪中はがきを自作してみてください。
デメリットは、プリントに失敗する可能性があることです。
ただし官製はがきの場合、未使用のものは郵便局が手数料を受け取ったうえで切手やはがきへ交換してくれます。
金券ショップへの持ち込みも可能です。
以上、喪中はがきを出す時期や対象、手配方法について解説しました。
ネットなどで印刷を依頼する場合、可能であれば10月あたりから喪中はがきを出す人のリストアップを始め、11月の初め頃には注文できるようにしておきましょう。
急ぎで喪中はがきがほしい場合には、郵便局へ駆け込むのが一番確実です。
お葬式へ参列するため、会社や学校を休んだ時、葬儀証明書の提出を求められることがあります。
どんな書類なのだろうと疑問に思う方へ、この記事では葬儀証明書についてわかりやすく解説させていただきます。
葬儀証明書は、葬儀社が発行する葬儀執行証明書、あるいは葬儀施行証明書を指す場合が多く、呼び名はさまざまですが、内容は同様と考えて良いものです。
葬儀証明書とは、『葬儀』があった事実を『証明』する書類のことを言います。
『確かにそのお葬式のお手伝いを行いました』と葬儀社が発行した書類になります。
そのため、これらが葬儀証明書になり得るのです。
葬儀へ参列するために職場や学校を休む時には忌引き扱いになります。
忌引き扱いの適用を受けるには、お葬式が本当に行われたことを証明できるものが必要になる場合があります。
そこで登場するのが葬儀証明書になります。
忌引きの取得方法などについて詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
葬儀社によって記載される内容は若干異なり、書式が決まっているわけではありませんが主に記載されているのは下記の内容になります。
■故人の名前
■喪主の名前
■葬儀が行われた日(火葬が行われた日)
■葬儀が行われた場所
■葬儀の施行を行った葬儀社名
■葬儀社の押印
あくまで葬儀社が、いつ、どこで、○○様の葬儀のお手伝いをいたしましたと独自に記したもので、公的な書類でありません。
亡くなったことを医師が証明する死亡診断書のような効力もありません。
先述したように葬儀社が発行する書類になりますので、必要な場合は葬儀社へ伝えます。
伝える方法は電話で伝える、葬儀場で直接伝える、どちらでも構いません。
例えば『○○家の親族の○○と申します。職場を休んで参列しているので葬儀証明書が欲しいのですが』と直接葬儀社へ伝えましょう。
簡単ですが、ここで一つ注意点があります。
『葬儀証明書をください』『はい、どうぞ』とすぐにもらえるとは限りません。
葬儀社側に書類作成の時間が必要な場合があるためです。
後日で構わない方は、自宅へ郵送していただくという方法もありますが、翌日から再び職場や学校に戻るのでその際に提出したいという方もいらっしゃるでしょう。
今日中に何とか書類が欲しいという方もいるはずです。
そういう方は、前もって伝えておくのが鉄則です。
例えばお通夜の日には葬儀社へ伝えて、翌日のお葬式の日に書類をもらう方法、あるいはお葬式の開式前に伝えて葬儀閉式後にもらう方法もあります。
喪主に仲介してもらう必要はないため、葬儀証明書は欲しい人が直接葬儀社へ依頼する形となります。
葬儀によっては、親族の中に葬儀証明書が欲しい人が3、4名いることもあります。
葬儀証明書が欲しい人は挙手をしてくださいと葬儀社が声がけを行い、まとめて作成することもあります。
職場や学校によっては、葬儀証明書がなくても下記で代用できる場合があります。
しかし注意点すべき点がありますのでご覧ください。
葬儀に参列した際に香典を渡すと、引き換えに会葬御礼品をいただきます。
この品物に添えてあるのが会葬礼状です。
葬儀の日付、故人の名前、喪主の名前、住所が記されています。
会葬礼状を見れば、お葬式があったことは明らかにわかります。
そのため学校や職場によっては、『葬儀証明書を持ってきて』ではなく、『会葬礼状を持ってきて』というところもあります。
これは手続き上、会葬礼状でないといけないという意味ではなく、会葬礼状であれば参列すればいただけるはずと考えられているため、相手に余計な手続きを踏ませることもないだろうと負担軽減の配慮からです。
ただし近年、会葬礼状のないお葬式も多くあります。
その場合は葬儀証明書を葬儀社に発行してもらいましょう。
医師が作成する死亡診断書は、誰がどのような経緯で、いつ亡くなったのかが記されています。
これを見れば亡くなった事実はわかりますが、職場や学校へ提出する書類としては相応しくありません。
いつ頃どんな病気を患ったのかなど詳細に記されていますので、故人のプライバシーに関わる情報も多く含まれているからです。
また、お葬式がいつどこで行われたのかが知りたい職場や学校にとって、故人の死因の詳細は不必要な情報になりますし、死亡診断書にはいつ葬儀が行われたかは記されていません。
そのため、おすすめはできません。
火葬終了後、火葬場職員から火葬が終了したことを記した埋葬許可証という書類をいただきます。
こちらにはいつどこで誰が亡くなり、いつ火葬が行われたかが記されています。
つまり葬儀があったことを証明することのできる書類になり得ます。
しかし亡くなった場所や生年月日や住所、本籍地などの個人情報が多く含まれています。
やむを得ない場合を除いてはおすすめできません。
必要最低限の情報しか載せない葬儀社が発行する葬儀証明書の方が無難です。
お葬式へ参列するために会社や学校を休ませてもらい、葬儀終了後に職場や学校から急に葬儀証明書を求められたら困ります。
すでに帰宅しているため、葬儀社とは電話のやり取りになりますし、依頼しても書類は郵送になるでしょう。
すぐには書類が届かないため、『本当に忌引きだったの?』とあらぬ疑いをかけられては困ります。
お葬式のために職場や学校を休む場合は、参列する前に忌引き休暇を取得する手続き上、必要な書類や提出物があるのか、予め確認しておきましょう。
先述しましたが、法的な効力はない書類です。
生命保険などの手続きでは使えません。
死亡の証明は死亡診断書になります。
葬儀証明書は、いつどこで誰のお葬式を行ったかを記した書類ですから葬儀の形式は関係ありません。
証明書には火葬のみだったのか家族葬だったのか、葬儀費用がいくらだったのかなどは記載しません。
葬儀社が『そのお葬式は確かに弊社がお手伝いしました』と記したものですから、直葬・火葬のみでも、一日葬でも火葬が行われた日を記した証明書を作ってくれるでしょう。
葬儀証明書は、葬儀中だけでなく葬儀を終えて数日経過していても、葬儀社は作ってくれます。
必要に迫られた場合は、葬儀社へ連絡してみると良いでしょう。
届くまでに時間がかかる場合は、その旨を職場や学校に伝えましょう。
親族の誰かがもらった証明書をコピーして使用するのはあまりおすすめできません。
簡潔な内容であるため誰でも作れてしまいそうな内容なため、社印を押印して不正利用を防いでいます。
社印がきちんと押されている原本を提出したほうが良いでしょう。
必要な枚数分を葬儀社へ用意してもらうようにしましょう。
書式が葬儀社によって異なることから、記載している内容にも多少の差があることがあります。
職場や学校によっても証明に必要な記載事項が異なることがあるかもしれません。
忌引きが認められるかどうかで職場では給与などに関わりますし、学校では大事な単位や欠席数など内申点に関わってきます。
求められる記載事項があるのであれば、遠慮なく葬儀社へ相談しましょう。
事実である内容であれば、ある程度の便宜は図ってくれるでしょう。
故人の希望により「散骨してあげたい」と感じていても、手続きの方法が分からないと、なかなか手をつけることができないものです。
散骨の手続きはいたってシンプルですが、一度お墓に納骨した遺骨を取り出して散骨する際には、市役所へ出向かなければならない可能性もあります。
散骨の手続きを、流れに沿って解説します。
散骨に関する法律はありません。
よって、散骨にあたり法的な手続きをする必要はありません。
散骨は、埋葬方法についての法律である「墓地、埋葬等に関する法律」ができた昭和23年には、想定されていない弔い方でした。
よって散骨は長い間、違法だと考えられていました。
しかし1991年に市民団体「葬送の自由をすすめる会」が公開散骨を行い、それを受けて法務省は「葬送を目的とし節度をもって行う限り」問題ないという見解を示しました。
以後、散骨は徐々に市民権を得ていきます。
「葬送の自由をすすめる会」の公開散骨から30年あまりが過ぎた今も、散骨に関する法律は整備されていません。
散骨は自由にできるように思えますが、法律に守られていないからこそ、マナーを守らないとトラブルに陥る危険があります。
現在、多くの散骨は、厚労省が散骨業者に提示しているガイドラインに沿って行われています。
散骨業者に依頼するにせよ、遺族が独自に行うにせよ、ルールやマナーを守って散骨する必要があります。
この記事では、散骨のルールやマナーを守るための手続きに関してもご案内していきます。
散骨と法律の関係についてもっとよく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
散骨するときには、以下の3つの手続きを行いましょう。
まずは散骨場所を決定します。トラブルのない散骨のためには、他人の私有地を選んではいけません。
よって選択肢はおのずと狭くなり、「海」「自分が所有している土地」「他人が所有しているが、散骨の許可を得た土地」のいずれかが散骨場所の候補となります。
海に散骨する場合、海水浴場や漁場の近くは選べません。
ある程度遠くまで船を出し、人目のないところ、他の船の邪魔にならないところで散骨します。船を保有している人は少数派でしょうから、多くの人は散骨業者に頼ることになるでしょう。
自分が所有している土地に散骨する場合、住宅地が近くにある場所ではトラブルになる可能性が否めません。
山や山林を所有していて、人目につかず行えるなら、散骨は可能です。
なお他人の土地であっても、個人間で「散骨させてください」「許可します」といったやりとりがある場合は散骨が可能になります。
散骨する際には、粉骨が必要です。
粉骨とは遺骨をパウダー状になるまで砕くことです。
粉骨しないで遺骨を撒いた場合、撒かれた人骨を見かけた人が「事件性があるのでは」と不安に思う可能性があります。
遺棄ではなく、弔いとして撒かれたことを示すために粉骨するのです。
粉骨は精神的に負担が大きい作業なので、散骨業者に依頼するのが安心です。
ただ、心理的抵抗がなければ、遺族の手で行っても何ら差し支えありません。
散骨方法や料金相場については以下の記事に詳説しています。参考にしてください。
散骨業者に依頼すると、散骨の同意書や、申し込みをする人の身分証明書のコピーを送ってほしいとお願いされることがあります。
必要書類を揃え、業者の案内に従って、メール添付したり郵送したりしましょう。
必ずと言っていいほど提示が必要なものに「埋葬許可証」があります。
埋葬許可証とは、死亡手続きをしたとき火葬許可証と一緒に渡されるものです。火葬を無事済ませた後、火葬場の職員か、葬儀社から手渡されているはずです。
見当たらない人は、骨壺が入っている桐の箱の中などを探してみましょう。
埋葬許可証がどうしても見当たらない場合には、死亡届が受理された自治体から再発行してもらいましょう。
再発行の申請方法や必要書類は、自治体によって違います。
一般に必要となるものは以下のとおりです。
■届出人の本人確認書類
死亡届の届出人や直系親族のみが申請できるケースがほとんどです。
■委任状
届出人が申請できない場合は、委任状での申請が可能です。
■亡くなった人と届出人との関係が分かる戸籍謄本など
■届出人の認印
■各自治体が用意している再発行申請書
■火葬証明書
火葬から5年以上経っているなら、火葬を行った火葬場から「火葬証明書」を取得し、申請時に持参します。
一度お墓に入れた遺骨を取り出し、散骨するときには、改葬許可証が必要な場合があります。
「改葬」とは、お墓にある遺骨を、違うお墓などへ埋葬し直すことです。
散骨時に改葬許可証が求められるのは、次の3つのケースです。
「誰の遺骨であるかを示すため、埋葬許可証がない場合は、改葬許可証がほしい」と、散骨業者から求められることがあります。
「他のお墓へ移動するのではなく、海や山へ撒く散骨は、改葬にはあたらない」という考え方があります。
この考え方をとる自治体では、散骨のために埋葬許可申請をする必要はありません。
しかし、考え方は自治体によって違うため、確認する必要があります。
「しっかりした行政手続きをとったうえで、骨壺を引き渡したい」と考える霊園があります。
骨壺を取り出す作業を石材業者に依頼する場合は、石材業者から求められることもあります。
散骨のために改葬許可申請が必要なときは、以下の手順で手続きします。
該当する遺骨が確かにお墓へ納骨してあることを示すため、墓地の管理者に「埋蔵証明書」を発行してもらいます。
任意の形式で構いませんが、各自治体がテンプレートを用意しているケースもみられます。
「改葬許可申請書」は、市役所窓口で入手するか、自治体のホームページからダウンロードします。
申請する人の身分証明書や、埋蔵されている人と申請する人の関係が分かる戸籍謄本が必要となることがあります。
全ての書類を揃えたら、窓口へ必要書類を持参しましょう。
遠方などで持参が難しい場合には、電話で相談すれば郵送が可能です。
その際、改葬許可証を郵送してもらえるよう、返信用の封筒に切手を貼って同封します。
改葬許可証の発行には、日数がかかることもあります。
散骨の期日に間に合うよう、余裕を持って申請しましょう。
以上、散骨の手続きについて解説しました。
手続きそのものはいたってシンプルですが、業者に依頼するとき必要となり、替えのきかない書類に「埋葬許可証」があります。
再発行には時間がかかることもあるため、散骨の期日に間に合うよう、今のうちから探しておきましょう。
お葬式に親族として参列することになった時、子どもの喪服はどうするか、お悩みになる方もいらっしゃるでしょう。
新たに購入しようと思ったとき、どこで買えば良いのかという疑問が浮かびます。
この記事ではそんな疑問を持つ方に、子ども用の喪服フォーマルがどこの店舗でどんな商品が販売されているのかをご紹介させていただきます。
買い物へ足を運ぶ前にご覧いただければ、目星のお店を見つけ、買い物時間の短縮に繋がるでしょう。
ぜひご覧ください。
結論から申し上げますと、子ども用の喪服を購入するなら西松屋が一番おすすめです。
子ども服専門店だけあって取り扱いサイズの豊富さ、サイズごとの商品数は圧巻です。
普段着だけでなく、喪服フォーマルも種類が多く、数種類の中からお気に入りのデザインを選ぶこともできるでしょう。
靴も靴下も揃えることができるので、ここに行けば全て完結します。
また、西松屋と言えば、価格が安いのも魅力です。
お近くに店舗があれば、ぜひ行ってみてください。
ベビー | キッズ | 価格(1商品) | |
西松屋 | ◎ | ◎ | ¥800~1500 |
ゆめタウン | ◎ | ◎ | ¥1300~1500 |
GU | △ | △ | ¥800~1400 |
ユニクロ | × | ○ | ¥1000~1500 |
イオンモール | △ | ○ | ¥1000~1500 |
しまむら | × | × | 取り扱い無し |
アカチャンホンポ | × | × | 取り扱い無し |
ドン・キホーテ | × | × | 取り扱い無し |
青山 | × | × | 取り扱い無し |
はるやま | × | × | 取り扱い無し |
ここからは各店舗の子ども用の喪服フォーマルを詳しく解説させていただきます。
■取り扱い
ベビーサイズ◎
キッズサイズ◎
靴○
靴下○
■価格帯
1アイテム¥800~1500
ワンピース¥1500~2000
セットアップ ¥5000
■営業時間 10:00~21:00
■店舗数 全国1000店舗以上
取り扱いサイズ、サイズごとの商品数、金額の安さ、全てが一番のおすすめです。
他店では取り扱いの少ないフォーマルな服も種類が多く、お気に入りの服が見つかるはずです。
時間、距離に制約がない限り、真っ先に行くべきは西松屋です。
■取り扱い
ベビーサイズ◎
キッズサイズ◎
靴○
靴下○
■価格帯
1アイテム¥1300~1500
ワンピース¥4000~5000
■営業時間 10:00~21:00
■店舗数 中国地方を中心に60店以上
キッズフォーマル専用のコーナーがあり、種類こそ多くありませんが、靴まで一式で揃えることが可能です。
元々子供服を数多く取り扱っていますので、フォーマルに限らず地味な色合いのカジュアル服で代用するのも選択肢の一つです。
基本的に黒、白をベースに寒色系の色合い(紺色、藍色、水色、青色)なら問題ありません。
■取り扱い
ベビーサイズ△
キッズサイズ△
靴×
靴下○
■価格帯
1アイテム¥800~1400
■営業時間 10:00~21:00
■店舗数 全国330店以上
GUでは【GU baby】シリーズというベビーサイズの取り扱いがあります。
ユニクロではベビーサイズの取り扱いがありませんので、ベビーサイズであればGUになります。
商品の種類は多くありませんが、シンプルなデザインなのでフォーマルな場面でも使いやすいはずです。
キッズサイズの商品に関しては、若干明るめな色合いのアイテムが多いのでユニクロと使い分けると良いでしょう。
靴は販売していません、他でお買い求めになる必要があります。
■取り扱い
ベビーサイズ×
キッズサイズ○
靴×
靴下○
■価格帯
1アイテム¥1000~1500
■営業時間 10:00~21:00
■店舗数 全国800店以上
シンプルな商品が多いため、組み合わせ次第ではフォーマルな場面での使用も可能です。
例えばカノコポロシャツ(白)×ストレッチパンツ(黒)の組み合わせで全く問題ありません。
ベビーサイズが必要な方はGUになります。
また靴は他店舗で揃える必要があります。
■取り扱い
ベビーサイズ△
キッズサイズ ○
靴○
靴下○
■価格帯
1アイテム¥1000~1500
セーター¥3000
制服用ポロシャツ¥1000
■営業時間 10:00~21:00
■店舗数 全国370店以上
フォーマルな場面で使用できそうな商品はベビーサイズは少ないです。
しかしキッズサイズは十分揃っています。
お子様が小学生であれば、フォーマルな子どもの服を一式揃えたいというニーズにも応えられます。
■取り扱い
ベビーサイズ△
キッズサイズ ポロシャツのみ
靴×
靴下○
■価格帯
1アイテム¥500~1500
制服用ポロシャツ¥1000
■営業時間 10:00~20:00
■店舗数 全国1400店以上
大人用の喪服は種類が多く、リーズナブルな価格で揃えることができるしまむらですが、子ども用に限ってはフォーマルな場面で使えそうな商品は少ない印象です。
柄が入っていたり、キャラクターがワンポイントで入っていたりするものが多いためです。
制服用のポロシャツであれば、しまむらでも購入できます。
店舗によっては子供服の取り扱いがない(インナーシャツ、パンツ、靴下のみ)、取り扱っていてもキャラクターものや柄入りの服が主で、フォーマルな場面では使いづらい服が多い印象です。
ポロシャツであれば対応できます。
1歳以下の乳幼児用の商品がメイン、子ども用の喪服の販売はしていませんでした。
大人用のフォーマル商品のみを取り扱っており、子ども用の喪服フォーマル商品は取り扱っていませんでした。
最後に子ども用にお葬式用の服を購入する時に気をつけたい注意点をご紹介したいと思います。
お子様がお葬式に参列する機会は1年に1度あるかないかの頻度、つまりお子様が次回お葬式に参列するのは1年以上先になる確率が高いでしょう。
1年以上先になれば、お子様も成長しています。
今回揃えた喪服は、既にサイズが小さくなってしまっている確率が高いと言えます。
子ども用の喪服はずっと長く着用するものではなく、一回限りの消耗品と捉える必要があります。
そのため買わないという選択もありますが、購入しないといけない事情のある方もいらっしゃるでしょう。
ここでは新たに購入する場合に気をつけたい注意点を挙げてみたいと思います。
ネット服を簡単に購入出来る時代になりましたが、フォーマルな服を購入する際は出来る限り実際の店舗で購入することをおすすめします。
例えば同じ120サイズでもメーカーや店舗によって若干サイズが異なります。
実際にお子様に合わせてみることで、よりジャストなサイズを購入出来るでしょう。
喪服だけでなく、靴や靴下も必要になります。
忘れずに用意しましょう。
必要以上に黒にこだわる必要はありません。
寒色系の紺色、藍色、青色、水色が入っていても構いません。
喪服で使われるフォーマルなスーツ生地でなくても、黒色のストレッチ素材で動きやすいものでも良いでしょう。
着心地が普段着に近く、動きやすい服の方がお子様によっては良いでしょう。
1度限りの消耗品になる確率が高いのであれば、高いブランド服を用意する必要はありません。
あまり高価な商品を買わないようにしましょう。
一度限りの着用だったために処分に困っている親御様がメルカリなどで出品しているかもしれません。
そういう個人売買を上手く活用するのも一つでしょう。
人生100年時代が到来した現代、60代といえば、まだ人生の下り坂を下り始めた頃です。
ただ、多くの人が定年退職となり第二の人生を送り始めることから、人生の節目とされることも多い年代。
この節目に、終活を始めてみませんか。60代が終活するにあたり必要な項目を、優先順位に沿って解説します。
終活には、さまざまな分野があります。
希望の葬儀や墓を実現するために動いたり、身の回りの整理をしたり、遺言書を書いたり、自分史をしたためたり……。そんな終活の種類の中でも、60代が真っ先に取り組みたいのが「介護の希望」です。
健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる年齢を「健康寿命」といいます。
健康寿命の平均は、男性で72.68歳、女性で75.38歳です(2019年厚生労働省)。
60代の人は、あと10年ほどで訪れる健康寿命に備えなければなりません。
実は、介護の希望がまとまると、次の3つのメリットがあります。
これらのメリットは、定年後に第二の人生を送る上で、大切な意味を持ちます。
もしも介護が必要になったとき、あなたはどこに住まい、誰に面倒を見てもらいたいでしょうか。
その答えが決まれば、将来の安心安全な住まいを確保するために今後どのようなことをすればよいかが分かります。
「最期まで自宅で、福祉サービスを受けながら、家族の介護を受けたい」ということであれば、年老いても快適に自宅で過ごすためのバリアフリー化や、水回りなど老朽化した場所のリフォームが必要でしょう。
将来の修繕代金も確保しておかなければなりません。
一方で「老人ホームに移り、介護のプロからケアを受けたい」と考えるなら、いくつか福祉施設を見学し、希望の場所をピックアップしておく必要があります。
60代の人の中には、将来を考えて自宅を売却し、健康なうちから高齢者向けの住宅に入居する人もいます。
いざ介護が必要になったときには、住まいを整えるための準備ができなかったり、判断能力が低下してしまっていたりする可能性があります。
よって60代の元気なうちから、終の棲家をどうするか考え、行動した方がよいのです。
自分で自分を介護することはできません。
配偶者や子世代がどのくらい協力してくれるかは、相手に確認するしかないでしょう。
介護の話題を切り出せば、家族間でこれからの問題を共有できます。
あなたがシニアにさしかかったことを、子世代は現実味を持って受け止めてくれるでしょう。
介護となれば、自分以外の誰かに世話をしてもらうことになります。
「そんな迷惑はかけられない、申し訳ない」と思えば思うほど、健康の維持に興味が出てくることでしょう。
「健康貯金」という言葉があります。
若く健康なうちからトレーニングをし、体を鍛えておくことで「貯金」を蓄え、身体能力が減少する時期を少しでも遅らせようという考えのもとに生まれた言葉です。
体の衰えをとくに感じていない人でも、終活によって介護に陥った状態をリアルに想像することができれば、「健康貯金を蓄えよう」という気持ちになるはず。
ウォーキングやジョギング、ジム通いなどを始めることにより、実際に体が鍛えられ、健康寿命が延びていくことでしょう。
結果、老後の生活を楽しめる期間が長くなります。
よりよい人生の最後を迎えるために実践したことを、残される誰かに伝えるまでが終活です。
自分の活動や希望を配偶者や家族に伝えるには、エンディングノートが適しています。
まずはエンディングノートを手に入れましょう。
エンディングノートはたくさんの種類があるため、できれば実際に手に取り、書きやすいと思えるものを選びましょう。
「遺言書の作り方」や「自分史作成」など、とくに興味を持っている分野があれば、そこへページが厚く割かれているものを選ぶのがおすすめです。
エンディングノートを手に入れたら、「介護」の欄を見る前に、親族や友人などの連絡先リストを書き入れましょう。
連絡先リストは、事故や病気で入院したときや、急死により葬儀が生じたときなど、突然の「もしも」に役立ちます。
エンディングノートにある「介護」の希望に関する欄を埋めていきます。
「誰に」「どこで」介護を受けたいかを明確に書きましょう。「認知症なら施設で介護のプロに任せたい。
認知症以外であれば自宅がよい」など、なるべく具体的に希望を書いておくと、家族の助けになります。
「自宅で家族に介護を受けたい」と希望するなら、前述したように自宅を住み心地のよい空間にするよう行動しましょう。
リフォームやバリアフリー化、修繕費の積み立てのほか、介護が生じたときに使ってほしい費用を別立てで用意し、家族へ伝えておきます。
「福祉施設などでプロに介護を」と希望するなら、家の近所や子世代の近所の施設へ見学に出向きましょう。
入居したいと思える施設があったら、入居条件や必要な費用を確認しておきます。
いくつかリストアップしてエンディングノートに書き込み、費用をどう捻出するかについても考えましょう。
「介護」の欄が埋まったら、生前整理を始めます。
「最期まで自分の家に住み続けたい」と希望するなら、将来においても住みよい家であるために不用品を整理するほか、家具や棚のレイアウト変更を行います。
家の中での転倒防止のためには、段差をなるべくなくすのはもちろん、廊下や出入り口の周囲といった動線に物が置かれていないことが重要です。
また、年配者は高いところの物を取るため背伸びをしたときや、低いところの物をとるためかがんだときに腰を痛めやすくなります。
腰の上から目線までの「ゴールデンゾーン」に、頻繁に使う物を集めましょう。
生前整理と並行して、エンディングノートの作成も進めていきます。
「介護」の欄が終わったら、次に書くのは「医療」です。延命治療を望むか、脳死状態になったとき臓器提供を行うかといった項目を埋めていきます。
ただ、「医療」の項目はなかなか書きにくいものです。「そのときにならないと、どんな気持ちになるか分からない」という人もいることでしょう。
そんなときは、あくまで「今」の気持ちを書き入れるようにしましょう。
気持ちが変わったら、いつでも書き換えてよいのです。
エンディングノートの中には、「介護」や「医療」の他に、「葬儀」「お墓」「相続」について書く欄もあります。
最初から全ての項目を埋めようとせずに、埋められるところから、興味の向くところから取り組んでみましょう。
大事なのは、希望を書いた後の行動です。
「お墓は先祖代々のものではなく、夫婦だけのお墓に入りたい」と書いたとしたら、さっそくお墓購入に向けて動き出しましょう。
チラシやHPで魅力的と感じた霊園のパンフレットを取り寄せ、条件が合うと感じたら、実際に行ってみます。
また、「相続」についての項目を書き終えたら、正式な遺言書を作成しておくのがおすすめです。
エンディングノートは、希望を書き込めるだけで、法的効力はないためです。
エンディングノートは、書き終えていなくても、そのありかを必ず身内に伝えておきましょう。
「書き終わったら、家族に託そう」と考えていると、書き終える前にもしものことが起こったとき、家族はエンディングノートを見つけられません。
また、ノートを渡してしまってからでは、連絡先や希望について更新したくても、すぐにはできません。
家族が分かる場所にノートを置いておき、中を書き換える機会があっても、その場所は変えないようにしましょう。
終活をするというと、「もう、人生も終盤か」と考えがちです。
しかし、終活は「これからどう生きるか」を深く考えるきっかけとなります。
まだまだ先の長い60代ですから、終活は第二の人生を送るためのスタートラインと考えて、明るく取り組んでみましょう。
なお、他の家族にも一緒に終活をやってもらいたいと感じるなら、年代別に違う優先順位を意識する必要があります。
年代別の終活の取り組み方は、以下の記事に詳しく解説しています。参考にしてください。
真言宗は、814年に弘法大師空海が開いた日本仏教の一宗派です。
日本仏教史の中でも燦然と輝く功績を残した弘法大師空海の人気と、護摩祈祷など呪術的な儀式を通じて現世利益に応えてくれることなどから、いまでもたくさんの方が信仰しています。
この記事では、真言宗がどのような宗派なのか、空海の生涯と功績、真言密教の教え、さらには真言宗の葬儀や仏事について、分かりやすく解説いたします。
まずは、真言宗がどのような宗派なのか、基本的な概要を押さえておきましょう。
現在、真言宗は約50の宗派に分かれています。
そのうちの主要な16派、18の本山をご紹介いたします。これらは、真言宗各派総大本山会(各山会)に加盟し、「真言宗十八本山」と呼ばれています。
▶古義真言宗系
空海の流れを汲む諸派。
東寺真言宗 | 教王護国寺(京都市南区) |
高野山真言宗 | 金剛峯寺(和歌山県高野町) |
真言宗善通寺派 | 総本山善通寺(香川県善通寺市)大本山随心院(京都市山科区) |
真言宗醍醐派 | 醍醐寺(京都市伏見区) |
真言宗御室派 | 仁和寺(京都市右京区) |
真言宗大覚寺派 | 大覚寺(京都市右京区) |
真言宗泉涌寺派 | 泉涌寺(京都市東山区) |
真言宗山階派 | 勧修寺(京都市山科区) |
信貴山真言宗 | 朝護孫子寺(奈良県平郡町) |
真言宗中山寺派 | 中山寺(兵庫県宝塚市) |
真言三宝宗 | 清荒神清澄寺(兵庫県宝塚市) |
真言宗須磨寺派 | 須磨寺(神戸市須磨区) |
▶新義真言宗
中興の祖である覚鑁の流れを汲む。
真言宗智山派 | 智積院(京都市東山区) |
真言宗豊山派 | 長谷寺(奈良県桜井市) |
新義真言宗 | 根来寺(和歌山県岩出市) |
▶真言律宗
西大寺の叡尊を中興の祖とする。
真言律宗 | 総本山西大寺(奈良県奈良市)大本山宝山寺(奈良県生駒市) |
真言宗では、大日如来をご本尊として祀ります。
大日如来は、宇宙のあらゆる万物の根源で、この世のすべての事柄は、大日如来さまの教えの表れだとされています。
真言宗の寺院は日本全国に見られ、お寺によってさまざまな仏さま(阿弥陀如来、薬師如来、観世音菩薩など)が本尊として祀られていますが、こうした諸仏もすべて大日如来の姿を別の方に変えたものと考えられています。
神道における太陽を神格化した天照大神も、大日如来の化身だとされています。
真言密教では、どんな人間の中にも仏になれる素質があり(仏性)、だれもが修行をすれば、生きながらに仏になれるものと説いています(即身成仏)。
仏になるためには、身(姿やかたち)、口(口から発せられる言葉)、意(意識や精神)の3つを整えなければならず、これが「三密加持」です。
そして三密加持のために用いられるのが「印」や「真言」です。三密加持とは、次のように考えて実践します。
●身密
自身の身体を仏にする。手に「印」を結び、さまざまな諸仏を表す。
●口密
仏の真理の言葉である「真言」を称える。
●意密
意識や精神を仏の境地に置く。
真言宗を開いたのは弘法大師空海です。
いまでも絶大な人気と信仰を集める空海の生涯と功績についてご紹介いたします。
なお、空海とは僧侶としての名前、弘法大師とは、空海が亡くなったあと、921年に醍醐天皇より贈られた諡号(天皇から高僧に送られる名前)です。
空海は、774年に現在の香川県多度津町の地域の有力者であった佐伯家に生まれました。
幼名は佐伯真魚(さえきまお)。子供の頃から利発で神童だったと言われており、両親は早くから真魚を中央の官人にしたいと考えていました。
15歳で京都に上り、18歳で大学入学。当時の地方の豪族が歩む道としては考えられないエリートコースだったそうです。
しかし、出世主義が横行する大学に嫌気が差した空海は大学を中退。なんとそこから仏道を選び、どこかのお寺に所属するのではなく、日本中の山林を駆け巡り、山岳修行の日々を送ります。
特に24歳から31歳の間に何をしていたかはあまり詳しく知られていませんが、しこの時期に数々の修行を積み、経典を読み、言語を習得し、人脈を広げていったものと考えられています。
空海は第18次遣唐使(804)として唐に渡ります。
この18次遣唐使に、のちの終生のライバルとなる最澄(天台宗の開祖)も名を連ねていたことは有名な話です。
エリートの最澄に対し、成り上がりの空海。しかし唐から持ち帰ってきた功績は最澄にも劣らないものでした。
真言密教の正当後継者である恵果阿闍梨(けいか)は、日本からやってきた空海を次の後継者にするために「伝法灌頂」と呼ばれる儀式を執り行います。
そして、その教えを携えてすぐに帰国して、日本に広めることを促したのです。
天台教学を学んだ最澄に対し、当時中国で最先端を走っていた真言密教を持ち帰った空海。
平安仏教の2大スターであり、日本仏教の礎を築いた両者ですが、徐々に立場は逆転し、年下で在野出身の空海が頭角を表し始めます。
真言密教に関しては最澄が空海に弟子入りするまでに至るのです。
その後空海は、朝廷からの厚い信頼を得て、教王護国寺(東寺)や高野山などを開くだけでなく、教育、貧民救済、治水事業などの社会福祉事業をも手がけていきます。
835年3月21日、高野山の地で息を引き取りますが、空海の死は「入定」と呼ばれ、いまも変わらず修行を続けているのだと信じられ、没後1200年近くになる今もなお、多くの人が空海を拝みに、高野山に足を運んでいるのです。
僧侶として群を抜く活躍をした空海ですが、その功績は他の領域にも及びます。
●鉱山技術
山岳修行を通じて、主に西日本の山々を知り尽くしたと言われている空海。
鉱山開発や製鉄などにも精通した技術者ではなかったのかと言われています。
空海ゆかりの寺院の多くは、鉄鉱石の産出地と重なり、空海が発見したといわれる温泉が日本各地にあるのも何かしらの関係があるのかも知れません。
●言語と書道
空海は三筆と呼ばれる程の書道の達人。また中国語を駆使したおかげで唐の地で活躍できたとも言われています。
「いろはにほへと」で始まる『いろは歌』も空海作と言われています。
●土木工事・治水事業
当時の社会は、川や池の氾濫に頭を悩ませていた中、空海は土木の面でもその才能を発揮します。
自身の故郷である讃岐国(香川県)の満濃池の改修、大和国(奈良県)の益田池の改修工事や、摂津(大阪府)大輪田の船頼所などが有名です。
●教育
当時は庶民に向けた教育の場がなかった中、空海は綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)を設立。
貴族や有力者の家のものでなくても、教育を受けられるよう取り組みました。現在の種智院大学の前身となります。
●お遍路さん
四国八十八箇所巡礼、通称「四国遍路」は、約1200年かけていまも行われている巡礼の旅のことです。
空海ゆかりの88の寺院を巡り、いまでも年間の10万人から30万人もの人が、四国の地に足を踏み入れて、空海の足跡を歩んでいるのです。
真言宗の葬儀は、故人を大日如来の密厳浄土に送り出すために行われます。通夜や葬儀では『般若心経』『般若理趣経』の他に、諸仏のご真言を唱えられます。
●授戒と引導
故人を仏弟子にするために、出家者が守るべき戒を授けます(授戒)。
この時に与えられる名前が「戒名」です。そして「引導」と呼ばれる儀式を執り行い、故人を仏さまの世界に導くのです。
●焼香
真言宗の焼香は3回です。これは、身・口・意を整える「三密」を大切にしていることに由来します。
お線香も同様に3本立てます。
次に真言宗の仏壇や仏具について見ていきましょう。
真言宗のご本尊は大日如来です。そして向かって右に弘法大師空海、向かって左に不動明王をお祀りします。
真言宗の仏壇は、紫檀や黒檀などの銘木を用いた「唐木仏壇」が一般的です。
最近では、マンションやモダンな住宅にあわせた「家具調仏壇」を選び、仏具を真言宗専用のもので整えるケースが増えています。
真言宗の戒名は、梵字の「ア」が頭に刻印されるのが特徴です。この1字が大日如来を表します。その下に、院号・道号・法号・位号が連なります。
(男性)ア ◇◇院 ◆◆ △△ 居士(信士)
(女性)ア ◇◇院 ◆◆ △△ 大姉(信女)
真言宗の数珠は主玉を108個連ねたものが一般的です。
108それぞれに、金剛界の諸仏が込められていると考えられ、真言を唱える際に数を数えるために用います。
この記事では、真言宗の教え、空海の生涯、そして真言宗の葬儀や仏事について解説いたしました。
真言宗の葬儀や仏事で分からないことがありましたら、どうぞ、広島自宅葬儀社にご相談下さい。
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